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【モンテカルロ】1年目マイナスリターンならば、20年後の成績はどうなるの?

1年目の成績を-10%で固定した場合のシミュレーション結果積立NISA(つみたてNISA)

2018年の相場の成績はマイナスリターンで終わる可能性が高く、今年つみたてNISAを始めた人にとっては、さっそく試練の年になってしまっています。

今回のテーマは、この「1年目がマイナスリターンで終わる」という事実を乱数シミュレーションに織り込んだら、将来の成績はどうなるか、を考えることです。

最初に結論を述べると、

1年目の運用成績が-10%になると

  • 実質利回りが下がる→予想される将来の成績が悪くなる
  • 20年後の元本割れ率が上昇する→予想される将来の成績が悪くなる
  • ただし、挽回の可能性もある

といった結果が得られました。

乱数シミュレーションと投資信託の運用は少し仕組みが異なりますので、そのあたりの再現性には限界があることは承知なさってください。

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2018年はマイナスリターンで終わりそう

例えば、以下はS&P500(米国の著名株式500銘柄からなる指数)の2018年のリターンの推移を示したものです。

S&P500 2018年リターン

出典:https://www.macrotrends.net/2490/sp-500-ytd-performance

前年最後の値を0%とし、上に振れたら前年より値上がり、下に触れたら前年より値下がりを示します。

ご覧のように、10月以降急激に株価が下がり、11月はなんとか持ちこたえたものの、12月で一気に崩れてしまいました。

掲載はしませんが、日本株もだいたい同じで-10%を少し超えるマイナスリターンになっています。

今年はもう残り1週間しかないわけで、ここから一発大逆転でプラスリターンに持ち込むのは無理だと思います。

というわけで、1年目の運用成績は悪かったことを踏まえてモンテカルロシミュレーションで来年以降の成績を考えてみよう、という話です。

もしも1年目のリターンが-10%だったら

計算条件

以下で計算するのは、次のような状況です。

  • 年平均リターン6%・リスク18%(米国株式相当)の商品に投資するとして
  • 1年目のリターンを-10%に固定した場合に、20年後の運用成績はどうなるか

これをモンテカルロシミュレーションを行い、比較してみます。

比較対象として、1年目から乱数で運用成績を決めるデータ(以下、標準と呼びます)も求めました。

なお、計算条件は以下の通りです。

  • 毎月1万円の積立投資
  • 運用期間は20年(積立額は240万円 = 1万円 × 12ヶ月 × 20年)
  • 乱数は正規分布(投資信託の運用成績は正規分布にはならないので、このシミュレーションには再現性に限界がある)
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以下で述べる値は、あなたの将来に運用成績を保障するものではありません

表で運用成績を比較する

左が1年目-10%スタートで、右(標準)が1年目も乱数で運用損益を決めたものです。

20年後の運用成績の比較
評価額
1年目-10%
評価額
標準
積立元本240万円240万円
中央値
(実現利回り)
390万円
(4.6%)
406万円
(4.9%)
複利
(リスクゼロの場合)
468万円468万円
平均値
(実現利回り)
445万円
(5.7%)
487万円
(6.4%)
最頻値207万円
(7個)
259万円
(8個)
最大値2,558万円2,310万円
最低値72万円97万円
20年後
元本割れの確率
16.5%13.5%

1年目が-10%で終わったケースをグラフにすると以下の通り。

1年目の成績を-10%で固定した場合のシミュレーション結果

  • 太い赤:理想的な複利(6%複利)
  • 太い白:投資元本(これを下回ると元本割れ)
  • 細い線:乱数で得られた運用成績(1番から20番)

グラフを見れば分かりますが、1年目の成績って、その後の結果に比べると差異が小さすぎてよくわからないんです。

比較計算から分かったこと

まとめるとこう。

1年目の運用成績が-10%になると

  • 実質利回りは0.3%(中央値ベース)下がる
  • 20年後の元本割れ率は3%上昇する
  • ただし、20年後の最大値は「標準」よりも1年目-10%で運用したほうが高い(つまり、挽回の可能性もあるということ)

ざっくりと言えば、おそらく20年後の成績は当初予想よりも悪くなるものの、挽回のチャンスはまだまだある、と言えると思います。

実際、以下で試算した「15年目に世界恐慌が発生する」といった、誰も救われない状況に比べれば、かわいいもの。

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1年目や2年目の下落相場(投資を始めたばかりの運用成績)は、その後挽回してハッピーになれる可能性も十分残っているんです。

乱数シミュレーションと投資信託の違いに注意

この乱数シミュレーションは、投資信託の実際の運用をシミュレートしていないため、再現性には限界があります。

というのも、投資信託は相場が安くなるほどに購入できる口数も増えるので、単純な複利計算とはもうちょっと違った結果になるからです。

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というわけで、この話は鵜呑みにすることなく、「まあ、そういうものだ」程度にご覧いただければと思います。

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まとめ

  • つみたてNISA1年目はマイナスリターンで終わりそう。米国株も日本株も-10%前後の下落率に
  • モンテカルロ法で-10%をシミュレートすると、実質リターンは0.3%ほど下落し、20年後の元本割れの確率もやや上昇する。しかし、まだ挽回は十分に可能
  • 実際の投資信託の運用は「口数」のため、単純な複利計算とは異なる。この結果は参考程度に

相場は生き物なので、たまにはこういう年があっても仕方ないですね。

他の記事でも触れていますが、今出来ることは淡々と積み立てを継続することです。

余談:これからつみたてNISAを始める人には有利な状況に

相場が下がり、投資信託の価額もお得になった点で、これからつみたてNISAを始める人にとっては有利な状況になりました

筆者の来年は個別株含め、ガンガン投資していきたいと思っています。

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2018年末の株安 モンテカルロ(乱数)シミュレーション

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