2019年2月15日より、楽天バンガードシリーズに「楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド」が仲間入りしました。日本を含む全世界債券に投資する貴重な商品です。
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド | 楽天投信投資顧問
★楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの主な特徴
- 日本を含む世界の投資適格債券に投資
- 為替ヘッジを行い、為替リスクを軽減
- 信託報酬は0.282%
筆者は楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドを実際に購入して運用しています。
この記事では楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの特徴を解説します。
では一緒に見ていきましょう!
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楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの基本情報
信託報酬や純資産などの基本情報
投資先 | 日本を含む全世界債券 |
ベンチマーク | ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合浮動調整インデックス |
購入手数料 | 0% (ノーロード) |
信託報酬 | 0.282% |
実質コスト | 0.40% |
信託財産留保額 | 0% |
換金手数料 | 0% |
運用期限 | 無期限 |
純資産 | 約1.5億円 |
つみたてNISA | × |
iDeCo | × |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドはバンガード社の投資信託(バンガード・インベストメント・シリーズ・ピーエルシー-バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド-インスティテューショナル円ヘッジシェア)を通じて、アメリカを中心とする先進国債券の投資適格債(安全性が高いと評価された債券)などに広く投資します。
Global Bond Index Fund – Investor Hedged Accumulation (USD) | Vanguard
上記参照リンクは米ドルヘッジですが中身は一緒です。
出典:https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/rivbe/pdf/rivbe_M201908.pdf
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの投資先には新興国債券も数%含まれます。ヘッジを除くといわゆる「BNDW」とよく似た商品です。

為替ヘッジすることのメリット
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは、為替ヘッジのおかげで一般的な先進国債券クラスよりもローリスクリーリターンな成績を期待できます。
J.P.モルガン・アセット・マネジメントの「J.P.モルガンの超長期マーケット予測(2019)」によると、為替ヘッジの全世界債券(グローバル債券)のパフォーマンスは以下のように見積もられています。
★期待リターン / リスク
- グローバル債券(ヘッジなし・日本含む):2.05% / 8.00%
- グローバル債券(ヘッジあり・日本含む):1.73% / 3.00%
為替ヘッジは為替の影響を(ある程度)取り除くので、円安時の利益が減る一方、円高時の損失を低減します(リスクが8%から3%に減ってますよね?)。
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの成績もこんなもんでしょう。
下図は楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの2019年以降の成績を国内債券や先進国債券などと比較したものです。
出典:筆者作成
出典:筆者作成
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは「値動きの大きな国内債券」のように見えませんか?この商品は国内債券よりも利回りが欲しいが、先進国債券のような為替リスクをとりたくないときに選べる商品なんです。
なお、2020年3月の下落では約5%の損失でした。為替ヘッジなしの先進国債券よりも少し大きく下落しているのは、為替が急激に変動したことによるコストの増大化が原因です。
ヘッジ無しの株式ファンドと相性が良い
上述の国内債券に似た特徴を示すことから、楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは楽天・全米株式インデックス・ファンドやeMAXIS slim 米国株式(S&P500)など、株式(日本株式や米国株式、先進国株式など)との相性がよい商品なのです。
ただ、この組み合わせ、実は楽天・インデックス・バランス・ファンドシリーズとして販売されています。そのため、わざわざ楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドと他の商品とを組み合わせずともうまく運用できるようになっています。
★銘柄選定のポイント
- 楽に運用したいなら楽天・インデックス・バランス・ファンドシリーズを選んでね
- 自分好みに決めたいなら、楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドと他の株式ファンドを組み合わせてね
投資上の注意点
楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは、楽天・全世界株式インデックス・ファンド同様に2段階構成のファンドになっていることは知っておいてください。この仕組みは、運用成績を少し悪くするかもしれません。
もし、仕組みを不安に思うなら、楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドはなく各資産ごとに商品を選んだほうが安心できると思います。
★楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドの代用
- 為替ヘッジつきの先進国債券(例えばSmart-i 先進国債券インデックス(為替ヘッジあり))
- 国内債券(例えばeMAXIS slim 国内債券インデックス)
※この2つの商品を「先進国9:国内1」で買ってください。新興国債券はなくてもOK
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まとめ
- 楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは2019年2月15日販売開始の為替ヘッジ付き債券ファンド。全世界の債券に投資
- 為替ヘッジで、リスクとリターンを低減。特にリスクの低減効果が大きい
- マザーファンドは米国バンガード社の投資信託。他の商品の組み合わせで似たような運用もできる
筆者はこの商品のことを気に入ったようです。何より、全世界債券にまとめて投資できるのが素敵!
貴重な全世界債券のインデックスファンドとして、今後も活用していくつもりです。
