※記事内に広告を含みます

感想:本気でFIREをめざす人のための資産形成入門

1. 始める前の基礎知識




本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」は三菱サラリーマンさんの本ですが、インスタのネタ作りの一環で買って読んでみたので、概要など紹介します。

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 | Amazon

個人的に、本書は投資の本ではなく「自己啓発本」だと思っています。この本を読んで「自分もFIRE(経済的自立を伴う早期退職)するぞ」というエネルギーは得られるんじゃないか、って思ったのが本音です。

言い換えると、投資の本としては少し情報の弱さを感じます。ある程度米国株の取引経験があれば、だいたい既知の内容なのではと感じます。

以下、詳しく見ていきましょう。

[スポンサーリンク]

書籍概要

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門は、執筆者の三菱サラリーマンさんの体験談や考え方ことをベースに、どのようにFIREを実現するかが説かれています。

また、そのための投資の手法として、主にVYM、HDV、SPYD等の米国高配当ETFを用いた高配当投資が解説されています。

一行で述べれば、「収入を高めて支出を減らし、その余剰資金で高配当ETFを買う」ってのが本書の肝になるかと思います。あとは著者の体験や、NISA等の制度がいろいろと書かれている感じです。

また、著者が実際に投資している(投資していた?)銘柄の紹介もあります。なので、投資スタイルは「配当の多い銘柄やETFを買う」にフォーカスされています。

感想や思うところなど

FIRE本に対する期待と実態

たぶんみんなも同じことを考えていると思うのですが、FIRE本に期待される内容と実際に書かれている内容にズレがあるのでは?考えています。

というのも、おそらく書籍の読者の方は、「家庭を持つ一般的なサラリーマンがそれなりの年収でもFIREするための再現性のある投資手法」を求めているのに対し、FIRE本で提唱される内容が「圧倒的な入金力、もしくは非現実的なまでの節約」という内容になっている点です。

筆者は本書以外にも海外のFIRE本(最速で経済的自立を実現する方法)も読みました。こちらも圧倒的な入金力でインデックスファンドを買うというスタイルでした(ちなみに、書籍の内容は「最速で経済的自立を実現する方法」のほうが濃いです)。

このことは、結局FIREとは良くも悪くも並大抵のことではないという事実を私たちに突き付けているように感じます。

節約はどうしても限界があるので、いかに効率的にお金を稼ぐかなんでしょうね。事業で一発当てれば、投資手法など関係なくFIREできてしまうので、そういう方向で頭使うのがいいのかなとたまに思ったりします。

節約術は。。。

言いたいことはわかるんですけど、わたしはたぶんこの方とは価値観が違いすぎて友達になれないかなと思いましたw

過度の節約は「他人の目を気にしない」力が求められると思います。それもやはり「FIREとは並大抵のことではない」と感じる理由の1つです。

ある意味、投資家に必要なスキルの1つですね。

高配当ETFに対する賛否

ところで、高配当でFIREの話を見ると、カンさんのこの記事を思い出します。

そもそも配当が多い株式会社って?
どちらかというと、重厚長大、成熟型の企業が多いのではないでしょうか。
(安定成長型と云ってもよいでしょう・・)

今67歳の人がそういうリスク資産を持って、配当を当てに暮らしていくのは(もしかすると)アリかもしれません。

しかし、33歳の人がそういう類の株式なりETFを保有し続け、53歳になったとき、果たしてそれら重厚長大、成熟型の企業の株価は、どの程度伸びているのでしょうか?

出典:高配当投資術なのか、無配当投資術なのか?(特にFIREを目指すあなたへ) | 投資信託クリニック

実際のところ、高配当ETFならば、ダメな企業は外されていくだけなので大丈夫だと思います。が、高配当ETFを買うより時価総額のインデックスファンドを買ったほうが良い、という話は結構ありますよね。

「FIREしたいので高配当ETFを買ったところ、時価総額のインデックスファンドよりパフォーマンスが劣ってしまった」というのは実際にありそうな話(特に米国市場の場合)で難しいところです。

個人的にも配当ETFは買ってるので、そこは何も言えないんですけどw

[スポンサーリンク]

まとめ

  • 「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」は高配当ETF投資などを通じて、FIREを目指すための書籍
  • 実際には、圧倒的な入金力とかなりの節約が求められるもので、並大抵の努力では難しい
  • 「再現性のある投資手法」は解説されていないので、投資手法を知りたくて買うとちょっとがっかりする

というわけで、冒頭より述べているように本書は自己啓発書です。FIREを目指したはいいものの、仕事に疲れ、道を見失いそうなったときに読むと元気が湧いてくる的な。

投資の本として期待するとちょっとがっかりしますね。高配当ETFを買うだけなので。

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 | Amazon