今日は「フィデリティ・米国優良株・ファンド」のパフォーマンスを見てみます。つみたてNISA対応のアクティブファンドってことで、結構人気があるアクティブファンドの1つだと思ってます。
さて、実際のパフォーマンスを見ると、フィデリティ・米国優良株・ファンドは米国のS&P500に連動するインデックスファンドの成績に負けています。たぶんなんですけど、「ほぼ疑似インデックスファンドになり、コストがかかってる分だけ負けている」のかなと考えています。
以下、一緒にみていきましょう!
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さっそくパフォーマンス
S&P500インデックスとの比較
というわけで、さっそくフィデリティ・米国優良株・ファンドのパフォーマンスを見ていきましょう。最初はSPY(S&P500連動の海外ETF)の調整後終値を円換算したものとの比較です。
投信と海外ETFを自動で比較できるようにPython頑張りましたᕦ(ò_óˇ)ᕤ
ご覧の通りで、20年の間に結構差がついており、フィデリティ・米国優良株・ファンドは成績で負けています。パフォーマンスの差を見ると以下の通りで、だいたいリーマンショック後あたりから成績差が付き始めました。
念のため、iFree S&P500 インデックスとも比較してみましたが、同じようにフィデリティ・米国優良株・ファンドが負けています。
以下はiFree S&P500 インデックスとの成績差です。
将来も同じとは限りませんが、過去のデータを見る限りはフィデリティ・米国優良株・ファンドよりも普通のS&P500連動のインデックスファンドを選んでおいたほうが良さそうです。
ちなみに基準価額の下落率は以下の通り。フィデリティ・米国優良株・ファンドはITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショックと複数回の下落を経験していますが、多くの下落で円換算SPYよりも少し大きめに下落しています。
図中に記載がありませんが、2015年の中国バブル崩壊後の調整期間も米国優良株ファンドが大きめに下落していますね。もしかしたら、S&P500のインデックスファンドに比べると、値動きが大きめの商品なのかもしれません。
値動きの大きさは、積立投資にとっては好都合に働く場合もあります。
パフォーマンスの差がついた理由を考える
今のところ、「高コストな疑似インデックスファンドになっている」可能性を考えています。
当初、リーマンショック後から差が付き始めたことを考えて、個人的にはGAFAMの保有の仕方が影響しているんじゃないかと考えました。リーマンショック後に米国株の株価をけん引したのはGAFAMなので、その保有比率が少ないのかなと。
が、最新の月報を見ると、むしろS&P500以上にGAFAMの保有比率が高いので、少なくとも最近の成績差はそこじゃない気もしています。
というわけで、保有銘柄比率があまり変わらないという点から、「信託報酬の高い、ほぼインデックスファンド化している商品」という可能性を考えています。
フィデリティの他市場のアクティブファンドは市場パフォーマンスを上回るものも多いです。米国は世界中の投資家がしのぎを削る市場なので、アクティブに勝ち続けることはおそらくかなり難しいのだと感じます。
基本的なデータ
信託報酬など
購入手数料 | 0% (ノーロード) |
信託報酬 実質コスト |
1.639% 1.725% |
信託財産留保額 | 0% |
換金手数料 | 0% |
運用期限 (償還日) |
無期限 (償還なし) |
基準価額 | フィデリティ投信 |
純資産 | 462億円 |
分配金は?
今のところ、フィデリティ・米国優良株・ファンドは分配金を出していません。過去の運用で1回も出してないので、今後も分配金なしでやってくんじゃないでしょうか。
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まとめ
- フィデリティ・米国優良株・ファンドの運用成績をチェック。長期的にS&P500インデックスに負け続けている
- 負けている可能性の1つは、信託報酬の高さ。上位の構成銘柄はGAFAMがメインなので、コストの高い疑似インデックスファンドになっている可能性
- 迷ったらS&P500連動のインデックスファンドで良いのでは?と思います
アジア株の成績が良かったので、こちらも良いのかな?と思ったのですが、残念ながらといったところです。やはり、米国市場は他の市場よりもだいぶ効率的で、アクティブ運用で出し抜くのは結構難しいんじゃないかと感じるところです。
ちなみにフィデリティの欧州株ファンドやアジア株ファンドのパフォーマンスもみていたので、よかったらご覧ください。どちらも市場インデックスを上回っている商品です。