3資産(先進国債券 + 国内外株式)アセットアロケーションの最適な配分を求める

3資産(日本株 + 先進国株 + 先進国債券)のアセットアロケーションの組み合わせアセットアロケーション

アセットアロケーションの試算に関するお話。

前回はJPモルガンアセットマネジメントの超長期予測データを利用し、

  1. 日本株 + 米国株
  2. 日本株 + 先進国株(除く日本)

の最適そうな配分を求めました。

JPモルガンの2019年予想からアセットアロケーションの日本株の適した割合を求める
表題の通りです。 JPモルガンアセットマネジメントの超長期マーケット予想を利用して、アセットアロケーションにおける日本株の最適な割合を求めました。 J.P.モルガンの超長期マーケット予測 | JPモルガンアセットマネジメント ...

今回は2つめのケース「日本株 + 先進国株(除く日本)」に先進国債券(除く日本・為替ヘッジなし)を加えた3資産配分の最適なアセットアロケーションを決定してみます。

ここで求めたいのは、例えば、以下の3商品をどのような資産配分で持つか、という話ですね。

以下、求めた結果を紹介します。

先進国債券を含む債券をアセットアロケーションに加えるかどうかの議論は以下の記事をご覧ください。

2019年版。債券クラスの特徴とアセットアロケーションへの取り入れ方
アセットアロケーションを組む際に、各資産クラスの特徴を知っておくと、無から配分を考えるよりかはいくぶん選びやすくなるはずです。 弊サイト(東北投信)では、過去にも債券の話を書いてきましたが、ここで一度現在の市況を踏まえ、 ...

※アセットアロケーションの議論はマニアックすぎてあまり読まれない(笑)のですが、自身の理解を深めるためと、ピザロ実装のためにちょっとやっていこうかなと思ってます。継続すれば見えるものもあるのでw

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前提:JPモルガンAMのデータを利用

前の検証記事同様にJPモルガンアセットマネジメントの提供する超長期マーケット予測を利用します。

J.P.モルガンの超長期マーケット予測 | JPモルガンアセットマネジメント

ここから必要なデータを抜粋したものが以下になります。

3資産のリターン・リスク・シャープレシオ
先進国債券
(除く日本)
先進国株式
(除く日本)
日本株
リターン1.254.05.0
リスク9.519.2518.0
シャープレシオ0.1320.2080.278

このデータは2019年時点で、JPモルガンアセットマネジメントが予測した、今後15年程度の予想成績です(過去の実績データではありません)。

「今後10年程度は低リターンの時代が続く」という見積もりは多く、本データについても、先進国債券や先進国株式のリターンは、過去の実績よりも低めに見積もられています。

今回は、この3資産の組み合わせを検証し、特に効率的に運用できる組み合わせを探しました。

効率的フロンティア(有効フロンティア)を求める

グラフ化するとこんな感じ

筆者作成のエクセルにて、3資産の効率的フロンティア(有効フロンティア)を求めたのが以下のグラフです。

3資産(日本株 + 先進国株 + 先進国債券)のアセットアロケーションの組み合わせ

  • 緑の点線:効率的フロンティア
  • 点(灰色):3資産の組み合わせで取りうるリスクとリターン
  • 点(赤色):特にシャープレシオの高い点(運用効率の良い組み合わせ)
  • 点(水色):先進国債券のリスクとリターン
  • 点(黄色):日本株のリスクとリターン
  • 点(紫色):先進国株式のリスクとリターン

緑の点線が効率的フロンティアで、灰色の点は3資産の組み合わせで取りうるリスクとリターンです。

また、各資産クラスのリスクとリターンはそれぞれ水色、黄色、紫色のポイントにあります。

赤で着色した点は、計算上シャープレシオが高くなる組み合わせです。

効率的フロンティアに近い組み合わせ

今回の計算では、以下の比率で組み合わせると、効率的フロンティアに近い結果が得られます。

太字表示はシャープレシオが特に高くなる組み合わせです。

効率的フロンティアに近い組み合わせ(JPモルガンAMの超長期予測に基づく)
先進国債券
(除く日本)
先進国株式
(除く日本)
日本株
80%0%20%
60%0%40%
40%0%60%
20%0%80%
0%20%80%

困ったことに(?)、このデータを利用すると、日本株を中心にアセットアロケーションを組み立てることで、効率的な運用になるだろうと導けます。

前回も書きましたが、国内中心では為替リスクに弱くなる可能性があるので、そのまま鵜呑みにするのはちょっと怖いですね。

過去のデータも使って検証してみると真逆の結果に・・・

上述の通り、JPモルガンアセットマネジメントの予測データでは、日本株偏重の組み合わせになってしまいます。

そこで、過去のデータを用いた検証も行なってみました。

過去データはmyINDEXの過去20年の成績と、eMAXIS シリーズの相関係数を利用しています。

(参考)各ファンドの相関係数 | eMAXIS

3資産(日本株 + 先進国株 + 先進国債券)のアセットアロケーションの組み合わせ

  • 緑の点線:効率的フロンティア
  • 点(灰色):3資産の組み合わせで取りうるリスクとリターン
  • 点(赤色):JPモルガンのデータを利用した際にシャープレシオが高くなった点(運用効率の良い組み合わせ)
  • 点(水色):先進国債券のリスクとリターン
  • 点(黄色):日本株のリスクとリターン
  • 点(紫色):先進国株式のリスクとリターン

困ったことに、JPモルガンのデータを利用した際にシャープレシオが高くなった組み合わせは、過去シャープレシオの悪い組み合わせでした

将来の成績が、必ずしも過去と同等とは限らない可能性を示す結果ですね(悩ましいのですが)。

謎理論:過去と将来予測。運用効率の変わりにくい資産配分を採用する

というわけで、今回はJPモルガンAMの超長期予測データで求めた配分と、過去の実績データから求めた配分を比較し、シャープレシオが大幅に変わらない配分を採用することにしました。

その結果を以下に記します。

過去と将来予測であまりリスクリターンが変わらない組み合わせ
先進国債券
(除く日本)
先進国株式
(除く日本)
日本株
配分140%0%60%
配分220%60%20%
配分30%60%40%
  • 配分1:期待リターン 3.50% / 期待リスク 13.55%(シャープレシオ:0.258)
  • 配分2:期待リターン 3.65% / 期待リスク 16.09%(シャープレシオ:0.227)
  • 配分3:期待リターン 4.40% / 期待リスク 17.93%(シャープレシオ:0.245)
  • 配分1:ミドルリスクミドルリターンで日本株重視派向け(ホームカントリーバイアス強め)
  • 配分2:(やや)ミドルリスクミドルリターンで先進国株式重視派向け
  • 配分3:株式重視のハイリスクハイリターン運用

いかにも「中間的なものを選びました」というアセットアロケーションですね。

極端なものを取り除いたわけですから、無難な結果になるのは当然だと思います。

リターンの割にリスクが高い(シャープレシオが低い)点は気に食わないものの、これからはそういう時代とされているので、このぐらいで運用するしかないのでしょう。

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まとめ

  • JPモルガンAMの超長期マーケット予測データを利用し、日本株式、先進国株式、先進国債券の3資産の適切なアセットアロケーションを求めようとした
  • 超長期マーケット予測データのみ参考に求まる配分は、過去実績では非効率性の高いアセットアロケーションになる。これは特に日本株の成績が過去と将来で異なるため
  • 過去と将来予測のデータから3点アセットアロケーションを求めた(日本株重視・先進国株重視・株式100%)

検証としてはこうなりましたが、実際に最適な配分は知りませんw

ちなみにつみたてNISAとiDeCoを使って実現するなら、

  • 先進国株・日本株→つみたてNISA or iDeCo
  • 先進国債券→iDeCo

となるかと思います。

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