つみたてNISAはある意味で答えとも言える運用方法が出回っている一方で、つみたてNISAの次にどんな投資をするかで悩む方は結構多いようです。
「好きな米国株が買いたい」「あの銘柄に投資したい」って願望があればかなり良いほうで、実際は「別に好きな銘柄はないし、こうしたいという願望もないけど、何か運用してお金増やさないと将来が不安。米国株なら儲かるんでしょ?」みたいな人たちが多いのでは?と勝手に思ってます。
というわけで、「少額の投資でちょっとしたポートフォリオを作ろう」ってのが今回のお話。「あ、そういう運用方法もあるのね」と、何かハッと気づきを得るコンテンツになっているといいなぁと思ってます。
今回はどんな銘柄でも1000円から買えるPayPay証券の取り扱いETFを使って、サテライトポートフォリオを考えてみました。
★毎月1万円で買えるポートフォリオ
- QQQ:60%(毎月6,000円)
- TLT:20%(毎月2,000円)
- GLD:20%(毎月2,000円)
以下、このポートフォリオの特徴を詳しく説明します。
Contents
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さっそくポートフォリオを考えてみた
というわけで改めて紹介します。
★毎月1万円で買えるポートフォリオ
- QQQ:60%(毎月6,000円)
- TLT:20%(毎月2,000円)
- GLD:20%(毎月2,000円)
※冒頭で述べた通りPayPay証券の取り扱い銘柄限定です。取り扱いETFはこちら。
どうですか。このハイセンスなポートフォリオは(自画自賛
というのは冗談で、王道に則って1分ぐらいで適当に考えました笑
多くの方はつみたてNISAでeMAXIS slim 米国株式(S&P500)を買い、余剰資金もさらに米国に投資したいと考えているように思います。そこで今回は成長株ETFとして人気のQQQを中心に、リスクヘッジとしてのTLT(超長期債)とGLD(ゴールド)を加えたのがこの配分。
ここでは適当に「FRB神頼みポートフォリオ」と名付けますか(覚えにくい)。
とりあえずバックテストも見ていってくださいな。
過去のパフォーマンスとその解説
2005年以降の成績
というわけでその神頼みポートフォリオのバックテストがこちら。
TwitterではPythonで自動化うんぬんといいつつ、ちゃっかりPortfolio visualizer使ってる体たらく。
この神頼みポートフォリオ、何が良いかっていわゆる最小分散ポートフォリオ的な、下落相場で大損しにくい配分なんですよね。なぜ大損しにくかったかというと、過去の景気後退を伴う大きな下落相場で(リーマンショック、コロナショック)FRBが金融緩和で市場を救済し、TLT(超長期債)とGLD(ゴールド)の価格が爆上げしたから。
だから「FRB神頼みポートフォリオ」なのです笑
ちなみに期間中の利回りは年13.25%でした。VTI(全米株式)が10.68%なので、神頼みポートフォリオはVTI以上です。
2009年の底から見ると利回りはほぼVTIと同等になります。このポートフォリオは本質的に、ほぼVTIと同等かそれより少し高い利回りになりそうです。
4つの景気局面とパフォーマンスの関係
実際、金利から見た4つの景気動向下での成績を見ると、この神頼みポートフォリオは不景気に強く好景気に弱いことがわかります。それが以下のグラフです。なおソースコードは以下の記事からお借りしています。
赤の「ポートフォリオ – VTI」は神頼みポートフォリオからVTIの成績を引いたもの、紫の「ポートフォリオ – QQQ」は同じように神頼みポートフォリオからQQQの成績を引いたものです。
この図において、神頼みポートフォリオがVTIやQQQの成績を上回ったのはブルフラット(停滞)およびブルスティープ(悪化)の局面です。つまり、景気がピークを越え、長短金利の逆転が生じ、将来の大きな下落が予想されるような状況でこそ強いんです。
逆にベアスティープ(回復)やベアフラット(好況)といった景気回復局面では、神頼みポートフォリオはVTIやQQQに劣ります。
TLT(超長期債)やGLD(ゴールド)が景気後退期に強い銘柄なんですよね。それらを40%も加えているので、ポートフォリオもだいぶ不景気への耐性が高くなっています。
過去の下落率
というわけで、神頼みポートフォリオは下落に強いんですよね、というのを改めて。
神頼みポートフォリオはリーマンショックで25%(月末での下落率。日次ベースで30%)しか下落しておらず、コロナショックに至っては5%(同じく月末での下落率。日次ベースで20%)で済んでます。
将来もまったく同じとは限らないでしょうが、FRBにお祈りしてればきっと救われます。毎日アメリカにお願いしておきましょう。
投資上のリスク
この神頼みポートフォリオは、全体的に金利上昇に弱いポートフォリオだと思います。1970年代の金利上昇が加速するような局面では、特にTLT(超長期債)が足を引っ張りそう。一応インフレ対策としてGLD(ゴールド)を加えているわけですが、ゴールド自体も名目金利の上昇にはどうしても弱いです。
QQQもグロース株なので、教科書的には金利上昇に弱いです。ですが、財務の安定した大型グロースは金利上昇に伴う負債の圧迫がないので金利上昇に耐えられるとの話もあります。
個人的には1970年代のような超高金利は今のところは考えにくいと思ってます。一定の範囲で金利が上がったり下がったりしているうちは、そこまで気にしなくていいのでは?と思ってます。
もう1つはITバブル崩壊時にナスダックは8割近い損失を被ったことを思い出しますね。

現在のナスダック上位銘柄はGAFAMですから、再び8割も減るような下落はちょっと考えにくい気もしますが、頭の片隅には入れておきたいところです。
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まとめ
- 毎月1万円で買えるETFのポートフォリオを考えてみた(ほぼPayPay証券用)
- その配分はQQQ 60% + TLT 20% + GLD 20%
- TLTとGLDを加えてることで、特に過去の相場では下落相場に強かった
ちなみにつみたてNISAと併せて運用すると、ポートフォリオ全体における債券やゴールドの比率はそれぞれ10%未満になるのかなと思います。サテライトとして持つには結構楽しそうなので、個人的に3番目のポートフォリオとして採用しようかと思ってます。
最大10,000円当たるキャンペーンやってるよ
なお、PayPay証券は今抽選で最大10,000円当たるキャンペーンをやってます。当たったらGAFAMに分散投資して、さらに増やせたらいいですよね。
ここまで述べた運用はPayPay証券を使うと実行しやすいので、関心あればぜひチェックしてみてください。
気が向いたらその2以降も作ります。