インド株式に投資できる「iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF(02836)」について見ていきたいと思います。
iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF | ブラックロック
実は、2020年現在で、米国に上場する一般的な時価総額インデックスで運用されるインドETF(INDA)はネット証券で取引できません。そのため、時価総額に基づいてインド株式に投資したい場合には、香港市場に上場する「iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF」を選ぶことになります。
iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETFの商品性は一般的なiシェアーズシリーズと同じです。
では、一緒にみていきましょう!
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SENSEXインディアETFってどんな商品?
銘柄解説
iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETF(02836)は米ブラックロック社のETFで、インド株式にのみ投資を行います。香港市場に上場しており、日本からは香港株式を取引できる証券会社(例えば楽天証券)を通じて取引できます。
このインディアETFは「S&P BSE SENSEX」という指数をベンチマークにします。S&P BSE SENSEXはインド経済の主要銘柄でBSE(ボンベイ証券取引所。インドのムンバイにある)に上場する30企業から構成される指数です。
インディアETFのセクター比率を見てみましょう。
インディアETFのセクター比率を見ると、金融、情報技術、エネルギーが多くなっています。金融やエネルギーはいわゆるオールドエコノミーと呼ばれ、新興国市場では比率が大きくなりやすいセクターです。一方で最近のインドの特徴とも言える情報技術セクターが約20%近く含まれているのも特徴です。
上位構成銘柄を見ると、インフォシス(INFOSYS)やタタ・コンサルタンシーサービス(TATA CONSULTANCY SERVICE)など、近年のインドの有名なIT企業が上位銘柄に含まれます。
一方、銀行などもいくつか含まれています。金融系の構成銘柄をざっと見る限りは、伝統的な企業と、まだ歴史の若い企業がまざっており、先進国の一般的な銀行のように「低成長 + 高配当」とは言えない特徴を持っていました。
インディアETFの構成銘柄数は30で、これは「S&P BSE SENSEX」の構成銘柄と同じです。
その他のインディアETFの特徴は以下の通り。
ティッカー | 02836 |
---|---|
投資先 | インドの大型株30銘柄 |
ベンチマーク | S&P BSE SENSEX |
価格 | 24.89香港ドル |
取引単位 | 200口 |
購入手数料 | 証券会社に依存 (楽天証券の場合最低550円) |
経費率 | 0.64% |
純資産 | 約84億円 (80ミリオンドル) |
分配頻度 | 年一回(12) |
分配金利回り | – |
運用会社 | ブラックロック |
インディアETFはなぜか2009年に分配金を出した後、2019年まで無配でした。分配金を期待して投資する銘柄ではなさそうです。
いくらで買える?
2020年、10月26日現在で1香港ドルは13.54円です。インディアETFの1口当たりの価格は、24.89香港ドルですので、日本円で約337円です。
楽天証券の場合、インディアETFの取引単位は200口ですので、取引に必要な価格は約67,402円と求まります。この金額は相場次第で変わるものの、おおよそ常時6~7万円ほどの投資が必要そうです。
パフォーマンス
以下は、2007年以降のiシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETFの株価推移です。
高成長なインド経済・・・のイメージからすると、このインディアETFの株価推移は「あまり値上がりしていない」印象がある気もします。ボラティリティが大きいせいでしょうか。
1つの可能性として、インドルピーは香港ドルに対して値下がりし続けており、株価は上がっているものの、ルピー安の進行がパフォーマンスに悪さしています。
ルピー建てでみるとS&P BSE SENSEXのパフォーマンスは優れているのですが、別の通貨でみるとそうとは言えないのがインド株式の難しいところですね。
なお、香港ドル建てで見た場合の、2007年から2020年までのインディアETFの利回りは約4%台後半でした。株式としてはまあまあの利回りでしょうか。
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まとめ
- iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETFは香港市場に上場するETFで、S&P BSE SENSEXを構成するインドの大型株30種に投資。一般的な時価総額インデックス
- 構成セクターは2020年10月現在で、金融、情報技術、エネルギーなど。情報産業の比率は高いが、全体としては新興国感が強いセクター比率
- 過去の利回りは3~4%程度。株価は上昇してきたものの、為替がルピー安に進んだため、株高を相殺する形となった
取引の容易さを考えると、EPI(インド株収益ファンド)やiTrust インド株式を買ったほうが楽ちんですね。とはいえ、インド市場に連動するインデックスファンドということで、インディアETFはなかなか魅力的です。
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