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つみたてNISAとロボアド(ロボットアドバイザー)はどちらが良いか

3. 商品選択と組み合わせ




最近の資産運用のトレンドと言えば、「ロボアド(ロボットアドバイザー)」のことを忘れられません。

ロボアドはあなたの代わりに投資する商品を選び、自動で運用してくれる便利なツールのこと。

※アドバイスのみのロボアドも有りますが、この記事では運用込みで行うものを扱います。

つみたてNISA同様に、長期の積立投資で資産を形成しましょう、と謳う商品なので、結構似ている部分も多いんですよね。

そこで考えたいのが「ロボアドを使うか。つみたてNISAを使うか」。

以下、両者の特徴を比較しながら、資産形成にどのように生かすかを考えます。

ウェルスナビとの詳しい比較は以下の記事にて紹介しています。

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ロボアドより「つみたてNISA」をオススメする3つの理由

「つみたてNISAとロボアド(ロボットアドバイザー)はどちらが良いか」と問われたら、筆者は「つみたてNISA」を選びます

ので、もしロボアドとつみたてNISAのどちらか一方を使って資産運用(資産形成)に取り組むなら、つみたてNISAを推奨します。

ロボアドは手数料が高い

ロボアドはつみたてNISA対応の投資信託に比べて手数料(コスト)が5~10倍程度高いです。

例えば、以下は代表的なロボアドの手数料(年)です。

参考のために、つみたてNISAの代表的な商品である「eMAXIS slim 先進国株式インデックス」の信託報酬も比較掲載します。

商品名手数料(年)
WealthNavi年1.0%
THEO年1.0%
楽ラップ年0.990%
MSV LIFE年1.0%未満
マネックスアドバイザー月中平均額の0.30%
クロエ年0.88%
eMAXIS slim
先進国株式
年率0.11826%

手数料の高さは運用成績の悪化に繋がります

投資で高い成績を得たいならば、途中で発生する手数料はできるだけ低く抑えるのが鉄則です。

ロボアドは「バランスファンド」でも代用できる

「ロボアドは手数料が高いよ」って話を出すと、「資産運用を全て任せているから、手数料は高くなっても仕方ない」みたいな反論があるかもしれません。

しかし、ロボアドがやっていることは世界への分散投資なので、別にロボアドを使わずともバランスファンドで代用することは可能です。

例えば、THEOのウェブサイトには以下のような図が掲載されています。

値動きやリスク特性の点で性質が似通った資産をグループにまとめた区分をアセットクラスといいます。THEO[テオ] ではETFを「新興国株」「先進国国債」「リート・不動産」など9つのアセットクラスに分類し、それぞれのアセットクラスにバランスよく分散投資を行うことでリスクの低減を図っています。
出典:運用の考え方 | ロボアドバイザーで、おまかせ資産運用 | THEO

いろいろ書いてありますが、有名なバランスファンドである「eMAXIS slim 8資産均等型」を利用すれば、これらの多くのジャンルに同じように投資できます。

加えて、例えばTHEOで「グロース(典型的な資産運用のニーズの1つで、「長期的に資産を形成したいとき」に選択)」を選択した際の、参考指数はMSCI ACWI(オールカントリーワールドインデックス)です。

これを投資信託で代用するなら「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」などが選択肢になります。

ロボアドは「つみたてNISA」が適用されないので税金がかかる

つみたてNISA(や一般NISA)を使ってロボアドを運用することはできません

  • つみたてNISA:運用で得た利益に税金はかかりません
  • ロボアド:運用で得た利益には、20.315%(2018年現在)の税金がかかります

まったく同じ運用成果を得た際には、つみたてNISAのほうがお得ってわけです。

これを言いたい「おまかせが増えるとお金がかかる!」

ロボアドのメリットは、資産運用の「何を買えば良いのか」をあなたの代わりに考えてくれるところです。

特に投資初心者は、金融商品の多さに戸惑い、時には挫折すらするでしょうから、その点で商品を選ぶ必要が無いロボアドは超簡単なんです。

が、世の中は上手くできていて、「おまかせ」が増えるほど、お金が取られるようになっています

ロボアドは毎年いくらかのお金を余分に払う代わりに、ある程度楽できるように設計されている商品です。

そのあたりをどう考えるか、でしょうか。

もしもロボアドとつみたてNISAを併用するなら

ここまでは、「ロボアドとつみたてNISAのどちらか一方を選ぶなら」、という話で書いてきましたが、ここからはロボアドとつみたてNISAを両方使いたい、という前提で話を進めます。

というのも、つみたてNISAは1回あたり3.33万円、年間で40万円までしか投資できないため、それ以上の投資余力があるなら、ロボアドに投資しても構わないからです。

「つみたてNISAは非課税制度、ロボアドは税金取られるよ」という前提で考えます。

ロボアドとつみたてNISAの優先順位

  1. つみたてNISA
  2. ロボアド

まず、つみたてNISAに積立投資を行い、余力があればロボアドを使います

ロボアドはどれがいいの?

ロボアドは種類がいくつかあるので、どのロボアドを選ぶか迷いますが、最低投資額が許すなら「WealthNavi」でいいのではと思います。

WealthNaviはポートフォリオ理論をベースに運用されており、同じ期待リターンを得るために、できるだけリスクの低い運用(リターンのブレが少ない)がなされていると考えられます。

ただ、WealthNaviの最低投資額は10万円(WealthNavi for SBI証券などは30万円)と金額のハードルが高いです。

金額で言えばTHEOのほうが導入しやすいですが、WealthNaviに比べてリバランスの頻度が高いことと、保有銘柄が多いことから、意外と非効率な部分があるんじゃないか、という気もします。

手数料は同じなので、その部分の差は出ないはずなんですけど。

ロボアドとつみたてNISAの運用方針

上述の通り、ロボアドには非課税制度が無いが、つみたてNISAには非課税制度があることがポイントです。

もし、この違いを上手く利用するなら、

  • よりハイリスクハイリターンの運用:つみたてNISA
  • ローリスクな資産形成部分:ロボアド

とするのが良いと思います。

筆者の予想では、おそらくつみたてNISAのほうが高いリターンを得られるはずですから、大きく儲けて、NISAの非課税を生かします。

が、ハイリスクハイリターンの運用が外れると積立額の何割かを失う可能性もありますから、ロボアドでより安定的な資産形成を行っておくというわけです。

まぁ、ロボアド使わなくとも、個人向け国債みたいなものでもいいのですがw

より詳しくはこちら

ウェルスナビとつみたてNISAとの比較

今のところ筆者は以下のように認識しています。

★つみたてNISAとウェルスナビの大きく儲かる(= 大きく損をする可能性もある)順番

つみたてNISAのローリスクファンド < 「リスク許容度1」 < つみたてNISAのバランスファンド < つみたてNISAの先進国株式ファンド ≦「リスク許容度5」

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よくある質問

ウェルスナビ(WealthNavi)はつみたてNISAを使って投資できますか?

いいえ、できません。

テオ(THEO)はつみたてNISAを使って投資できますか?

いいえ、できません。

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まとめ

  • ロボアドとつみたてNISA。いずれか一方を選ぶなら、つみたてNISA。信託報酬や非課税制度など、お得な運用を期待できる部分が多い
  • ロボアドとつみたてNISAを併用するなら、つみたてNISAでできるだけリターンを追うことで、非課税のメリットを生かしたい
  • つみたてNISAを使うなら、必ずしもロボアドを使う必要は無い。「お任せ」することは、その分だけ費用の負担が発生することを忘れずに

ロボアドもつみたてNISAも目指すところは似ている(長期・分散・積立投資)なので、両者を上手く使い分けるのは難しいですね。

特に理由が無い限りは、投資信託の運用をちょっぴり勉強して、つみたてNISAを始めたほうがお得なのではと思います。

ロボアドを運用すると、1年間で投資額の1%が手数料になりますが、投資信託の勉強なら市販の本屋から本を数冊買うぐらいですから。