つみたてNISAはたしかに多くの個人に最適な制度ですが、投資できる商品が限られているのも事実です。
例えば、
- 中国株
- 台湾株
- 他、ASEAN株など
といったアジア市場の株式は「新興国株式ファンド」という形で投資することになります(例えば、eMAXIS slim 新興国株式インデックスなど)。
「中国株だけに投資したい」「台湾株だけに投資したい」といった願望は、つみたてNISAでは叶いません。
新興国株式への投資が、将来大きなリターンを生むかは分かりません。
ですが、高い成長率に賭けてみたい気もするので、今回は海外ETFの併用も考えよう、というお話です。
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おさらい:つみたてNISAで中国株に投資する方法
中国株のみに投資する、つみたてNISA対象投信はありません
中国株のみに投資する、つみたてNISA対象の投資信託はありません。
つみたてNISAでは日本と米国を除くと、後は先進国や新興国といったくくりでしか運用できないようになっています。
つみたてNISAで中国株に投資する2つの方法
新興国株式ファンド(MSCIエマージング連動)を買う
というわけで、MSCIエマージングマーケットインデックスに連動する新興国株式ファンドを購入することで、その中にいくらか含まれている中国株に投資することになります。
- たわらノーロード 新興国株式
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
- 野村インデックスファンド・新興国株式
- 三井住友・DC新興国株式インデックスファンド
- i-SMT 新興国株式インデックス(ノーロード)
- SMT 新興国株式インデックス・オープン
- eMAXIS slim 新興国株式インデックス
- eMAXIS 新興国株式インデックス
- つみたて新興国株式
- Smart-i 新興国株式インデックス
- SBI・新興国株式インデックス・ファンド
- iFree 新興国株式インデックス
新興国株ファンドで特に強いのはeMAXIS slim 新興国株式インデックスですね。
マザーファンド含め、純資産が巨大です。
eMAXIS slim 新興国株式インデックスの投資先を見ると、その約3割が中国株です。
主要構成銘柄にはアリババやテンセントが含まれています(所在地はケイマン諸島ですが・・・)。
出典:https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/252878/252878_20190725.pdf
全世界株ファンド(ACWI連動の投資信託)を買う
全世界株式ファンド(MSCI ACWI連動の投資信託)でも、ある程度中国株は含まれます。
ただし、全世界株式ファンドは資産のほとんどを先進国株で運用するため、新興国株式ファンドよりも中国比率は低くなります(約5%未満)。
一応、筆者が投資する三井住友DCつみたてNISA全海外株インデックスファンドも、ちょっぴり中国株を含んでいます。
出典:https://www.smam-jp.com/fund/pdf/151509k.pdf
中国株だけに投資したければ、一般NISAが良い
というわけで、つみたてNISAで中国株に投資する方法は限られます。
もし、「もっともっと中国株に投資したい」と思ったら、一般NISAを選んだほうが良い結果になります。
一般NISAを利用すると、
- 国内ETF
- 海外ETF
- 全ての投資信託
- 外国株式
も対象になりますので、もう中国株式を直接NISA口座で保有することもできるわけです。
ただ、一般NISAの購入期限は2023年末まで(税制が変わらない限り)ですので、これから利用するのはちょっと時期を逃してるとも言えますね。
というわけで、海外ETFで買うことにする
普段利用するSBI証券でも購入できそう
というわけで、筆者は今から一般NISAに再び移動するつもりはないので、中国株は特定口座(課税口座)を利用して海外ETFを利用しようと思っています。
SBI証券で扱う海外ETFで、中国市場に投資できる商品は結構あります。
以下は米国上場で、中国市場に連動するETFのリストで、カッコ内はティッカー(日本の証券コードのようなもの)です。
- Direxion デイリー CSI 300 中国A株 ベア ETF(CHAD)
- Direxion デイリー CSI 300 中国A株 ブル2倍 ETF(CHAU)
- ヴァンエックベクトル 中国AMC中小企業・創業板ETF(CNXT)
- Direxion デイリー CSI中国インターネット指数株 ブル 2倍 ETF(CWEB)
- ウィズダムツリー 中国株ニューエコノミーファンド(CXSE)
- iシェアーズ 中国大型株 ETF(FXI)
- ヴァンエックベクトル 中国AMC A株 ETF(PEK)
- Direxion デイリー FTSE中国株 ベア 3倍 ETF(YANG)
- Direxion デイリー FTSE中国株 ブル 3倍 ETF(YINN)
なぜかブル・ベア型のファンドが目立ちますが、安定の「iシェアーズ」が含まれているので良しとします。
iシェアーズ 中国大型株 ETF(FXI)は経費率0.74%(つみたてNISA対象ファンドよりも高いねw)で、中国の大型株を投資対象とします。
2019年9月19日現在で1口41ドルと投資しやすく、利回り約2.1%の分配金も期待できます。
新興国重視のポートフォリオになりそう
仮に、
- つみたてNISAで三井住友DCつみたてNISA全海外株インデックスファンド
- 特定口座(課税口座)でiシェアーズ 中国大型株 ETF
と購入すると、アセットアロケーションは新興国株式比率が少し高くなりますね。
ピザロにETFも加えなきゃ、と思う今日この頃。
昨今の市況は米国株一人勝ちの傾向が強く、新興国株式は相対的に割安に放置されている可能性があります。
出典:https://www.pictet.co.jp/Individual/Report/markets/emerging/20190919
ピクテの資料はめっちゃ参考にするがファンドは買わないわたし。
新興国への投資は必ずしも高い利益を約束するものではありませんが、個人的には米国株よりももっと全世界に目をむけたい(せっかく、海外ETFで多くの国投資できるのだから!)ので、そういう意味で中国株関連のETFも買いたいなーと思った話でした。
もっとアジアに投資したい
中国株同様に、つみたてNISAにはアジア市場連動の投資信託がなく、やはり「新興国」というカテゴリで投資することになります。
なので、個人的にはもっと資産を増やして、直接ASEAN株を買うことを目指したいですね。
ふぉーーーーーー#ベトナム株に投資してエビ養殖業者の株主になりたい pic.twitter.com/QgxIzAnRsG
— Mirai Asset@招財進寶🇨🇦 (@instockexnet) 2019年9月15日
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まとめ
- つみたてNISAでは、中国株だけに投資することはできない。「新興国株式」としてひとまとめに投資する。または、全世界株式ファンドの中にも含まれる
- 例えば、eMAXIS slim 新興国株式インデックスに投資すると、投資したお金の約3割が中国株で運用される
- 本格的に中国やアジアに投資したければETFを利用しよう。手数料をペイできるだけのお金があれば、個別株投資でも良い
どうせなら、「日経アジア300インベスタブル指数」もつみたてNISAの対象指数に入れて欲しかったです。
「日経アジア300インベスタブル指数」は、投資信託など金融商品での利用を想定し開発したアジアの上場企業300社を構成銘柄とする株価指数です。日経が報道を目的として選んだ有力企業群「Asia300」の考え方を定量的なルールに置き換え、数値データに基づいて300銘柄を選定しています。成長を続けるアジアの主要企業に幅広く投資したいというニーズに応える指数を目指します。
個人的には気になるんですけど、ちょっとニッチすぎるんでしょうか。