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SMTインデックスバランス・オープンに積立投資して30年後に資産を築く

3. 商品選択と組み合わせ




様々な資産に投資を行うバランスファンドはたくさんあるんですが、この記事ではSMTインデックスバランス・オープンに焦点を当てたいと思います。

三井住友トラスト・アセットマネジメントが運営する投資信託ですが、同社は世界経済インデックスファンドの運用元としても知られています。

SMTインデックスバランス・オープンも世界経済インデックスファンドに似ていて、年に1回程度の割合で運用方針を見直すバランスファンドです。

最近では、2016年12月にポートフォリオの見直しが行われ、先進国比率が引き上げられ、新興国比率が引き下げられました。

こういった運用方針からみても、世界経済インデックスファンドの兄弟分みたいな投資信託です。

そこで以下では、SMTインデックスバランス・オープンに毎月2万円を投資した場合、30年後の将来にいくらになるか、乱数シミュレーションを利用して算出してみます。

以下で述べる計算結果は、あなたの将来の運用成績を保証・約束するものではありません

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SMTインデックスバランス・オープンの特徴

他の投資信託に対する利点

  • 世界のGDP比率を元に投資配分を定期的に見直している
  • 国内投資比率は低い

「GDP比率を元に投資配分を定期的に見直している」のは冒頭で述べたとおりです。

一方、国内投資比率は2017年8月12日時点で約11%と低い比率となっています。いわゆるホームカントリーバイアスフリーな投資信託です。

私たちは日常的に日本円をたくさん保有しやすいため、リスクを分散させるという意味で、この投資信託は利便性が高いです。

ほんと、世界経済インデックスファンドによく似ていますね。

他の投資信託に劣る点

  • 信託報酬が0.54%(2017年の最低水準には及ばない)
  • 純資産が世界経済インデックスファンドの10分の1

SMTインデックスシリーズは最近まで定番的なインデックスファンドシリーズではありましたが、最近の低コスト化(低信託報酬)競争からは一歩遅れています。

また、純資産が世界経済インデックスファンドの10分の1と少ないです。ストレートに言えば、世界経済インデックスファンドほどの人気はありません。

まぁ、30億円ありますので、純資産が少なすぎて運用難みたいなことにはならないでしょうけど。

リスクとリターン

SMTインデックスバランス・オープンのリスク・リターンは、myINDEXの過去20年間のデータを利用しました。

例えば、2017年8月12日現在であれば、

  • リターン:6.8%
  • リスク:14.5%

です(1997年7月~2017年6月)。

偶然か否か、野村インデックスファンド内外7資産バランス(為替ヘッジ型)と計算上は同じリターンになってしまいました(これは計算上であり、将来も同じリターンになるかは不明です)。

一方、野村インデックスファンド内外7資産バランス(為替ヘッジ型)に比べてリスクの数値は高いため、この投資信託は「暴れ馬」な傾向があります。

世界経済インデックスファンドもそうですが、新興国への投資比率が30%と高いので、リスクは高くなりやすいのです。

ちなみにmyINDEXで同じ期間の世界経済インデックスファンドのリスクリターンを計算すると、

  • リターン:6.4%
  • リスク:13.8%

となります。何気に世界経済インデックスファンドよりも攻撃的です。不動産投資信託(REIT)が含まれているからかも。

検証:30年後の運用成績を算出

それでは、乱数シミュレーションを用いて、30年間、毎月2万円ずつ積立投信した場合の予想成績を算出します。

以下で述べる計算結果は、あなたの将来の運用成績を保証・約束するものではありません

計算結果:あなたの資産は30年後にいくらになるか

というわけで、上述の条件で30年運用したと仮定した計算結果です。

なお、単純に現金を積み立てると、30年後は2万円 × 12ヶ月 × 30年 = 720万円です。

計算回数 1,000回
運用年数 30年
総投資金額 720万円
最高評価額 14,179万円
(+13,459万円)
最低評価額 466万円
(+254万円)
平均評価額 2,329万円
(+1,569万円)
元本割れ回数 15回
元本割れ確率 1.5%

リターンに対して、リスクが高い場合、最終的な評価額は大きくぶれる傾向にあります。

例えば、野村インデックスファンド内外7資産バランス(為替ヘッジ型)の乱数シミュレーション結果では、最終的な資産は723万円~7,633万円の間に収まったの対し、この結果では466万円~14,179万円と幅広く振れました。

実際には、投資信託特有のコストが発生するため、この結果よりも低い評価額になると予想されますが、それでも運用結果のばらつきは出るはず。

つまり、過去の実績に基づいた乱数計算を行う限りは、この投資信託の将来の運用成績は大きく変動しやすいといえます。

リスクを飲める人向きの結果だと思います。

税金も忘れないでね

投資信託の運用で利益が出た場合には、2017年現在で20.315%の税金が発生します。

仮に、720万円の投資に対し、2,000万円の利益が生じたら、税金は2,000万円 – 720万円 = 1,280万円 × 20.315% = 約260万円です。

SMTインデックスバランス・オープンはこんな人にオススメ

  • 安定性よりも将来の「化け」を期待したい人
  • 世界経済インデックスファンドに不動産投資信託(REIT)を加えて運用したい人
  • 世界経済インデックスファンドよりも分散性を重視したい人

世界経済インデックスファンドとの大きな違いは、SMTインデックスバランス・オープンには不動産投資信託(REIT)が含まれている点です。

不動産投資信託(REIT)が含まれることによって、異なるロジックで値動きする資産クラスが加わるため、分散性が高くなります。

また、不動産投資信託(REIT)は株式並み(もしくはそれ以上)のリスクリターンを持つため、高いリターンを得たい時に選ぶ手もあります。

資産の分散性と、相応のリターンを追及した場合に選びたい商品と言えるでしょうか。

 

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まとめ

以上をまとめると、

  • SMTインデックスバランス・オープンは世界経済インデックスファンドよりも攻撃的な運用を望める(その代わり、元本割れリスクは高い)
  • SMTインデックスバランス・オープンは日本への投資配分が10%程度と低い。ホームカントリーバイアスフリーで運用できる
  • 不動産投資信託(REIT)を含むため、投資先の分散性は高い

です。

リスク選好型の投資信託です。

ある程度投資経験があって、元本割れ経験も体験している」といった投資家向きでしょうか。

「できるだけ元本割りたくないです」といったあなたには、この投資信託よりももっとローリスクなものをオススメしたいと思います。