最小分散ポートフォリオとは指定したリターンに対して、最もリスクが小さくなるポートフォリオのことを言います。
リスクが小さくなるため、価格の触れ幅が小さくなり(低ボラティリティ)、その結果市場の平均リターンを上回ることさえあると言われています。
低ボラティリティ運用(ていぼらてぃりてぃうんよう) | 野村證券
今回はインデックスファンドの資産配分(アセットアロケーション)を考えるときに、リスクが最小になる配分を求めるツールを作りました、というお話です。
以下、使い方や利用上で注意して欲しい点や知っておいてほしい点があるので、それを紹介します。
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最小分散ツール概要
最小分散ポートフォリオ算出ツールは各資産クラスのリターン・リスク・相関係数と目標利回りを与えてやると、その目標利回りに近く、かつリスクの低いアセットアロケーションが求まります。
リターン・リスク・相関係数はアセロラ同様にJPモルガンAMの超長期マーケット予測2019の値をデフォルト値として入れてあります。
J.P.モルガンの超長期マーケット予測 | JPモルガンアセットマネジメント
リターン・リスク・相関係数のどの値も手動で変更できますので、例えば以下の2データを組み合わせてやれば、だいたい過去の最小分散ポートフォリオが求まると思います。
あとはこのツールのボタンを押せば勝手に計算してくれます。
入力するデータによっては特定の資産クラスが選ばれず、好みのアセットアロケーションにならない可能性があります。そこで、特定の資産クラスを計算から外せるように、テーブルにチェックボックスを作ってあります。
例えば、新興国株式と新興国債券にチェックを入れると、計算結果は国内と先進国の株式・債券・REITから最適なものを選ぶ、といった結果を得られます。
注意:「詳細分析」を選択する際には注意
一応、手元のPCやスマホでは全て一瞬で計算が終わることを確認していますが、古いスマホ端末では処理時間が数秒ほどかかるかもしれません。その場合にはオプションの「」は選択しないほうが良いです。
内部の計算式は2つのパターンを作ってあって、「資産20%刻み」と「資産10%刻み(アセットアロケーションがより効率的フロンティア上に近づくように細かく算出)」で求まるようになっています。
ただ、詳細分析の場合の組み合わせ数は「10×10×10×10×10×10×10×10(8資産クラスの全通り組み合わせ。刻みは10%)」なので、普通に時間がかかります。
デフォルトでは「5×5×5×5×5×5×5×5(20%刻みでの8資産クラスの全通り組み合わせ)」なので少なめにしてある反面、アセットアロケーションの最小単位も20%になります。
もしもフリーズっぽい状況になったら?
ブラウザのタブを閉じてください。
最小分散ポートフォリオを求める意義はある?
個人的にはそこまでこだわる必要は無いと思います。
★最小分散にこだわる必要はない
- 最小分散ポートフォリオ(と効率的フロンティア)は一定ではなく、常に変動している
- アセットアロケーションが最小分散ポートフォリオから離れていても資産形成はできる
このツールは、あなたの現在のアセットアロケーションの正誤を判定するものではないので、得られた結果を使ってアセットアロケーションを考える場合には、結果に囚われすぎないようになさってください。
あと、インプットするデータ(リスク・リターン・相関係数)次第で得られる結果も異なりますので、その点もご注意。
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まとめ
- 最小分散ポートフォリオとは、与えられたリターンを実現し、その中でリスク(分散)を最小にするポートフォリオのこと
- 詳細分析は処理に時間がかかるので、スマホや古い端末でチェックするときには注意すること
- 入力するデータ(リスク・リターン・相関係数)次第で結果は異なるので、あまり鵜呑みにしないように
利用は無料で、インターネットエクスプローラ以外ならば動くと思います。