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投資信託を15年間積み立てて運用したら、概算シミュレーションの儲けとどのぐらい差がつくか(後編)

年利4.1%で15年間積立投資すると基礎知識を知りたい

たわらノーロード最適化バランス太郎です(誰

前の記事では、「投資信託の積立投資と一括投資では運用成績が違うんだよ」という話を紹介しましたが、今回はその続編です。

投資信託の一括投資と積立投資。1年後の運用成績は同じ?違う?(前編)
たわらノーロード最適化バランス太郎です(誰 今回は、投資信託の一括投資と毎月の積立投資では、1年後の運用成績は同じになるかどうか、という話を試算にて紹介します。 最初に答えを述べて...

今回のテーマは「インデックスのリスクとリターンから求めた15年後の予想運用成績と、実際に15年間積み立てて運用した投資信託では、運用成績にどの程度差がついているのか」。

東北投信では各ファンドの「20年後の予想成績」などもコンテンツにしているわけですが、今回はその妥当性をチェックしたい、という話ですね(いまさら

予想成績や元本割れ率などを載せている理由は、投資信託の利用経験がない人にとって、それがどういう商品なのかを性能的にイメージしてもらいやすくするためです。

では、早速前回同様に、

  • 投資信託:日経225ノーロードオープン
  • ベンチマーク:日経平均株価
  • データベース:myINDEX

をそれぞれ利用して、概算と実績の比較をしていきます。

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前回のまとめ:積立投資と一括投資では成績が違う

まず、前回のおさらい。

同じ期間に同じ商品に一括投資 or 積立投資した場合、その期間の相場次第で両者の成績は違うという話題を紹介しました。

一括投資と積立投資の損益の違い(日経225ノーロードオープン・2016年の場合)
一括投資積立投資
投資額12万円12万円
購入口数96,782口103,180口
年末の評価額125,720円134,031円
利回り約5%約20%
投資信託の一括投資と積立投資。1年後の運用成績は同じ?違う?(前編)
たわらノーロード最適化バランス太郎です(誰 今回は、投資信託の一括投資と毎月の積立投資では、1年後の運用成績は同じになるかどうか、という話を試算にて紹介します。 最初に答えを述べて...

このことは、投資信託を積み立てて購入した際の将来の成績の概算を難しくする要因にもなります。

そこで今回は、その概算と実績とのズレがどのぐらいなのか、を求めてみようという話です。

2002年から2016年末までの15年間の運用成績を比較する

実際のファンドの運用成績を求める

今回扱う日経225ノーロードオープンは歴史が長いファンドなので、基準価額の実績も20年ほどあります。

そこで、2002年から2016年までの15年間、毎月20日に1万円ずつ積み立てたら、その際の利回りはいくらになるかを求めました。

なお、基準価額は2016年末を基準にします。

  • 購入口数:2,368,064口
  • 総積立額:180万円
  • 2016年末の評価額:3,076,115円
  • 年平均利回り:約6.6%

日経225ノーロードオープンの年平均利回りは約6.6%となりました。

前編での試算では年利回りが20%を超えていましたが、長期に渡って「ならす」と大体このぐらいの運用成績になりますよね。

日経平均株価の幾何平均利回りを求める

myINDEXに基づく15年平均リターン

今度はmyINDEXのデータを用いて幾何平均利回りを求めます。

期間はやはり2002年から2016年末までです。

  • 幾何平均リターン:約4.1%
  • 単純平均リターン:約6.8%

ご覧のように、単純平均リターンは近い値になっていますが、肝心の幾何平均リターン(この利回りは、あなたが投資したときに期待できる利回り)は4.1%と、日経225ノーロードオープンの実績と2%近い差が出ています。

当然、年利4.1%で15年間積立投資しても、日経225ノーロードオープンの実績である308万円には届きません

年利4.1%で15年間積立投資すると

日経平均株価に基づく15年平均リターン

せっかくなので、実際の生データからも利回りを算出してみました。

日経平均プロフィル | 日経の指数公式サイト(日経経済新聞社)

期間はやはり2002年から2016年末までです。

  • 幾何平均リターン:約3.5%
  • 単純平均リターン:約6.1%

こちらも単純平均リターンはやや近い値になっていますが、肝心の幾何平均リターンは3.5%と、日経225ノーロードオープンの実績と2%以上の差が出ています。

この3.5%で15年積み立てたとして計算しても236万円にしかならず、日経225ノーロードオープンの実績には及びません

まとめると

15年間の利回り比較(日経225ノーロードオープン・2002〜2016年末までの場合)
日経225
ノーロード
(実績)
日経225
(myINDEX)
(概算)
日経225
(日経公式)
(概算)
幾何平均
利回り
(%)
6.64.13.5
総投資額
(万円)
180180180
運用成績
(万円)
308247236

積立投資の概算シミュレーションは結構アバウトです笑

積み立てシミュレーションは「参考程度に」しておこう

結果として言えることは、各種金利計算などで算出できる概算は、実際に投資信託に積み立てて得られる運用成績に比べるとかなりアバウトだという話です。

少なくとも、1万円や2万円の精度で語れるほどの精密さはないと思ったほうが良いです。

概算値と実際に運用成績が同じにならない理由

  • 同じファンドを運用しても、一括投資と積立投資では運用成績が異なる
  • 各種インデックスの利回りの解像度は1年単位なので、毎月の積立投資に対しては解像度が低い

以下の記事でも触れたように、一括投資と積立投資では1年後の運用成績も異なります。

投資信託の一括投資と積立投資。1年後の運用成績は同じ?違う?(前編)
たわらノーロード最適化バランス太郎です(誰 今回は、投資信託の一括投資と毎月の積立投資では、1年後の運用成績は同じになるかどうか、という話を試算にて紹介します。 最初に答えを述べて...

それが15年間累積するわけですから、そのズレもかなり大きなものになる、というわけですね。

最近は積立投資が普及してきたこともあって、その概算の話も随所で目にすることができるのですが、実際には今回の試算のように大幅なズレが生じる可能性もあります。

こういった計算はあくまで参考程度に見ておくのが良さそうです。

予想:最終的に上昇する相場なら、「概算 < 実際の運用成績」となるのでは?

これは筆者予想ですが、最終的に値上がりが期待される相場では、各種計算で得られる積み立てシミュレーションよりも、実際の運用成績のほうが儲かるのでは?と感じます。

これは引き続き、今後の試算の課題としておきたいです。

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まとめ

  • ベンチマーク(日経平均株価)を用いた15年平均利回り(2002~2016、幾何平均)と投資信託の毎月積み立てで得られた利回りを比較した
  • 比較の結果、ベンチマークの幾何平均利回りと投資信託の実績から求まる利回りには大きなズレがあった
  • 毎月積み立てで運用する投資信託の場合、年次利回りを用いた利回り計算から大きく外れる可能性がある(あんまり意識しすぎないで)

他にも長寿のファンドをいくつか比較してみたいところですが、今回はここまでにしておきます。

計算ツールの概算よりも大きく儲かる可能性が大きいなら、つみたてNISAのみでも老後資金を準備できるかもしれませんね。

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