「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)ってどうですか?」という質問を頂いたので調べてみたというお話。インド株には関心ありますか?
1678はだいたい2万円ちょっと(2021年9月現在)から買えます。国内の商品なのでドル転とか配当金の二重課税みたいな問題とは無縁なのが嬉しいですよね。
パフォーマンスの前に、最初に1678の商品性の紹介をします。どういう商品かをご存じの方はパフォーマンスのところまで飛ばしちゃってください。
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1678ってどんな商品?
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)はインドの国立証券取引所に上場する企業のうち、時価総額の大きい50銘柄から成る「Nifty 50」とほぼ同等の運用成績を目指す国内ETFです。
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信 | NEXT FUNDS
Nifty 50の構成銘柄にはタタ関連企業やリライアンス、ICICI銀行など、インドの著名な株式が含まれます(2021年9月現在)。セクターとしては主に金融が大きく、次にITやエネルギーと続きます。オールドエコノミーとニューエコノミーが混じってる感じですね。
出典:NIFTY 50 | NSE indices(英語)
なので、1678に投資することでインドの代表的な銘柄のパフォーマンスと同等の成績を得られると考えてよいです。
ちなみに、インドにはBSE SENSEXという指数もありますが、構成銘柄が重複しているのでパフォーマンスもほとんど同じです。楽天証券で買える香港上場のインドETFはBSE SENSEX連動でしたね。
1678のパフォーマンスは?
というわけで、NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)のパフォーマンスを見ていきます。
設定来の利回りは?
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)が設定されてからの利回りを求めたのが以下のグラフです。一括投資した時の保有期間と利回りの関係を示しています。
こういう利回りは投資したタイミングで変わってはしまうものの、NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)のおおよその利回りは5~7%ぐらいになるかと思います(10年間保有した時の利回り(中央値)は5.1%です。中央値は青い線を見てください)。
ちなみに運の悪い投資家は10年運用してもマイナスリターンで終わってます(橙色の線)。15年か20年ぐらいは投資し続けたいですね。
1678のチャートと新興国株式との対比
次はNEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)の設定後のチャートを見ていきます。わかりやすいように、比較対象に一般的な新興国株式インデックス(今回はSMT新興国株式インデックス・オープン)を掲載しています。
ご覧の通りに、大局的にはインド株の値動きは一般的な新興国株式インデックスの値動きと似ていて、あまり差がついてないです。この理由は新興国株式インデックス自体に結構な割合でインド株が含まれているためです。ただ、分散性の問題から、1678のほうが値動きのブレが大きくなっています。
以下は1678がどのような時に新興国株式を上回る成績を出せるのか、パフォーマンス差を見たものです。
この成績差、わたしには米国債金利との逆相関関係があるように見えます。見えません?
★1678と米国債金利の関係
- 1678の成績が相対的に劣る時 → 米国債金利が上昇する時
- 1678の成績が相対的に勝る時 → 米国債金利が低下する時
たぶんなんですが、金利上昇時は相対的に中国株や小型株等の成績が良くなって、大型株主体のNifty 50の成績が悪くなります(1678が新興国株式に劣る)。逆に、金利下落時は相対的に中国株や小型株等の成績が悪くなって、大型株主体のNifty 50の成績が良くなります(1678が新興国株式に勝る)。
そんな関係だと思います。
もしかしたら、単純に先物の金利コストかもしれませんw
ちなみに1678の下落率を見ると以下の通り。
1678はどうしても下落率がちょっと大きいですね。リーマンショックの時はもっと大きく下落しているので、ボラティリティの大きさは忘れないようにしたいですね。
おまけ:EPIとも比較してみました
せっかくなので、NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)の成績をウィズダムツリーのETF(EPI)とも比較してみました。
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)はほとんどEPIと同じ成績です。これみると、EPI買うなら1678のほうがより買いやすくて良い気もしますね。
ちなみに成績差は以下の通り。詳しく見てませんが、この差は為替のせいかもしれないです。
基本的なデータ
信託報酬など
購入手数料 | 証券会社に準じる |
信託報酬 実質コスト | 1.045% – |
信託財産留保額 | 0.5% |
換金手数料 | 証券会社に準じる |
運用期限 (償還日) | 無期限 |
基準価額 | NEXT FUNDS |
純資産 | 98億円 |
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信には0.5%の信託財産留保額が設定されています。売買手数料は各証券会社のサービス次第で決まります。
分配金は?
1678は分配金を出していません。分配金目当ての投資ならば別のインド株ETFが良いです。
取引できる証券会社
1678は国内上場のETFなので、SBI証券や楽天証券を含む一般的な証券会社で取引できます。買いたい時はつみたてNISAで使ってる証券会社で買えば良いと思います。
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まとめ
- インド株に投資できる商品として、NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)のパフォーマンスをチェック
- 一般的な新興国株式インデックスに多く含まれていることから、1678と一般的な新興国株式インデックスの成績は比較的似ている。パフォーマンス差は米国債金利と連動してそう
- 1678の過去10年の利回りは5~7%程度。一方、投資額の40%以上を失う下落も何度か経験している
ちなみに、インドに投資したいって「人口が増えて、将来がすごそう」というなんだかふんわりとしたストーリーに乗せられている気がするんですよね。そこで、もっとしっかりインド経済のことを学べる本がないのかと調べてみたところ、以下のような書籍を見つけました。
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お値段4000円。もう価格とタイトルからして本気度が伝わってやばい(誉め言葉)感じです。