「アセットアロケーションは途中で変更してもよい」と筆者は思っています。今の配分を頑なに堅持する必要はないと思うのです。
特に現在の配分が、運用を始める前に決めたものならば!
個人的にアセットアロケーションを変えてもよいと思う場面は以下のような状況です。
★アセットアロケーションを変えてもよい場面
- 運用経験を積み、知識がアップデートされたとき
- 運用を継続し、運用額が増えたとき
- 転職や退職など、ライフスタイルが変わったとき
※変更時の基準は、あくまで長期的な展望に基づく自分自身の心境やライフスタイルで基づくべきです。
以下、詳しく見ていきましょう!
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変更してよい場面
あなたの知識がアップデートされたとき
いろいろ勉強したり、経験を積んだりして、知識が増えたらアセットアロケーションを変更してもよいかもしれません。
例えば、筆者は当初「為替ヘッジ付きの先進国債券」のことを知らなかったので、アセットアロケーションには加えていませんでした。ですが、為替ヘッジ債券が先進国株式との逆相関になりやすいことを知り、現在は加えることにしています。
正直、どの資産クラスを加えるか・外すかなんて、ある程度相場に慣れてこないと決められないと思います。米国株を外す人はいないでしょうけど、新興国やREIT(不動産投資信託)なんかは結構迷うんじゃないですかね。
なお、新たなアイディアなんかは積極的に試してもよいと思います。
資産が増えてきたとき
ある程度、つみたてNISAやiDeCoを実行し、資産が増えてきたときはアセットアロケーションを変更してもよいかもしれません。
例えば、10万円を投資している人にとって、1%の値動きは1,000円に相当します。この時点では、どんなにアセットアロケーションをこねくり回りしても、運用損益は誤差みたいな数字になります。
一方、1000万円を投資している人にとって、1%の値動きは10万円に相当します。2%値動きすれば、新卒初任給並みの金額が動きますから、ちょっとしたリスクの違いで動くお金の大きさが変わるわけです。
この考え方でアセットアロケーションを考えると、少額投資時ほどリスク選好な配分となり、運用額が増えるにつれて保守的な配分へと近づきます。
ライフスタイルが変わったとき
ライフスタイルが変わったときはアセットアロケーションの見直し時です。例えば、「転職した」「退職した」「引退した」「病気になった」といったイベントです。
例えば、株式100%で運用できる背景には、毎月の定常的な収入があり、「少し損をしても困らない」からだと思います。一方、老後も株式100%のみで運用し続けるのは、少々リスキーかもしれません。
この考え方でアセットアロケーションを考えると、若く安定的な収入が見込めるときほどリスク選好的な配分となり、老いて定常的な収入がなくなるほど、保守的な配分になります。
最初に決めた資産配分にこだわらない
どんな投資家も、つみたてNISAやiDeCoを始めた時点でなんらかのアセットアロケーションを「決めた」ことになります。最初にアセットアロケーションを決めるのは、投資家としての経験がまだない時(レベル1の時)なんです。
例え、「米国株一本」「全世界株式一本」と決めたとしても、それはそれで何らかの配分を決めたことになりますよね。
経験がないときに決めているのですから、いろいろ無理が生じたり、不本意だったりするのはよくある話です。
個人的に大切なのは、「運用をやめたくならないこと」だと思っています。自分の気持ちや知識、バックグラウンドをうまく尊重する資産配分を追求しながら、運用を継続できたらいいですね。
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まとめ
- アセットアロケーション(資産配分)は途中で買えてもよい。最初の資産配分は、投資を始める前に決めるのだから、あとあと変更したくなるのは当然のこと
- 個人的に考える「変更してもよい場面」は、「知識がアップデートされたとき」「運用額が増えたとき」「ライフスタイルが変わったとき」
- 「損失などでショックを受けて、運用をやめる」ことは避けたい
ちなみに、相場を見て後追いで変更するのだけは、パフォーマンスを下げるだけなので、避けたほうが良いです(下記記事参照)。
変更時の基準は、あくまで長期的な展望に基づく自分自身の心境やライフスタイルで基づくべきだと思います。
他のアセットアロケーションの記事は以下よりご覧ください。