※記事内に広告を含みます

たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジなし)に毎月1万円投資したら20年後いくらに?

3. 商品選択と組み合わせ




つみたてNISA対象のファンドではありませんが、「たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジのないほう)」に積み立てたら、将来いくらになるか、を考えてみます。

つみたてNISA対象の投資信託は、株式に投資するファンドか、株式と債券のミックスされたバランスファンドばかりです。

リスクを抑えた運用をするならば、つみたてNISA対象商品だけでやりくりするのは少し厳しいので、もしつみたてNISA以外でファンドを保有するなら、その候補の1つとして「たわらノーロード先進国債券」はどうか、という話ですね。

なお、為替ヘッジ付き債券の話は以下を。

たわらノーロード先進国債券<為替ヘッジあり>の特徴。毎月1万円積み立てたら20年後いくらに?
たわらノーロード先進国債券<為替ヘッジあり>はアメリカやヨーロッパの国債などに投資できる商品です。 為替ヘッジを行なっているため、円とドルや円とユーロなどの為替の変動に伴う値動きを軽減することができま...

[スポンサーリンク]

たわらノーロード先進国債券とは

出典:たわらノーロード先進国債券目論見書

たわらノーロード先進国債券(協会コード:4731C15C)は、アセットマネジメントOneが運用する投資信託です。

たわらノーロード先進国債券 | アセットマネジメントOne

ご存知、低コストのインデックスファンドシリーズ「たわらノーロード」の1つです。

たわらノーロード | アセットマネジメントOne

信託報酬や純資産などの基本情報

情報は2018年6月09日現在。マザーファンドの情報は2017年2月21日現在。

購入手数料0%
(ノーロード)
信託報酬
実質コスト
0.1836%
信託財産留保額0%
換金手数料0%
運用期限
(償還日)
無期限
(償還なし)
基準価額アセマネOne公式
モーニングスター
純資産(ベビー)
純資産(マザー)
35億円
2,484億円
SBI証券ランキング
つみたてNISA
設定件数
対象外

たわらノーロード先進国債券のマザーファンドは外国債券パッシブ・ファンド・マザーファンドといい、旧DIAM系のファンドや、マネックス証券で購入できる「マネックス資産設計ファンド」と共有しています。

たわらノーロード先進国債券の分配金実績はなく、今後も分配金は期待できない商品です。

たわらノーロード先進国債券<為替ヘッジあり>との違い

為替ヘッジは、円とドルなど、為替相場による影響を低減します。

理想的には為替ヘッジありのほうがローリスクローリターンになります。

先進国債券に投資する低コストファンドの2番手

たわらノーロード先進国債券の投資先は日本を除く先進国債券で、主にアメリカやEU諸国(ドイツやイギリス、フランスなど)の国債に投資しています。

類似商品は上述の各低コストインデックスファンドシリーズからも販売されています。

  • ニッセイ外国債券インデックスファンド
  • iFree 先進国債券インデックス
  • eMAXIS slim 先進国債券インデックス
eMAXIS slim 先進国債券インデックスの特徴。国際債券ファンドのベストバイ!?
この記事ではアメリカやEUの国債に投資する「eMAXIS slim 先進国債券インデックス」について解説します。 商品はeMAXIS slimシリーズだけあって、最低水準のコストで商品性はばっちり。 ...

以下は、2018年5月30日現在の信託報酬と純資産を比較したものです。

たわらノーロード先進国債券は、ニッセイ外国債券インデックスファンドと信託報酬が同じで、純資産残高では2番手にあたります。

商品名信託報酬純資産
ニッセイ外国債券0.1836%87億円
iFree 先進国債券0.1944%12億円
eMAXIS slim 先進国債券0.1836%18億円
たわら 先進国債券0.1836%34億円

この状況では、本来はニッセイ外国債券インデックスファンドを選ぶべきですが、同ファンドが販売されていない場合には、たわらノーロード先進国債券も十分選択に値します。

たわらノーロード先進国債券に設定来(2016年1月~)から毎月1万円積み立てていたら?

たわらノーロード先進国債券に2016年1月から2018年5月末の毎月15日に、毎月1万円ずつ積み立てを行っていると、2018年6月9日現在では+2,016円の利益が出ています。

積立回数29回
積立金額290,000円
(毎月10,000円 × 29回)
時価
(2018年6月9日時点)
292,016円
評価損益
(時価 – 積立金額)
+2,016円

2018年6月9日現在の基準価額は、9,508円と設定当初の1万円を下回るので、一見すると損をしているように見えます。

が、それでも利益が出ているのは、積み立て(ドル・コスト平均法)ならでは、の結果です。

検証:20年後の運用成績を算出

乱数シミュレーション(モンテカルロ法)を用いて、たわらノーロード先進国債券に20年間、毎月1万円ずつ積み立てた場合の予想成績を紹介します。

以下で述べる計算結果は、あなたの将来の運用成績を保証・約束するものではありません

たわらノーロード先進国債券のリスクとリターン

myINDEXからリスクとリターンを引用して計算します。

たわらノーロード先進国債券のベンチマークである「シティグループ世界国債インデックス(除く日本)」の過去20年間の運用成績は、

  • リターン:4.0%
  • リスク:10.5%

でした(2018年6月9日現在)。

  • リターン:年平均利回りのこと
  • リスク:リターンの標準偏差(1σ)のこと。リスクが大きいほど、リターンの触れ幅も大きくなります

今回は信託報酬(0.1836%)を引き、

  • リターン:3.8164%(4.0% – 0.1836%)
  • リスク:10.5%

にて計算します。

計算結果:20年後の推定成績

計算回数1,000回
運用年数20年
総投資金額240万円
(1万円 × 12ヶ月 × 20年)
最高評価額817万円
(+577万円)
最低評価額129万円
(-111万円)
平均評価額361万円
(+121万円)
元本割れ回数122回
元本割れ確率12.2%

平均値を利用した利回り計算は、実質的な利回りよりも高く見積もられやすいので、実際には20年積立投資して約250〜300万円になれば良い成績だと考えます。

ニッセイ外国債券インデックスファンドでの試算と若干数字が異なりますが、投資先は同じなので、どちらも同じような成績になるとお考えください。

たわらノーロード先進国債券の「見込み最大損失額」

myINDEXのリスクとリターンから、たわらノーロード先進国に投資した時に生じうる「見込み最大損失額」を算出しました。

将来、「リーマンショック級の下落」を経験した際に、1年間で投資額のいくらを失うかを求めたものです。

過去のデータに基づく算出ですので、目安としてご覧ください

リターン(%)3.8164
リスク(%)10.5
見込み最大損失額
(投資額の%)
17

たわらノーロード先進国は、計算上1年間で投資額の17%下落する可能性があります。

仮に100万円積立後に酷い相場を経験すると、1年後に83万円になっている計算です。

参考までに、myINDEXのデータによると、2008年のシティグループ世界国債インデックス(除く日本)は、年間で-15%の値下がりでした。

たわらノーロード先進国債券への投資はオススメか

上述のとおり、たわらノーロード先進国債券はニッセイ外国債券インデックスファンドの代替として利用できる商品です。

例えば、

  • 債券に投資して、アセットアロケーション(資産のポートフォリオ)のリスクを下げたい
  • アセットアロケーションにおける日本円の比率を下げたい
  • ニッセイ外国債券インデックスファンドを購入できない

といったケースでは、たわらノーロード先進国債券への投資がオススメです。

ただ、ニッセイ外国債券インデックスファンドの記事でも触れたように、アセットアロケーションのリスクを下げるなら、個人向け国債や現金比率を増やして、株式ファンドとのバランスを取る方法も考えることができます。

分散投資先を増やしたいときの候補の1つ、として考えるのが良さそうです。

たわらノーロード先進国債券はどこで購入できる?

たわらノーロード先進国債券は主にネット証券や銀行、労働金庫(ろうきん)などで購入できます。

販売会社リスト | たわらノーロード先進国債券 | アセットマネジメントOne

SBI証券や楽天証券で購入すると、購入残高に応じてポイントが付与されますので、他の金融機関よりもお得に購入できます。

[スポンサーリンク]

まとめ

  • たわらノーロード先進国債券は、低コストに先進国債券に投資できる代表的な商品の1つ。ニッセイ外国債券インデックスファンドを購入できないときの代用として
  • 2018年6月9日時点で、設定来の基準価額は下回っている。が、設定来から積立投資した場合には利益が出ている
  • 運用方針次第では必ずしも、たわらノーロード先進国債券を選ぶ必要は無い。ローリスクな海外資産を増やしたいときの候補として

他のたわらノーロード系の商品については以下をご覧ください。

【つみたてNISA】たわらノーロード先進国株式に毎月1万円投資したら20年後いくらに?
eMAXIS slimシリーズや購入・換金手数料なしシリーズとともに、インデックスファンドの低コスト投信といえば、「たわらノーロード」シリーズがあります。 他のシリーズ同様に、たわらノーロードも一通り...