マネックス・アクティビスト・ファンドのパフォーマンスを見てみる

3. 商品選択と組み合わせ




最近ちょっと見る機会があったので記事にしてみます。マネックス・アクティビスト・ファンドってご存じですか?

「個人投資家と日本の企業の未来を創造する」今までにない、新しいアクティビスト・ファンドを目指す

出典:マネックス・アクティビスト・ファンド | マネックス証券

結論から述べると、この商品は「投資家が企業に積極的に関与することで、日本をより良い社会に変えていくんだ」というストーリーに共感した方向けです。パフォーマンス的には(今のところは)ほぼインデックスファンドと同等なので、高い成績を期待して投資するものではない気がします。

以下、詳しく見ていきましょう!

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商品のコンセプト

冒頭でも述べたように、この商品は企業への積極的な働きかけをテーマにしたものです。

アクティビスト・ファンド(あくてぃびすと・ふぁんど)

一定以上の保有株式を裏付けに企業経営者に対して増配や自社株買いなどの株主還元の要求や、株主総会における議決権行使などを積極的に行う投資ファンドで、物言う株主とも呼ばれる。

出典:アクティビスト・ファンド(あくてぃびすと・ふぁんど) | 野村證券

個人的には、外国のヘッジファンドがこういう手法を使ってる気がするんですが、どうなんでしょう?

ジャンル的にはSDGsとか近いんですかね?知らんけど。

このファンド、マネックス証券の松本大氏が責任者で、独自のTwitterアカウント(@MAR_PR)も運用されるなど、独立系投信以外の商品にしてはかなり力が入ってる投資信託です。

特化型運用

本商品は、1つの株式に資産の10%以上を投資する場合もある「特化型運用」を行っています。特化型運用では特定の銘柄のパフォーマンスに大きく影響を受ける可能性があります。

運用報告書を見ると、本ファンドはTOPIXの先物を買いながら、おおよそ80の銘柄に分散投資しています。TOPIX先物で運用成績をある程度確保しながら、保有銘柄のリターンでTOPIX越えを目指すといった感じですね。

マネックス・アクティビスト・ファンドの月報

出典:https://www.monex-am.co.jp/fund/detail/?id=121001

ちなみに公表されている範囲内ではジャフコ(ベンチャーキャピタル)への投資比率が10%を超えています。

IR | ジャフコグループ

この会社はアジアや米国でも活動していることから、マネックス・アクティビスト・ファンドはある意味で海外にも分散投資しているファンドと言えそうです(保有銘柄が変わったらまた話は変わりますが)。

肝心のパフォーマンスは?

というわけでパフォーマンスのお話。なんだかんだでアクティブファンドはパフォーマンスが大切です。

マネックス・アクティビスト・ファンドのパフォーマンス

上図はマネックス・アクティビスト・ファンド設定来からのパフォーマンスですが、今のところは市場インデックスを上回る圧倒的な優位性は無いように見えます。一時的にはTOPIXを上回っていますが、期間中の平均リターンはTOPIX以下になるかと思います。

銘柄選定のパフォーマンス要因として、マネックス・アクティビスト・ファンドは信託報酬が年2.2%もかかる上に高値を更新した際に成功報酬として22%を引かれます。コスト面だけでかなりのハンデを背負ってる点が厳しいところです。

以下は下落率。

マネックス・アクティビスト・ファンドのパフォーマンス(下落率)

上述の通り、マネックス・アクティビスト・ファンドは特化型運用が特徴です。2020年3月以降の設定なので、本格的な下落相場を経験した時にどうなるかが気になるところです。

ちなみに、個人的にアクティブファンドがインデックスファンドを上回るためには、信託報酬を抑えるか、なんらかのファクターに準拠した運用が必要だと思っています。目論見書を見る限りはESGやクオリティなどのファクターを持ってそうですが、長期的にTOPIXを超えられるようなファクターはなさそうに思います

個別株は詳しくないのですけど、月報の上位銘柄はおそらくバリューな分類だと思うので、積極的に株が買われて株価が上がるイメージを持てないんですよね。

基本的なデータ

信託報酬など

マネックス・アクティビスト・ファンドの主な特徴(2021年9月29日現在)
購入手数料販売会社に準じる
信託報酬
実質コスト
2.2% + 成功報酬
2.2%
信託財産留保額0.3%
換金手数料販売会社に準じる
運用期限
(償還日)
無期限

マネックス・アクティビスト・ファンド | マネックスアセットマネジメント

信託報酬 + 成功報酬は最近の(広告に力を入れている)アクティブファンドで見られる報酬体系ですね。たとえ高値を更新しなくても、年2%超の報酬が引かれているので、商売としてはなかなか美味しいように思います笑

委託会社は、基本報酬額に加えて、ハイ・ウォーター・マーク方式を用いた成功報酬額を受領します。査定方法は、ファンドの毎計算日における前営業日の10,000口当たりの基準価額がハイ・ウォーター・マークを上回った場合、当該基準価額から当該ハイ・ウォーター・マークを控除して得た額に22%(税抜20%)の率を乗じて得た額に、計算日における受益権総口数を10,000で除して得た額を乗じて得た額を計上します。

出典:マネックス・アクティビスト・ファンドの目論見書

近年のネット証券の取引手数料引き下げ競争を支えるために、こういうところで取ってるのかなと思ってしまいます。

分配金は?

分配金は今のところ0円です。

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まとめ

  • マネックス・アクティビスト・ファンドは「企業に働きかけることで社会をよくする」というストーリーに共感した人向けの商品
  • 実際のパフォーマンスは今のところTOPIX同等か、それを下回る程度なので、パフォーマンスの魅力には欠ける
  • 信託報酬 + 成功報酬が設定されており、コスト面がなかなか厳しい

全然関係ないんですけど、最近ストーリーテリングの勉強をしてまして、こういう商品を見るとどういうストーリーが使われているかみたいなところに目が行ってしまいます。

マネックス・アクティビスト・ファンドは90億円ものお金を集めていますから、「個人投資家と一緒に社会を変えたい」というストーリーが上手く働いているのかなと感じるところです。