インバースETFだけを買ってお金持ちになれる?

3. 商品選択と組み合わせ




インバースETFだけを買ってお金持ちになれるか?」という質問を見かけたので、解説してみたく思います。

「インバース型ETF」をご存知でしょうか。「インバース」とは、英語の「Inverse」からきており、日本語では「逆」という意味です。

一般的なETFは、連動対象とする株式・商品の指数等(以下「原指標」と言います。)が上昇すると価格が上がり、原指標が下落すると価格が下がります。しかし、インバース型ETFでは、原指標の変動とは逆の値動きをする指標(以下「対象指標」といいます。)に連動するように設定されるため、原指標が上昇すると価格が下がり、原指標が下落すると価格が上がります

出典:インバース型ETFをご存知ですか? | 東証マネ部

結論から述べると、インバースETFを買い続けても、お金を減らすだけです。特に株式を超長期で運用した時の期待値はプラスなので、逆に値動きするインバースETFは、ただ値下がりしていくことが多いからです

インデックス投資の考え方を採用すると、「相場は予想できないもの」ですから、インバースを買う場面すらありません。しかし、「我こそはタイミング投資ができる」と思うなら、インバースETFの出番はあるかもしれませんね。

筆者は買いませんし、おすすめもしませんけど。

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インバースETFへの投資を検証する

ここでは日経平均株価と逆に値動きする「NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)」を例題に扱います。

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | NEXT FUNDS

1357の株価推移を見ると以下の通り。

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)の株価推移

この間、日経平均株価は上昇し続けてきたため、それと逆に値動きする1357の株価は落ち続けています。中国株のバブル崩壊(2015年)やコロナショック(2020年)など、極めて短期的には株価が急騰する場面もありますね。

1357の保有期間リターンを調べると、最長2年間の保有で収益がプラスになる場合もありますが、中央値ベースで見たリターンは年間-30%とマイナスです。長期保有した場合、3年以上保有するとどんなにタイミングを読んでもマイナスリターンとなりました。

1357の保有期間リターン

つまり、インバースETFで利益を得るためには短期的に集中投資して利益を積み上げるような運用を求められます。買い持ちは難しいので、常に持ち続けるのではなく、短期間でETFを売買し、相場がダメな時(= 世間的には株高で儲かっている時)は口座で資金を待機させるようなスタイルになりますね。

ちなみに、1357を1年間保有した時の最大リターンは+40%でした。同じ期間内で1570(NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信)を保有した時の最大リターンは+100%でした。お金持ちを目指すなら、インバースETFは分が悪いのです。

もっと別の方法がいい

株式は長期的にはおおよそプラスの利回りを期待できます。そのため、期待利回りがマイナスのインバースETFを使わずとも、株式の長期的な成長に賭けたほうがよっぽど簡単にお金持ちに近づけます

仮に波乗り的に使うとして、相場の下落だけに賭けるのは多くのチャンスを逃しているように感じます。たとえ、タイミングを読んで投資するにしても、インバースETFだけを活用するのはおすすめし難いです。

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まとめ

  • インバースETFは対象となる指数と逆に値動きする。株式に連動する場合、一般的にはインバースETFは右肩下がりの株価になる
  • 1357の場合、2年以上長期保有するとどんなにタイミングを読んでもマイナスリターンになった。利益を得るためには、2年未満のタイミング投資が求められる
  • インバースETFを活用するよりも、株式の長期的な成長に賭けたほうが簡単

インバースETFはその性質上、ある程度相場の定期的なチェックと自分なりの分析が必要になります。これが面倒なので、個人的にはほとんど手を出しません。

もしかしたら、質問者の方はレバレッジETFと間違えて解釈しているのかもしれませんね。

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