Warning: Undefined variable $eye_catch_url in /home/tacos1heaven/blog.tacos-heaven.xyz/public_html/wp-content/themes/cocoon-child-master/functions.php on line 338
Warning: Undefined variable $eye_catch_url in /home/tacos1heaven/blog.tacos-heaven.xyz/public_html/wp-content/themes/cocoon-child-master/functions.php on line 350
MSCIエマージングマーケットインデックス(Emerging Market Index)は中国株や台湾株・韓国株などの株価から算出される指数です。つみたてNISA対象のベンチマークで、多くの新興国株式ファンドがこの指数を採用しています。
2020年現在、MSCIエマージングマーケットインデックスは中国を中心とするアジアの工業国指数になりつつあります。アジアの上位4か国で75%近くに達しており、ブラジルやロシア等の資源国株は影響力が小さくなりました。
なお、MSCIエマージングマーケットインデックスはハイリスクハイリターンになりやすい指数です。過去には60%以上の値下がりを記録していることも忘れないでください。
では、詳しく見ていきましょう!
[スポンサーリンク]
MSCIエマージングマーケットインデックスとは
MSCIエマージングマーケットインデックス(MSCI Emerging Market Index)はアメリカのMSCI.Incが定めた株価指数の1つで、中国株やインド株など新興国24カ国の株価から算出されています。人口増加が著しく、成長が期待される国に投資したいときに参照したい指数です。
MSCIエマージングマーケットインデックス | MSCI(pdf)
構成国
ブラジル | チリ | コロンビア | メキシコ | ペルー |
チェコ | エジプト | ギリシャ | ハンガリー | ポーランド |
カタール | ロシア | 南アフリカ | トルコ | アラブ首長国連邦 |
中国 | インド | インドネシア | 韓国 | マレーシア |
パキスタン | フィリピン | 台湾 | タイ | – |
MSCIエマージングマーケットインデックスの構成国には中国やインドなどの成長著しい国々が含まれています。一方、トルコやパキスタンなど、しばしば政情不安なニュースが流れてくる国々も含まれまます。
以下はMSCIエマージングマーケットインデックスの構成国比率です。この構成国比率は浮動株時価総額比率で決められています。新興国市場は政府が株式を保有する国営企業も多々あるので、そういった浮動株の少ない銘柄は、たとえ時価総額が大きくとも、構成比率も少なく設定されています。
さて、2020年現在のMSCIエマージングマーケットインデックスの構成銘柄の約42%が中国株式で占められており、数年前に比べて中国の比率がかなり高まりました。これは2018年以降に人民元建ての中国A株の組み入れが開始されたためです。それまでの中国市場と言えば、香港市場に上場する銘柄が組み入れ対象でした。
MSCI China A Inclusion Index | MSCI
中国株を除くと台湾株が13%、韓国株が12%、インド株が8%とアジアの国々が高い比率を占めています。アジア以外の株式では、ブラジルが4%ちょっと含まれる程度で、あとはほとんど影響力を持たない比率です。
もはや、アジアの工業国の株価から算出される指数と見なしても良さそうです。
構成銘柄
MSCIエマージングマーケットインデックスの上位構成銘柄はアリババやテンセント、台湾セミコンダクター、サムスン電子など、近年のアジア株の著名な銘柄です。2020年10月末時点で、10銘柄中6銘柄が中国株になるなど、中国株の影響の大きさが表れています。
アジア以外の上位銘柄は、南アフリカのナスパーズが含まれるのみです。
MSCIエマージングマーケットインデックス全体では、1387銘柄が含まれています。本指数は大型株と中型株を指数の構成銘柄としているため、小型株の組み入れ具合を示すサイズファクターがアンダーウェイトされています(指数における構成比率が少なくなっています)。
一般的には小型株を除いたほうが、ボラティリティは小さくなります。
セクター比率
MSCIエマージングマーケットインデックスのセクター比率を見ると、一般消費財(Consumer Discretionary)、情報技術(Information Technology )、金融(Financials)が多くを占めています。この中で、特に一般消費財や情報技術は近年の成長著しいセクターですから、将来の株価の伸びも期待できます。
一方、エネルギー(Energy)や素材(Materials)といった、伝統的なセクターの比率は小さくなっています。成長余力を考えた時に、これらのセクターは付加価値を生みにくいことから、比率が抑えられることは好ましいことだと考えます。
1987年以降のチャート
MSCIエマージングマーケットインデックスの過去データは1987年分から公表されています。2020年9月末までのパフォーマンスが以下の通りです。
出典:https://app2.msci.com/products/indexes/performance/regional_chart.html
グラフを見ると、MSCIエマージングマーケットインデックスは何度か大きく上昇する時期と停滞する時期を繰り返していることがわかります。特に2000年代は、米国のドル安政策や中国のWTO加盟がきっかけで、中国を中心に急成長し、世界的な好景気の牽引役となりました。
一方、2010年以降は新興国の成長が停滞期に入ったため、エマージングマーケットインデックスも長らく横ばいが続いています。
利回り
エマージングマーケットインデックスの1987年から2020年までの利回りは7%前後でした。およそ33年間で、投資したお金は10倍になった計算です。
また、公式の資料によると、2000年12月末から2020年9月末までの年利回りは8.71%でした。これは全世界株式の利回りを上回る数値です。
最大ドローダウン(下落率)
過去にMSCIエマージングマーケットインデックスが記録した最大ドローダウンは65.25%でした。これはちょうどリーマンショックの前後である、2007年10月から2008年10月にかけての下落です。
日本円で見た場合には、より大きな下落になります。
新興国市場は危機に対して経済の脆弱性なども抱えているため、景気が悪くなったときの下落も大きくなりがちです。MSCIエマージングマーケットインデックスの期待利回りは高いものの、損失の可能性も大きい点に注意が必要です。
ベンチマークとする主な投資信託の例
★MSCIエマージングマーケットインデックスをベンチマークにする新興国株式ファンド
- たわらノーロード 新興国株式
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
- 野村インデックスファンド・新興国株式
- 三井住友・DC新興国株式インデックスファンド
- SMT 新興国株式インデックス・オープン
- eMAXIS slim 新興国株式インデックス
- eMAXIS 新興国株式インデックス
- つみたて新興国株式
- Smart-i 新興国株式インデックス
[スポンサーリンク]
まとめ
- MSCIエマージングマーケットインデックスは米MSCI.Incが定めた株価指数。中国や台湾、韓国、インドとアジアの工業国の構成比率が大きい
- 一般消費財や情報技術など、近年成長著しいセクターの銘柄が大きな比率を占めている
- 1987年に投資した場合、約30年で資産は10倍に。一方、リーマンショックでは60%を超える下落を記録。今後も大きく儲かる可能性があるが、金融危機での大幅な株価下落には注意
以上が、MSCIエマージングマーケットインデックスの特徴です。この指数に連動する新興国株式ファンドの話題は以下よりご覧ください。
ベンチマークについては、以下にまとめています。