フィデリティ欧州株ファンドのパフォーマンスを見てみる

4. 投資信託・ETF商品解説




欧州株式に投資するアクティブファンド「フィデリティ欧州株ファンド」の最近のパフォーマンスをチェックしてみました。

欧州株式は低成長や高齢化のイメージが強く、加えて日本から投資できる商品が限られていることもあって、あんまり人気がありません。

といった中で、実はベンチマーク以上の実績を残す「フィデリティ欧州株ファンド」は貴重な存在です。「アクティブ運用だからダメ」と言わないでくださいね。

それでは一緒に見ていきましょう!

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結構すごい

以下がフィデリティ欧州株ファンドのパフォーマンスです。比較対象であるベンチマークはMSCI Europe Index(MSCIヨーロッパインデックス)で、税引き前の配当再投資を考慮したものです。

MSCI Europe Index | MSCI(pdf)

フィデリティ欧州株ファンドのパフォーマンス

出典:https://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/32313984_m.pdf

この比較を見ると、フィデリティ欧州株ファンドは2014年頃からベンチマークを上回り続けています。2018年以降は世界的にも株価が伸び悩んでいますが、それでもフィデリティ欧州株ファンドはまるで米国市場のように高いパフォーマンスを出し続けています。

実際、2017年8月以降の米国株式のインデックスと比較すると、フィデリティ欧州株ファンドは米国株以上のパフォーマンスを出しています。

フィデリティ欧州株ファンドと米国株インデックスとの比較

出典:筆者作成

ちなみに、フィデリティ欧州株ファンドは1998年の設定から現在までに基準価額が3倍になっています。この間の年平均利回りは約5.6%でした。悪くないですね。

なんでパフォーマンスが良いんだろ?

フィデリティ欧州株ファンドのパフォーマンスの良さは、この投資信託が「アクティブ運用だから」という点が理由になります。というのも、ファンドの投資先と、ベンチマークの特徴を比較するとわかります。

ファンドとベンチマークのセクター比率の違い(2020年7月現在)
セクターファンドベンチマーク
情報通信16.47.45
ヘルスケア13.516.51
資本財12.213.42
一般消費財11.29.86
生活必需品8.914.77

フィデリティ欧州株ファンドの投資国と投資セクター

出典:https://doc.wam.abic.co.jp/ap02rs/contents/pdf/32313984_m.pdf

世界的に、最近の株価をけん引しているのは主に情報通信セクターです(特にコロナ以降はその傾向が強いですね)。フィデリティ欧州株ファンドの上位銘柄を見ると、例えばドイツ最大のソフトウェア企業である「SAP」が含まれています。

フィデリティ欧州株ファンドのポートフォリオ

SAPの株価(以下)を見ると、2020年7月現在も最高値付近にあり、「高齢化で低迷する欧州」みたいなものはまったく感じません(よね?)。

SAPの株価

出典:Google Finance

こういった成長企業をうまくポートフォリオに組み込んだ結果、フィデリティ欧州株ファンドはベンチマークを上回るパフォーマンスを出せているのです。

その他、ファンドのポートフォリオの構成銘柄を49と、比較的少数の銘柄に抑えている点もパフォーマンスを高めている理由に挙げることができると思います。

1銘柄当たりの投資額が結構大きくなりそうですけど、そこは大丈夫なんでしょうかね。

なお、MSCIヨーロッパインデックスの上位構成銘柄は、すでに成長しきった安定企業がほとんどを占めています。時価総額的には正しいのでしょうが、どうしても株価の伸び悩みを感じてしまいます。

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まとめ

  • 近年のフィデリティ欧州株ファンドのパフォーマンスはベンチマークを上回る。20年間で年5.6%の成長
  • ポートフォリオに成長企業をうまく組み入れ、アクティブ運用の良さを発揮
  • ベンチマークであるMSCIヨーロッパインデックスは成熟した低成長銘柄の影響が強い

フィデリティ欧州株ファンドを見ると「アクティブファンドだからダメ」とか「欧州株は儲からない」などとイメージで語っちゃダメと感じますね。将来もまったく同じとは限りませんが、これからも気になるファンドです。

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