つみたてNISAで運用を行なうにあたって、投資信託を何本選べばよいか?って疑問に思ったりしませんか。
この記事では、
- つみたてNISA実践者が保有している投資信託の本数
- 実際に、本数を決めるにあたってどのように考えれば良いのか
を紹介します。
ちなみに、つみたてNISA対象の投資信託は2019年1月現在で約160本近くになっています。
気軽に選ぶには選択肢が多すぎだと思ってますw
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つみたてNISA利用者の運用本数は・・・?
実は2018年末にアンケートを取った
実は昨年末に、ツイッターを使って、つみたてNISA利用者が何本投資信託を運用しているか、をアンケート取ってました。
これは記事を書くため、というよりも「ピザロ(分析ツール)」で何本の投資信託まで入力できるようにするか、を決定するために使ったものです。
#つみたてNISA やってる方。今つみたてNISA口座で何ファンド運用していますか?
— みらい@招財進寶 (@instockexnet) 2018年12月28日
結果:90%が7本以内(大半は多くても3本)
- 1~3本:72%
- 4~7本:18%
- 8~15本:6%
- 16本以上:4%
総投票数:290票
アンケートの結果、90%もの人が7本以内に納まっていることが分かります。
3本までで72%なので、大半は多くても3本以内であることこともわかります。
10本以上を小分けに持っても、そこまで意味はない
なお、投資信託の本数をやたらめったら多くしたとしても、そもそもつみたてNISAで投資できるアセットクラス(株式や債券などの「資産」のこと)はそんなに多くないので、10本も20本も持つ意味はあまりないと筆者は思っています。
例えば、
- eMAXIS slim 先進国株式インデックス
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
- iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)
と持ったとしても、これらが投資するアセットクラスは先進国株式一本になりますので、損益という面では分ける意味はありません。
せいぜい、運用に関わる会社(投資信託の運用会社)が異なるぐらいの違いです。
運用本数の決め方・考え方
投資するアセットクラスが決まれば、本数も決まる
では、あなたは何本投資すればよいか、の考え方。
これは、あなたがどのアセットクラスに投資したいか、にかかっています。
例えば、
- 先進国株式
- 日本株式
に投資したいと思ったら、
- 先進国株式に投資できる投資信託:1本
- 日本株式に投資できる投資信託:1本
※つみたてNISAにおいて、日本を含む先進国株式(新興国株は除く)に一本で投資できるファンドはありません
となり、2本投資することになります。
仮に、運用会社の倒産リスクを考えたとしても、4本ぐらいあれば十分です。
一方、
- 先進国株式
- 日本株式
- 新興国株式
に投資したいと思ったら、eMAXIS slim 全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドのように、1本で全世界に投資できるファンドを選ぶこともできます。
そのため、このケースでは1本、倒産リスクを考慮しても2本で済むわけです。
もしくは、先進国株式、日本株式、新興国株式に対応するファンドをそれぞれ1本(ないし2本)ずつ買って運用することも可能です。
こんな感じで、最初に投資信託の本数を決めて選ぶよりも、投資するアセットを先に決定することで、そこから投資すべき投資信託の本数が決まる、となるのが自然です。
投資するアセットクラスってどのように決めるのよ
これを書き始めると本題から外れてしまうので、詳細は別記事で触れたいと思います(というか、これはいつかアプリ化したい)。
つみたてNISAの場合は、ほぼ株式か複合資産(バランスファンド)しか選べないようになっていますので、そもそも選択肢は限られています。
筆者の独断と偏見で提案すると、
- リターン重視の運用をしたい人:先進国株式 or 先進国株式 + 新興国株式(新興国株式を入れるとよりハイリスク)
- 損失回避を重視して運用したい人:4資産か8資産のバランスファンド
をそれぞれ提案しますので、いずれのケースでも多くて4本ぐらいになるかと思います。
あとは、つみたてNISA以外の口座(証券口座の「特定口座」やiDeCo(個人型確定拠出年金)など)との兼ね合いもありますので、それらを含めて統括的に決定することになります。
以下の記事でも触れるように、つみたてNISA口座だけでは十分なリスク分散は難しいです。
運用する商品を決める際には、つみたてNISAの枠に囚われないほうがうまく行くと思います。
なお、筆者事例。つみたてNISAは1本だけ
筆者の場合は、
- つみたてNISAだけなら1ファンド
- つみたてNISA以外も含めれば10ファンドぐらい
と、全体でみれば10ファンドぐらいは持っています。
「必ずしも、つみたてNISAだけが全てではない」という点は、投資するアセットクラスを決定する際に思い出してほしいなと思います。
例えば、つみたてNISAでは国内債券クラスには単独で投資できませんが、iDeCoでは単独で投資できる、といった具合で。
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まとめ
- 個人投資家のつみたてNISA口座での投資信託運用本数は、その過半数が多くても7本以内。大半は3本以内
- つみたてNISAで投資できるアセットクラスは限られているので、一般論で考えれば、多くても4本程度以内に収まる可能性
- iDeCoや特定口座など、つみたてNISA以外にも投資できる口座との兼ね合いも考えよう
具体的な商品選びは以下の記事もご覧ください。
また米国株式や全世界株の比較等も紹介しています。
余談:「分散投資が大切」→「本数をいっぱい持て」というわけじゃないよ
ちなみに、投資には分散投資が大切と言われますが、それは投資信託の本数をたくさん買おうという意味ではないのでご注意ください。
上述のとおり、同じアセットクラスに投資する商品を何本もそろえても、値動きはほぼ同じになってしまうのですから(つまり、分散投資とは異なるアセットクラスに投資しよう、との意味なのです)。
しかも、投資する本数が多くなるほど、必然的に管理が煩雑になってきますから、いっぱい買えばいっぱい買っただけのデメリットも生じてしまうのです。
なお、「ピザロ」では15本まで入力対応(2019年1月15日現在)していますので、全部合算しても15本以内に収めておくと満足に使えると思います。