2020年10月末時点でつみたてNISA(積立NISA)対象の8資産均等型のバランスファンドのうち、おすすめできる銘柄を解説します。つみたてNISA対応の8資産均等型は6本ありますね。
最初に8資産均等型のおすすめファンドを挙げると以下の通りです。
★8資産均等ファンドのおすすめ
- eMAXIS slim バランス(8資産均等型)
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- つみたて8資産均等バランス
おすすめの根拠として、2018年から2020年10月までのリターンを測定し、信託報酬等の比較からパフォーマンスの良かったものを割り出しました。
では、一緒にみていきましょう!
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おすすめ商品
改めて、8資産均等タイプのおすすめ商品を挙げると以下の通りです。
★8資産均等ファンドのおすすめ
- eMAXIS slim バランス(8資産均等型)
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- つみたて8資産均等バランス
eMAXIS slim バランス(8資産均等型)を一番にしました。実は期間中で最もパフォーマンスの良かった商品はたわらノーロード バランス(8資産均等型)でした。しかし、知名度や純資産を考えると、eMAXIS slim バランス(8資産均等型)の選びやすさを考慮しました。
3番目のつみたて8資産均等バランスは、信託報酬が低く、eMAXIS slim バランス(8資産均等型)とほぼ同等の運用を行っている点で、比較的成績の良かった商品です。
過去のリターンからおすすめの根拠を解説
では、上記のおすすめ順とした根拠を解説します。2018年から2020年までの信託報酬やパフォーマンスを用いて、統計的に処理をしました。
★つみたてNISA対象の8資産均等型ファンド
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- eMAXIS slim バランス(8資産均等型)
- つみたて8資産均等バランス
- eMAXIS バランス(8資産均等型)
- iFree 8資産バランス
- SMT 8資産インデックスバランス・オープン
まず、8資産均等型の保有期間リターンと信託報酬の関係をグラフにまとめました。左上にあるデータほど「低信託報酬で高パフォーマンス」です。
基本的には、信託報酬が低いほどパフォーマンスが良くなりましたが、ファンドの運用方針等で成績に違いが表れました。
たわらノーロード バランス(8資産均等型)とeMAXIS slim バランス(8資産均等型)は新興国債券部分の運用が異なります。そのため、本期間中は同じ信託報酬にも関わらず、たわらノーロード バランス(8資産均等型)の成績が上回りました。
その他の特筆すべき商品として、iFree 8資産バランスは低信託報酬にも関わらず、パフォーマンスがもっとも低くなりました。このファンドの新興国株式部分が「FTSE RAFI エマージングインデックス」をベンチマークにする「スマートベータ」であり、他の8資産均等型とは異なります。
また、SMT 8資産インデックスバランス・オープンは、eMAXIS バランス(8資産均等型)と同じ信託報酬ながら、リターンは低めになりました。SMT 8資産インデックスバランス・オープンの実質コストは半期で0.3%(2019年11月~2020年5月)を超えており、コスト負担が大きくなった可能性があります。
以下は保有期間リターンの年数を変えて比較したもので、今度は右上にプロットされるほど高パフォーマンスであったことを示します。
先のグラフ同様に、たわらノーロード バランス(8資産均等型)の成績が良く、続いて信託報酬順にeMAXIS slim バランス(8資産均等型)、つみたて8資産均等バランスと続きます。
なお、基準価額の変動の大きさはどの商品もほぼ同程度でした。そのため、どの商品もベンチマークからの極端な乖離は無いと予想します。
銘柄 | 標準偏差 |
---|---|
たわら | 0.769 |
つみたて | 0.782 |
slim | 0.783 |
eMAXIS | 0.782 |
iFree | 0.772 |
SMT | 0.771 |
各8資産均等型の違いから商品を選ぶ
銘柄 | 新興国 株式 | 新興国 債券 |
---|---|---|
たわら | 時価総額 | 米ドル建て |
つみたて | 時価総額 | 現地通貨建て |
slim | 時価総額 | 現地通貨建て |
eMAXIS | 時価総額 | 現地通貨建て |
iFree | スマートベータ (※) | 現地通貨建て |
SMT | 時価総額 | 現地通貨建て |
※ファンダメンタルインデックスを採用
主な8資産均等型の中で、もっともオーソドックスな商品がeMAXIS slim バランス(8資産均等型)です。eMAXIS slim バランス(8資産均等型)は、新興国株式を時価総額インデックスで、新興国債券を現地通貨建てで運用しています。純資産も多いため、選びやすいです。
そのため、判断に迷ったら、他に多くのユーザーがいるeMAXIS slim バランス(8資産均等型)を中心に選ぶと良いです。
なお、新興国債券部分を米ドル建てで運用するたわらノーロードバランス(8資産均等型)や、新興国株式部分をスマートベータで運用するiFree 8資産バランスは、将来の相場ではパフォーマンスが逆転する可能性もあります。将来の成績がどうなるかは、将来の市況次第です。
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まとめ
- 8資産均等型のファンドを選びたい時には、eMAXIS slim バランス(8資産均等型)を中心に。基本的には信託報酬が低いほど成績が優れる
- 期間中で最も成績の良かった、たわらノーロードバランス(8資産均等型)は、新興国債券部分を米ドル建てで運用していた点が好影響だった
- 逆に、iFree 8資産バランスは、スマートベータを採用した新興国株式部分の成績が足を引っ張った
というわけで、8資産均等型の比較でした。
他の8資産均等型の話題は以下よりご覧ください。
コロナ以降は、主にREITを含んでいるために、値の戻りが悪くなっています。しかし、8資産均等型は合理的な配分だと思っています。
他の資産均等型との大まかな違いは以下の記事でも紹介していますので、併せてご覧ください。