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【小ネタ】「合成指数(合成ベンチマーク)」とはなにか?

8資産均等型の合成指数は12.5%の比率で合算 3. 商品選択と組み合わせ




例えば、つみたてNISAで投資信託を選んでいるときに「合成指数(合成ベンチマーク)」というものを見たことありませんか?

合成指数は2つ以上のベンチマークを合算したもので、バランスファンドの運用成績を測る際に利用されるものなのです。

以下、著名なバランスファンドを例に、「合成指数とは」を解説します。

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合成指数(合成ベンチマーク)は2つ以上のベンチマークの合算指数のこと

合成指数(合成ベンチマーク)とは、2つ以上のベンチマークを組み合わせたベンチマークのことを言います。

「合成指数」が利用されるのはバランスファンドのベンチマークで、各バランスファンドのマザーファンドのベンチマークを合算してベビーファンドのベンチマークとするために合成指数と呼びます。

例:eMAXIS slim バランス(8資産均等型)の場合

これは例えば、eMAXIS slim バランス(8資産均等型)のベンチマーク表記。

合成指数

出典:SBI証券

この8資産均等型は1つのベビーファンドが8つのマザーファンドに12.5%の比率で投資する形で運用されています。

eMAXIS slim バランス(8資産均等型)のファンドの仕組み

出典:https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/252760/252760_20190725.pdf

eMAXIS slim バランス(8資産均等型)のマザーファンド

出典:https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/252760/252760_20190725.pdf

上図にあるように、8つのマザーファンドにはそれぞれベンチマークが設定されています。

例えば、日本株式に投資するマザーファンドのベンチマークはTOPIX(東証株価指数)で、このマザーファンドはできる限りTOPIXと同等の成績を得ることを目指します。

残りのマザーファンドもそれぞれ同じで、各マザーが各ベンチマークと同等の成績を得られるように運用を行ないます。

eMAXIS slim バランス(8資産均等型)のマザーファンドのベンチマーク(2019年10月8日時点)
ファンド名 投資先 ベンチマーク
TOPIX
マザーファンド
日本株式 TOPIX
外国株式
インデックス
マザーファンド
日本を除く先進国株式 MSCIコクサイインデックス
新興国株式
インデックス
マザーファンド
新興国株式 MSCIエマージングマーケットインデックス
日本債券
インデックス
マザーファンド
日本債券 Nomura BPI総合
外国債券
インデックス
マザーファンド
日本を除く先進国債券 FTSE世界国債インデックス(除く日本)
新興国債券
インデックス
マザーファンド
新興国債券 JPモルガンGBI-EMグローバルダイバーシファイド
東証REIT指数
インデックス
マザーファンド
日本REIT
(不動産投資信託)
東証REIT指数
MUAM G-REIT
インデックス
マザーファンド
日本を除く先進国REIT
(不動産投資信託)
S&P先進国REIT指数(除く日本)

というわけで、この各マザーファンドのベンチマークを合算したものが合成指数(合成ベンチマーク)です。

ここで例に挙げた8資産均等型の場合には、各ベンチマークの運用成績を12.5%の比率で合算することで合成ベンチマークが算出されます。

8資産均等型の合成指数は12.5%の比率で合算

出典:https://emaxis.jp/pdf/geppou/252760/252760_201908.pdf

合成指数はバランスファンドごとに異なる点に注意

重要な点として、合成指数はバランスファンドごとに異なります

決して、「合成指数」という唯一のベンチマークが存在するわけではない点を知っておいて欲しいです。

例えば、ニッセイインデックスバランスファンド(4資産均等型)の合成指数は4つのマザーファンドのベンチマークを25%ずつ合算したものです。

eMAXIS 最適化バランスシリーズに至っては、5つのバランスファンドで各資産の保有比率が異なりますから、ベンチマークの合成比率もそれぞれ異なります。

eMAXIS 最適化バランスのアセットアロケーション

出典:https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/261436/261436_20181026.pdf

合成ベンチマークの成績はどこで見れる?

月報や運用報告書でチェックしよう

一般的には、投資信託の運用報告書や月報などに記載されていることが多いです。

eMAXIS slim バランス(8資産均等型)の月報

出典:https://emaxis.jp/pdf/geppou/252760/252760_201908.pdf

これは再びeMAXIS slim バランス(8資産均等型)の2019年8月末時点の月報ですが、グレーの線が合成ベンチマークの成績です。

上述の通り、8資産均等型は8つのベンチマークを12.5%の比率で合算したもので、このベンチマークはそこから計算で求められた理想的なパフォーマンスになります。

一方、実際の投資信託の運用はベンチマークをやや下回る成績になることが多いです。

★投資信託の成績がベンチマークをやや下回る理由

  • 信託報酬
  • トラッキングエラー
  • その他、理想的な計算結果と、現実はやや差異が生じるなど

月報や運用報告書以外で閲覧する方法は?

残念ながら、オンライン上で各バランスファンドの合成ベンチマークの成績を確認できるサービスは知りません。

というか、ファンドごとに合成指数の配分が異なるのですから、普通に考えると「無い」と思います。

ベンチマークそのものの成績はオンラインで集めることができますので、手計算で求めることは可能です。

しかし、わざわざそれを求める意味はないので、月報や運用報告書で確認する程度で良いと思います。

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まとめ

  • 合成指数(合成ベンチマーク)とは2つ以上のベンチマークを合算したもの。バランスファンドのベンチマークとして利用される
  • 合成指数は1つではなく、バランスファンドごとに異なる点に注意。例えば8資産型は8つのベンチマークの合算で、4資産型は4つのベンチマークの合算
  • 運用成績は月報や運用報告書に記載されていることが多い

以上、小ネタでした。