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株式100%のポートフォリオを再考し国内債券を少量加えることを提案する

投稿日:2019年11月25日 更新日:

筆者はこれまで「リスク資産は株式100%とし、現金との比率で資産を管理する」ことを考えていましたが、この方針を改めることにしました。

これまでの検証によると、マイナス金利下とはいえ、多少の国内債券を保有することで、それが大幅な株価下落のクッションになる可能性があります。

もし国内債券の利回りを気にするなら、ヘッジ付きの先進国債券なども選択候補に入れて良いと思います。

基本的に、価格変動に負の相関関係がある商品は、資産全体の値動きを抑える効果を強く期待できます。

それが国内債券やヘッジ付きの先進国債券、または純金などの資産です。

今回は2015年から少量の国内債券と先進国株式を運用した際の資産推移などを検証してみました。

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そもそもなぜ「ポートフォリオは株式100%で良い」と言われるのか

過去、もっとも値上がりしたから

根拠は人それぞれですが、1つの強い根拠に過去の研究例で「株式がもっとも値上がりしたから」といったものがあります。

有名なグラフですが、ジェレミー・シーゲル教授の以下の図があります。

米国市場における1802年から2006年までのトータルリターン(出典:株式投資の未来)

この図は、特に米国株投資家が「将来も米国株のみに投資しておけばよい」と述べる根拠の1つになっています。

なぜなら、1802年から現在までに、もっとも値上がりしたものは株式(米国株式)なのであって、その一貫性は図が示すとおりだから。

この図を見せられたら、私たちは「たしかに株式のみでよい」と考えると思います。

半年前の筆者も株式100%のポートフォリオで良いと思っていました

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「株式100%を再考したい」と思った理由

書籍「アセットアロケーションの最適化」にて、ポートフォリオにいくらか債券を加えても、投資家が得られるリターンがさほど変わらない一方で、価格変動幅は抑えられる(つまり、幾何平均利回りが上がる)ことが示されているためです。

たしかに先ほどのグラフを見る限りは、「株式のみに資産を配分し、債券に投資しない」という戦略は正しいです。

しかしながら、株式は価格変動が大きい商品のため、

  • 金融危機のタイミングで不安に陥って運用をやめてしまう
  • そもそも、リターンに対して価格変動が大きいと、投資家が得られるリターンが減ってしまう

といったデメリットもあります。

夜もぐっすり眠れるポートフォリオで、利益を最大化するならば、価格変動は抑えたほうが良いです。

数日前の記事でも、「現金 + 株式」で比率をコントロールするよりも、最初に「現金 + 株式 + 債券」でバランスをとったほうが、価格変動(リスク)と運用効率(シャープレシオ)を改善できる可能性を示しました。

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といった理由から、最近は「株式100%のポートフォリオ」派から脱却しました。

「株式100%で良い」のは、30年や40年継続できる自信のある投資家で、筆者のようなひよっこ投資家にはおそらく少量の債券を加えてあげたほうが正解だと個人的に考えます。

過去のデータで検証してみた

株式に少量の債券を加えることで、どの程度運用成績が変わるのかを過去のデータで検証してみました。

検証条件は以下の2つです。

★ケース1:2018年~2019年

★ケース2:2015年~2019年

  • 先進国株式:eMAXIS 先進国株式インデックス
  • 国内債券:eMAXIS 国内債券インデックス
  • 目的は先進国株式の上昇相場における国内債券の効果をチェック

なお、積み立てで計算するとややこしくなるので、各ケースで年初を基準に指数化し、それぞれの2019年11月24日までのパフォーマンスを確認しました。

ケース1:2018年~

先進国株式に少量の債券を加えた際の運用成績を先進国株式100%の運用と比較

出典:筆者作成

つみたてNISAがはじまった2018年は、初心者にはやさしくない相場で、2月と10月に2度の株価の下落がありました。

10月の下落は2019年春まで戻らず、この期間の含み損に耐えられずに運用をやめてしまった方が少なからずいらっしゃると思います。

さて、先進国株式に国内債券を加えたポートフォリオは、国内債券の価格から乖離するほど、値動きが軽減されます

すなわち、

  • 国内債券に対して、ポートフォリオの利益が大きくなると、その利益が減らされる方向に力が働く
  • 国内債券に対して、ポートフォリオの損失が大きくなると、その損失が減らされる方向に力が働く

2018年初頭に投資を始めた場合、この軽減効果が特に強く働くのが2月と10月の2度の株価の下落のタイミングです。

以下はポートフォリオが先進国株式の価格からどの程度乖離したかを示すもので、特に大きく株価が落ちた2019年1月に大きな効果を得ています。

出典:筆者作成

わずか10~20%の国内債券を併せ持つことで、資産全体の値動きを目に見えるほど軽減できるのです。

参考までに、2018年初頭に100万円投資したときに、先進国株式の株価がもっとも下落した、2019年1月4日の評価額は以下の通りです。

  • 先進国株式のみ:85万円(-15万円)
  • 先進国株式9 + 国内債券1:87万円(-13万円)

ちなみに、債券自体に多少の利益がでていますので、株式と現金のみでポートフォリオをコントロールするよりも、少量の債券を加えたほうが利益が多くなります

ケース2:2015年~

こういう図は時期によって見え方が変わるので、2015年からのものも用意してみました。

先進国株式に少量の債券を加えた際の運用成績を先進国株式100%の運用と比較

出典:筆者作成 先進国株式からの乖離率

出典:筆者作成

繰り返すように、先進国株式に国内債券を加えたポートフォリオは、国内債券の価格から乖離するほど、値動きが軽減されます

つまり、株価が安定して上昇する相場では、国内債券の分が足かせになってしまいます。

仮に2015年初頭に100万円を投資したならば、債券を10%加えることで3万円の利益を減らすことになります。

  • 先進国株式のみ:131万円(+31万円)
  • 先進国株式9 + 国内債券1:128万円(+28万円)

「頭と尻尾はくれてやれ」の精神で国内債券を加える

株のトレードでは「欲張るな」という意味で、「頭と尻尾はくれてやれ」という格言があります。

インデックスの運用もこれと同じで、あまり欲張らずに10%の国内債券を加えるのはありだと考えます。

結局のところ、株式100%がよいのかどうかは本人の意向によるところが大きいです。

  • 損失覚悟で利益を最大化したいのか
  • 利益の一部を捨てても、あまり損をしないことを重視するのか

筆者が検証した範囲では、債券を加えたポートフォリオは株式と現金でコントロールするよりも幾何平均利回りが向上しやすいため、現時点の筆者は株式に少量の債券を加えることを支持します。

大きく価格が変動するかもしれない相場で、1日でも長く継続し、生き延びるための秘策です。

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まとめ

  • 株式100%で良いとされる理由は、過去200年の株価の歴史があるから。長期的には株式100%の戦略は正しい
  • 先進国株式のポートフォリオに少量の国内債券を加えた場合、国内債券の価格から乖離するほど、価格変動を和らげようとする力が働く
  • 大きく価格が変動する相場では、少量の債券を加えることで価格変動が幾分和らぎ、長く生存できる可能性が高まる

大幅な株価の下落が生じるほど、運用をやめていく投資家が増えていきます。

それならば、最初から債券を少量買っておき、株価の下落に備えながら長期投資を完遂したほうが、実は良い結果になるかもしれません。

「株式100%は儲かる」以前に、長く継続できなければ、そもそも意味がないのです。

ちなみに筆者は国内債券ファンドや為替ヘッジ付きの先進国債券ファンドを買っている点は申し添えておきます。

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