eMAXIS slim 国内債券インデックスはみんな大好き「eMAXIS slim」シリーズの投資信託。
日本国債を主たる投資対象にする、国内債券クラスのインデックスファンドです。
国内債券で運用するため、つみたてNISAでは購入できませんが、iDeCo(個人型確定拠出年金)で投資できる場合があります。
この記事では、
- eMAXIS slim 国内債券インデックスの特徴
- 乱数シミュレーションを用いた将来の成績予測
- 販売金融機関と、購入に適したちょっとお得な金融機関
などを解説。
普段使いとしては個人向け国債のほうが良い場合もありますが、ポイントを狙って投資するのはありだと思います。
Contents
[スポンサーリンク]
eMAXIS slim 国内債券インデックスとは
eMAXIS slim 国内債券インデックス(協会コード:03318172)は三菱UFJ国際投信が設定する投資信託で、国内債券の値動きを現す「NOMURA-BPI総合」に連動する投資信託です。
eMAXIS slim 国内債券インデックス | 三菱UFJ国際投信(公式サイト)
日本の債券市場全体の動向を反映する投資収益指数(パフォーマンス指数)です。
同社の低コスト投資信託シリーズ「eMAXIS slim」に属するファンドの1つです。
信託報酬や純資産などの基本情報
購入手数料 | 0% (ノーロード) |
信託報酬 実質コスト | 0.15012% – |
信託財産留保額 | 0% |
換金手数料 | 0% |
運用期限 (償還日) | 無期限 (償還なし) |
基準価額 | 三菱UFJ国際公式 モーニングスター |
純資産(ベビー) 純資産(マザー) | 21億円 4,601億円 |
SBI証券ランキング つみたてNISA 設定件数 | 対象外 |
マザーファンドは日本債券インデックスマザーファンドといい、eMAXIS slim バランス(8資産均等型)をはじめ、同社の他のバランスファンドと共有しています。
最も低コストに国内債券クラスに投資!
eMAXIS slim 国内債券インデックスは2018年12月3日現在で、もっとも低コストに国内債券クラスに投資できる投資信託です。
信託報酬の近いライバル商品に、
- ニッセイ国内債券インデックスファンド
- たわらノーロード国内債券
- Smart-i 国内債券インデックス
などがあり、ニッセイ国内債券インデックスファンドに次ぐ純資産となっています。
商品名 | eMAXIS slim | ニッセイ | たわら | Smart-i |
---|---|---|---|---|
信託報酬 | 0.15012% | 0.15012% | 0.1512% | 0.1512% |
純資産 | 21億円 | 65億円 | 66億円 | 0.39億円 |
国内債券は利回りが低いため、他の資産クラスよりも信託報酬の低さにこだわりたいですね。
乱数で予測!20年後の損益は?
モンテカルロシミュレーションを使い、 eMAXIS slim 国内債券インデックスに毎月1万円を積み立てた際の20年後の成績を予測します。
今回は、国内債券価格が天井であるという事情を踏まえ、NOMURA-BPI総合の過去1年のリスクとリターンを予測します。
- リスク:0.9%
- リターン:0.1%(単純平均・幾何平均共通とする)
この条件で1,000回の乱数計算を行ないました。
予想される将来の利益
240万円(1万円 × 12ヶ月 × 20年)の投資に対し、中央値ベースで2万円(!)の利益です。
国内債券クラスの利回りの低さを物語りますね。
以下のグラフは、国内債券クラスを運用した場合に取りうる資産の推移です。
太い白線は投資元本で、運用結果(細線)はほとんど元本と変わらないことが分かります。
予想される将来の元本割れの確率
元本割れの確率は33.2%でした。
リターンに対してリスクが高いため、20年運用しても元本が割れている可能性はあります。
ちなみに最低評価額は226万円(14万円の元本割れ)なので、他の資産クラスに比べたらかなり穏やかです。
予想される年間の損失見込み額
投資額の1.7%です。
信用不安で国内債券の金利が急上昇した場合
ちなみに、信用不安などを理由に日本債券の金利が急上昇(債券価格が下落)した場合、利回りが1%上がるとeMAXIS slim 国内債券インデックスの価格は8.9%ほど下落する可能性があります。
この下落率はほぼeMAXIS slim 国内債券インデックスのデュレーション(残存期間)とほぼ同値をとることを覚えておくと良いと思います(デュレーションは月次レポートでチェックできます)。
eMAXIS slim 国内債券インデックスへの投資はどうなの?
「ポイントを貰う」などの目的が無ければ、個人向け国債のほうがオススメです。
先月発売された変動10年の個人向け国債は、利回りが0.09%と、少し前よりはやや高めの利回りになりました。
個人向け国債なら、金利が急上昇しても価格が変動しませんので、元本割れに不安を感じることもありません。
ちなみに、eMAXIS slim 国内債券インデックスは純資産でニッセイ国内債券インデックスファンドに劣ります。
無いとは思いますが、早期償還リスクを心配するなら、ニッセイ国内債券インデックスファンドを買ったほうが安心です。
販売金融機関
eMAXIS slim 国内債券インデックスは以下の金融機関で販売しています。
- 岩井コスモ証券(インターネット専用)
- SMBC日興証券(ダイレクトコース専用)
- SBI証券
- 岡三オンライン証券
- auカブコム証券(旧:カブドットコム証券)
- GMOクリック証券
- ジャパンネット銀行
- フィデリティ証券
- 松井証券
- マネックス証券
- 楽天証券
今なら、ポイント目的で楽天証券でeMAXIS slim 国内債券インデックスを購入する方が多いかもしれません。
楽天カードで積み立てると、積立額の1%の楽天スーパーポイントを貰える、という話です。
[スポンサーリンク]
まとめ
- eMAXIS slim 国内債券インデックスは国内最低水準のコストで国内債券クラスに投資できる投資信託
- 国内債券は現在価格が天井に達しており、今後の価格上昇(= 過去のような利回り)は見込みにくい
- 元本割れを恐れるなら、変動10年の個人向け国債を選んでもいい
先に述べたように、ポイントを貰うなどの目的が無ければ、個人向け国債のほうがオススメです。
言い換えると、eMAXIS slim 国内債券インデックスはポイントが貰えるなど、よりお得に運用できる証券会社で購入したほうが良いですね。
低いリターンを補う手段になりますよ!