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アセットアロケーションの比率を決められない・困ったときの考え方

アセットアロケーションを決められずに悩んだ時の3つのポイント3. 商品選択と組み合わせ




インデックス投資本などでは、「投資を始める前にアセットアロケーション(資産配分)を決めましょう」と書かれていることが多いです。しかし、このアセットアロケーションを決めるのが大変だと考えている方は結構多いです。

結論から述べると、アセットアロケーションは複雑にする必要はないし、わずか数%の比率の違いに悩む必要もないです。また、有効フロンティア(効率的フロンティア)上に無理に近づける必要もありません。

重要なポイントは以下の2つ。

★アセットアロケーションを決める3つのポイント

  1. シンプルなこと
  2. 継続できること
  3. 暴落時に現金を突っ込めること

では、詳しく見ていきましょう!

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アセットアロケーションを決めるポイント

ポイント1:シンプルなこと

最初のポイントはシンプルなことです。

アセットアロケーションの典型例って株式や債券が含まれていて、さらにはREIT(不動産投資信託)やコモディティ(純金)まで含まれていることが多いです。

ロボアド(特にTHEO)なんかはかなり複雑なアセットアロケーション組んでますよね。

しかし、実際にはそこまで複雑な組み合わせを考える必要はありません

例えば、全世界株式(オール・カントリー)と現金をある一定比率で保有する方法。

これならば、投資信託一本だけで完結するので、もはやアセットアロケーションを考える必要すらありません(強いていえば、現金との保有比率を決めるだけです)。

アセットアロケーションを複雑にするほど(特に購入する商品が多くなるほど)、管理が煩雑になり、めんどくさくなってきます。だから、「バランスファンド1本で実現できるアセットアロケーション」とか、そういったシンプルさが大切だと思うのです。

ポイント2:運用をいつまでも継続できること

2つのポイントは、いつまでも運用・資産形成を継続できることです。途中で「こんなはずじゃなかった」と不本意にやめてしまうのは避けないといけないですね。

それを考える上でのポイントが「損失」です。例えば、「損失が出たときに怖くならないか」、「不景気で職を失っても運用を継続できるか」といったポイントを考えてみるとよいと思います。

★アセットアロケーションを決めたら、一度確認しよう

  • 1年間で最大いくら損失を被るか
  • 将来どの程度の確率で元本割れするか

このあたりの計算は「ピザロ」や「アセロラ」を使えば算出できるように作ってあります。

アセットアロケーション分析ツール「ピザロ!!」 | 東北投信
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  • ポートフォリオからアセットアロケーションを求めよう。求め方が分からなければピザロを使おう
  • ピザロで求めたアセットアロケーションをmyINDEXの資産配分ツールに入力して、過去の「暴落」でどの程度の損失が発生したかをチェックしよう
  • この分析結果を参考に、必ずご自身の資産配分を見直すように

割と理詰めですが、ただなんとなく投資先を決めるよりかは現実的な決め方なのではないか、と思います。

ポイント3:暴落時に現金を突っ込めること

3つめのポイントは「株価が大きく下がったときに、現金を突っ込めること」です。つまりは、資産全体におけるリスク資産の比率を50%かそれ以下に抑えたほうが良い、というお話です。

今回の下落をみて思ったのは、リスク資産は全資産の3~5割ぐらいまでにとどめておくと、こういう場で追加投資しやすいかなと。フルインベストに近くなるほど、損失抱えた口座を見てるしかないですね

で、考え方ですが、例えば、全資産が100万円だとして、そのうち5割を投資すると、リスク資産は50万円ですね。それが3月の暴落では約30%減ったので、15万円の損失が出ましたと

じゃあ、残った85万円で困らないですか、悔しくならないですかと考えてみてはどうでしょうか

金額が500万円でも1000万円でも一緒です。1000万円なら、今月だけで150万円近いお金がなくなりました。これで精神的にきつそうと思ったら、投資するお金は5割よりも抑える

と、損失をベースに考えるとよいと思うんです

出典:自分がどれくらいの金額まで投資に費やせるかがわかりません

もちろん、株価が下落した時に追加投資しなくてもよいのですが、株価が大きく下落するときは景気が悪くなる前兆であることも多いです。その後の生活を維持することを考えても、ある程度の現金は保有しておいたほうが安心です。

アセットアロケーションに正解はないよ!

ただ、結局のところ、アセットアロケーションに正解はないので、義務教育のようにたった1つの理想的な答えを追求することはできません。あれこれ悩むよりも、自分で適当に決めた配分でとりあえずやってみる、という思い切りも大切です。

著名なブロガーに質問して許可を取りたがる方も多いですが、よほど変な商品選んで無い限りは「いいんじゃないですか」で終わると思いますよ!

1%の比率にこだわる必要はない

例えば、「アセットAに5%投資するか、10%投資するか」みたいなわずかな比率の差に関する質問を受けることがあります。しかし、この微妙な差にそこまでこだわる必要はありません。

もちろん、例えば「株式と債券を半々にするか、それとも株式100%で運用するか」と言われれば、それは大きな差です。一方で、5%や10%の差は正直微妙です。

あとから比率を変えても大丈夫

アセットアロケーションは運用中に変更することもできます。というか、最初はあとあと変更することを前提に考えたほうが良いと思います。

というのも、頭の中でいろいろ考えるよりも、相場で実際に経験したほうが「やっぱこうしたほうがよかったのでは?」と思うことってあると思うんです。例えば、暴落を経験すると、結構感じることとか出てきます。

なので、「あとで変えることも前提にやってみる」って大切だと思うんです。

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まとめ

  • アセットアロケーションを決める際に、深く考えこむ必要は無い。シンプルでも良いし、ざっくり決めていいし、ただ1つの正解を求めてはいけない
  • 1つの決め方は各種データから算数を駆使して考える。とはいえ、これらは大抵推定値を多く使うので、やはりざっくり利用する程度で良い
  • 経験とともに配分を見直そう。特に、下落相場を経験したときには、取っているリスクが適切か大きすぎるかきちんと把握するように

先に述べたように、迷ったら「全世界株式と現金を半々か現金多めで保有する」ので良いと思います。もしくは8資産均等型や4資産均等型に丸投げでも良いと思います。

とにかく、自身が投資を継続できることを前提に、できるだけ楽なスタイルを目指しましょう!