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ドルコスト平均法は最後に少し値上がりすれば案外儲かる

4. 始めた後の応用知識




この記事では、「だらだら値下がりし続けた投資信託への積立投資」を例題に、途中で低迷しても、最後に少しだけ値上がりすれば利益が出る可能性を紹介します。

「投資で儲ける」という華々しいイメージとは少し異なりますが、積立投資(ドルコスト平均法)のメリットの1つとして、ぜひ知っておいてほしいなと思います。

大切なポイントは、あくまで「値上がりを期待できる商品を選ぶこと」と「途中で心が折れないこと」です。

では、見ていきましょう!

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運用後半に低迷する投資信託への積み立て

今回はブラックロック・ゴールド・ファンドという、金鉱株に投資するアクティブファンドを例題に挙げます。いわゆるテーマ型の投資信託になるかと思いますが、この商品は運用前半中に大相場を迎えた後、その後はだらだらと低迷したまま現在に至っています。

以下がその基準価額の推移です。

ブラックロック・ゴールド・ファンドの基準価額

出典:https://www.blackrock.com/jp/individual/ja/products/261003/blackrock-gold-fund#/

この投資信託に、もし設定来から毎月1万円の積立投資を行ったら、現在どのくらいの損益になっていると思いますか??

なんとなく、大きく損をしているイメージを持つのではないでしょうか?

というわけで、実際に計算してみたのが以下のグラフです。

ブラックロック・ゴールド・ファンドに毎月1万円ずつ積み立て

出典:筆者作成

★凡例

  • 青:投資元本(毎月15日に1万円ずつ増加)
  • 橙:評価額

あれ?基準価額の低迷するイメージとは結構異なる結果になっていませんか?

残念ながら、記事執筆時点でも損益は「とんとん」なんですが、運用後半に相場が低迷したからといって、必ずしも大損で終わるわけではないというのが伝わると思います。

「なぜそうなるのか」を考えるために、投資信託の基準価額と取得価額の推移を比較したグラフが以下です。

ブラックロック・ゴールド・ファンドに毎月1万円ずつ積み立てたときの取得価額

出典:筆者作成

★凡例

  • 青:投資信託の基準価額
  • 橙:取得価額(青線を超えると投資家は儲かる)

長らく低迷する相場で積み立てを継続することで、投資信託の取得価額がどんどん下がってきています。一時は15,000円近くまであった取得価額は、2020年5月には基準価額とほぼ同じ水準である7,000円台まで下がりました。

ここでもし、この投資信託が基準価額8,500円まで値上がりすれば、投資家は約9万円の利益を手にします。これだけでも20年間同額を定期預金で回すよりも大きな利益になるはずです。

最後に少しだけ値上がりするだけでもいい

投資で儲けるためには、右肩上がりのものに投資しなければいけないイメージってあると思うんです。例えば現在米国株が人気である理由も、リーマンショック後に他の市場以上に高いパフォーマンスを出してきたことも要因の1つだと思います。

ですが、ドルコスト平均法のような積立投資の場合には、ここ20年の日本株のレンジ相場のような、なんとなく儲からなさそうな相場でも案外利益が出たりします

ドルコスト平均法は日本株のような「レンジ相場」への投資に適している
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この積立投資で重要なのは、途中の相場はだらだら低迷してもいいので、最後に少し値上がりすること。そうすれば、途中の低迷期間は報われます。

歴史的には、インフレが進むほどに株価や他の物価も上がってきたという事実があります。バブル崩壊後の日本株のように、レンジ相場であっても利益は見込めるのですから、心が折れなければ、長期の積立投資で将来「必ず」利益を手にできるだろうとは定性的に感じます。

この例で使ったファンドの場合は2011年から9年間含み損が継続します。忍耐が求められますねw

余談ですが、この投資信託は信託報酬が約2%と高い部類です。信託報酬は基準価額の伸びを悪くする要因なので、「早く儲けたいなら信託報酬にも気を配る」・・・ってそこはもうご存じの方も多いですね。

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まとめ

  • 最近10年間低迷が続く投資信託への積立投資を検証。評価額の推移は基準価額のイメージとは異なる結果に
  • 値上がりし続ける相場でなくとも、最後に少しだけ値上がりするだけでも意外と利益は出る。ただし、低迷相場が続くと心が折れる可能性も
  • 運用成績を悪くするもの(信託報酬など)には気を配りたい

この記事の例は、「投資で大きく儲ける」ものとは少しイメージが違うかもしれません。が、値上がりするポテンシャルがあるものであれば、積立投資でなんとかなる可能性も知っておいて欲しいなと思うところです。

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