【海外ETF】BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF)はそこまでローリスクではない

為替リスクETF(上場投資信託)銘柄解説

海外ETFブロガーには人気の高い「BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF)」ですが、実は日本から購入しようとすると、為替リスクのために、少し魅力が劣ってしまうんです。

バンガード・インベストメンツ・ジャパン - 商品案内 - バンガードETF

今回の記事では、「BNDが為替リスクでどの程度リスクが高くなるのか」と、「BNDを選ばなかった場合に代用できる商品はどれか」という2点を紹介します。

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BNDの問題は「為替リスク」

私たちがアメリカ人でアメリカで生活しているならよいのですが、実際には日本人で日本円で生活しています。そのため、日本円と米ドルの為替レートによって、BNDはただの先進国債券ファンド相当の資産になってしまうのです。

他社の米国総合債券(AGG)とかも同じだよ。

というわけで、円建てBNDのパフォーマンスを見てみましょう。

円建てBNDのパフォーマンス

BND(円建て)と三井住友TAMのファンドを比較

出典:ヤフーファイナンス(海外)、SBI証券とみずほ銀行のデータをもとに筆者作成(データの出典は後述)

★凡例

  • 青:BND(分配金込み・円換算)
  • 橙:国内債券(三井住友TAM・外国債券インデックスファンド)

これによると、2007年9月からリーマンショック、そして東日本大震災時の円高に向かって、BNDは20%下落しています。これはもちろん、BNDそのものの価値が減ったわけではなく、円高によって円ベースでの価値が減ってしまったためです。

比較対象である「三井住友TAM・外国債券インデックスファンド」もほぼ同等の価格推移をたどります。

つまり、海外ETFのブログで絶賛されるほど、BNDはローリスクな資産ではありません。日本人にとって、BNDは一般的な先進国債券相当のリスクを持つ資産です。

ただしBNDはパフォーマンスが優れるのも事実

ただ、先ほどのグラフが示すように、円建てBNDの資産価値は三井住友TAM・外国債券インデックスファンドを上回っています。これはBNDの低コストさ、言い換えれば三井住友TAM・外国債券インデックスファンドの信託報酬0.77%という、今となっては割高な信託報酬も効いています。

BNDは商品としては優秀です。ただ、為替リスクのために、ややリスクが高くなってるだけで。

余談ですが、BNDの資産の一部はモーゲージ債(住宅ローン債券)です。これは個人向けの融資を金融商品化したもので、かつてリーマンショックの遠因となった商品です。三井住友TAM・外国債券インデックスファンドは米国を中心とする先進国の国債が投資対象なので、厳密には両者を比較することはできません。

まあ、BND買わなくてもいいかなって

BNDの代用になりそうな国内ETF

というわけで、海外ETFを信奉する人やバンガードの商品が好きな人はBNDを買えばよいと思いますが、特に何も思い入れが無く、できるだけ楽して運用したいなら、国内ETFでも代用可能だと思います。なんたって、円からドルに換えるのってめんどうですもんねw

比較的少額でも買いやすいのは以下のような商品です。

★BNDの代用になりそうな国内ETF

  • NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(証券コード:2511)
  • NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジあり)連動型上場投信(証券コード:2512)

※他にも上場インデックスファンドシリーズやiシェアーズから米国債に投資するETFも出ています。

このうち、NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジあり)連動型上場投信(2512)を利用すると、為替ヘッジ込みで運用するため、保有資産の値動きはかなり抑えられます。その代わり、利回りも若干下がってしまうので、どちらを取るかは人によると思います。

為替ヘッジの特徴と主な投資信託一覧
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また、この2つのETFはいずれも投資先がアメリカを中心とする先進国債券です。そのため、特に2511を選んでおくと、「日本が将来衰退して円安になったら」といった不安にも対応可能です。

BNDを直接購入するメリットはなんだろうか?

個人的に思うところは以下の点です。

★「敢えて」BNDを買うメリット

  • 分配金は毎月出る(国内ETFは年に数回がほとんど)
  • あのバンガード社が運用している
  • アメリカの債券のみに投資するので、先進国債券よりもやや利回りが高い

アメリカ以外の先進国は国債の金利がゼロ~マイナスになってることも多いです。例えば、記事執筆時点で、BNDの利回りは約2.5%ですが、2511の利回りは約1.91%でした。そのため、利回り面では一般的な先進国債券よりもBNDのほうが高めです。

あとは米バンガード社をどれだけ崇拝しているか、でしょうかね。個人的にはここまで述べたように、BNDでなくてもいいかなあと思うところです。

海外ETFは海外ETFならではの商品を買いたい

最近思うのはこれですね。

海外ETFは海外ETFならではの商品を買いたい

国内ETFでも買えてしまう定番商品は、国内ETFでいいやってのが今思うところです。

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データ出典など

今回の円建てBND検証のデータ出典は以下の通りです。

★出典

また、ドル建てから円建てへの変換は、筆者作成のエクセルファイルを利用しています。

まとめ

  • BNDは為替の影響で、円建てでみると先進国債券ファンドと同等のリスク商品になる
  • ただし、商品としては優秀である。日本人にとっては為替リスクがBNDの価値を下げている
  • 代用商品は、国内ETFの2511や2512など

ちなみに、筆者のアセットアロケーションの先進国債券部分はマイミッドフィルダーの先進国債券と楽天全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドが担当しているので、そもそも別に債券ETFを買う必要が無かったのでした。

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いいなぁー、分配金目的で2512とか買いたいですわ(投資する余力がない)。

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