投資は1000円からできるって知ってました?
以下の記事では、書籍「1000円投資習慣 めんどくさいことはわからなくても、ほったらかしでも、お金は増える」を紹介しました。
そこでこの記事では、「じゃあ1,000円投資したら、いくら利益がでるのか」も紹介してみたいと思います。
証券会社で月々1000円から始められる投資信託がりよくありますがこれは利益はでるのでしょうか?
やったことのある方知っておきたい知識や経験など教えて下さい。(筆者注:原文ママ)
最初に結論を申し上げると、毎月1,000円を投資しても、老後不安が全て解消するほどの利益にはなりません。
だって、毎月1000円の投資でみんなハッピーになれるなら、老後の貧困問題などはすぐに解決してしまうじゃないですか。
ただ、それでもまったく何もしないのと、1000円でも投資し続けるのでは大きな違いが生じます。
記事の後半では、他にも少額で使えるサービスとして、「OneTapBUY」と「トラノコ」を挙げ、1000円で投資信託を買うのとどのような違いがあるかも紹介します。
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試算:毎月1000円を20年間投資すると
乱数シミュレーションで計算する
ここは乱数シミュレーションにて計算してみましょう。
もし、あなたが毎月1000円を20年間積立投資し続けたら、利益はいくらでるのか。
なお、投資信託は商品ごとに利回りなどの運用条件が異なりますので、一概にいくら儲かると述べることはできません。
そこで、書籍「1000円投資習慣」で紹介されている事例を参考にします。
例えば、こんな組み合わせ
例えば、書籍「1000円投資習慣」では、以下のようなポートフォリオを「リスクを抑えて、できるだけ多くのリターンを期待」できると述べています。
- 日本株式:10%
- 外国株式:30%(新興国には投資しないものとする)
- 日本債券:30%
- 外国債券:10%(新興国には投資しないものとする)
- その他資産:20%(ここでは現金とする)
具体的な投資信託に置き換えると、例えば以下の商品を選ぶことになります。
- 日本株式:ニッセイTOPIXインデックスファンド(つみたてNISA対応)
- 外国株式:eMAXIS slim 先進国株式インデックス(つみたてNISA対応)
- 日本債券:ニッセイ国内債券インデックスファンド
- 外国債券:ニッセイ外国債券インデックスファンド
- その他資産:20%(ここでは現金とする)
このようなインデックスファンドを組み併せた投資を「インデックス投資」と呼び、投資額次第では十分に資産形成できる運用方法です。
2018年から始まった「つみたてNISA」は、お得にインデックス投資を実現するための非課税制度なんです。
さて、余談はともかく、この組み合わせを、myINDEXの「資産配分ツール」で計算すると、
- リターン:3.8%
- リスク:7.6%
と計算されました。
- リターン:いわゆる利回りのこと。ここでは20年間の平均利回り
- リスク:リターンの触れ幅のこと。リスクの数値が大きいほど、リターンの「ぶれ」も大きい
この数値を元に、乱数にて利益を試算してみましょう。
この組み合わせから得られる利益
上記のリスクとリターンを乱数シミュレーション(モンテカルロ法)の計算プログラムで計算すると、20年後の運用成績は15万円~68万円(平均36万円)との結果が得られました。
仮に、毎月1000円を20年間貯金すると、1000円 × 12ヶ月 × 20年間 = 24万円ですから、平均12万円の利益が得られる計算になります。
なので、もし、
証券会社で月々1000円から始められる投資信託がりよくありますがこれは利益はでるのでしょうか?
やったことのある方知っておきたい知識や経験など教えて下さい。
と聞かれたら、「期待できるほどではないけど、利益は見込めるよ」と回答するのが答えになります。
なお、積み立てずに1,000円を3.8%で20年運用すると、20年後に2,108円になります。
「まったく働く必要もなく、ただ投資しておくだけで、1,000円が20年後に2,000円になる」と考えれば、「おっ?」って思いませんか?
ちなみに、40年継続すると4,445円になりますよ。
確かに利益は少ない。でも、投資してみない?
筆者が知人に「投資に興味がある」と話をされたときは、だいたい上記の話をしています。
- 投資信託の積み立てなら1000円からでもできるよ
- でも、1000円の積み立ては利益もそこそこだよ
と。
この話をすると、「1000円の投資で利益が少ないなら、やる意味無いじゃん」と言われるんですが、「それでもやってみる価値はあると思うよ」と伝えることにしています。
- 1000円でも「投資したことがある」という経験になる。やったことないのとやったことあるのでは大違い
- 少額から投資を始めることで、将来大損する可能性を防げる
投資信託の失敗談に、「投資未経験なのに、なぜか大金(例えば1000万円)での投資を始めて、損失を出して痛い目にあう」という話があります。
これは、その投資家に「投資信託がどの程度値動きするのか」という知識がないことも理由の1つです。
というか、そもそも元本が割れる可能性があることを認識していない投資家もいるような無知さが原因になっています。
だからこそ1000円の投資なのです。
投資信託は投資額のパーセントで値動きしますから、1000円が1%値動きする感覚を知ることで、1000万円が1%値動きすることも理解できます。
なお、偏見承知で語ると、「投資に興味がある」と他人に相談する人はだいたい自分の決断に自信が持てない人で、得てして積極的に投資のリスクを取るのが苦手な人です。
そういう人こそ、1000円で投資を始めるべきだと筆者は考えます。
慣れたら投資額を増やせばいいし、ダメなら少額のままで、投資を止めればいいのです。
1000円投資はどこでできる?
SBI証券や楽天証券などのネット証券を
今回は楽天証券を紹介しておきます。
投資信託の1000円積立は、楽天証券に限らず、SBI証券などの他のネット証券でも利用できます。
今は投資信託は1000円の10分の1の100円から購入できる時代です。
毎月100円なら、1日あたり約3.3円ですね。
楽天証券でスマホを使って1000円から投資してみては?
楽天証券の場合、現金以外にも楽天スーパーポイントを利用して投資信託を買うこともできます。
現金での投資が難しければ、「ポイントで買ってみる」という始め方もできるんです。
スマホからも簡単に取引できますよ!
余談:他にもある1000円投資
ここまで投資信託の説明をしましたが、投資信託以外にも1000円程度から始められる投資はあります。
1000円から始める株アプリ(OneTapBUY)
株式に投資するなら、「OneTapBUY(ワンタップバイ)」を利用するとスマホから簡単取引。
特に、アルファベット(google)やAmazonなど、アメリカの有名企業へ投資する方法として、かなり簡便さが重視されています。
投資できる金額に焦点を当てているため、たとえば株主優待投資を行いたい場合には少々不便です(優待は株数で決まるため)。
1000円からの積立投資(積み株)もできます。
お釣りで投資するアプリ(トラノコ)
トラノコは銀行口座やクレジットカードと利用実績と結びつけて、その「お釣り」分で投資信託を購入にするサービスです。
楽天証券同様に、トラノコが連携するポイントサービス(PointExchangeなど。PeXではない)のポイントを利用したポイント投資もできるので、こちらも少額投資として始めやすい特徴を持ちます。
投資する商品の実体は、信託報酬0.3%の投資信託なので、コスト面では冒頭で述べた4つのインデックスファンドに劣ります。
積立投信と比較すると
積立投信・OneTapBUY・トラノコの比較表
積立投信 | OneTapBUY | トラノコ | |
最低投資額 | 100円 | 1000円 | お釣り (100円) |
取引対象 | 投資信託 | 国内株式 海外株式 |
投資信託 |
一般NISA つみたてNISA |
◯ | × | × |
メリット | 資産形成の王道 ポイントで投資 (楽天証券のみ) |
有名企業の株を買える | お釣りで投資 ポイントで投資 |
デメリット | 敷居が高く感じる | 取引銘柄が限られる 口座入出金に手数料 |
信託報酬が少し高い 口座入出金に手数料 月額利用料 (300円) 知名度低い |
確定申告 | 原則不要 | 原則不要 | 原則不要 |
1000円投資のおすすめは?
個人的に大きいと感じるのは、一般NISAやつみたてNISAなどの非課税制度の対応有無です。
OneTapBUYやトラノコでは、どんなに儲けても、利益の2割は税金として引かれます。
一方、投資信託の積み立てなら、NISAと併用することで、利益の100%をあなたのものにできます。
たとえば、楽天証券につみたてNISA口座を開設し、1000円から投資信託の積み立てを始め、慣れてきたら増額する、といった運用はいかがでしょうか。
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まとめ
- 毎月1000円を投資したとしても、利益は微々たるもの。仮に20年間積み立てたとしても、計算上の利益は12万円。老後の生活の足しには遠い
- 「利益が少ないから」と鼻で笑うのは待って欲しい。1000円とはいえ、立派な投資経験。実際に運用してみたのと伝聞では大きく違う
- 「投資のことを他人に相談したくなる人」「自分に自信が持てない人」にこそ、1000円投資を推奨する。将来、大失敗しないために
たかが1000円。されど1000円です。
1000円の投資がダメなら100円からでもいいんですよ!
もし、1000円からの投資信託の積み立てに関心があるなら、楽天証券もチェックしてみてくださいね。