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「FTSE RAFI エマージングインデックス」はFTSE Russellが定めた新興国株式の株価指数で、「ファンダメンタルインデックス」を利用したスマートベータです。一般的な時価総額インデックスより高いパフォーマンスを出すことを目的に設定されています。
2020年現在、FTSE RAFI エマージングインデックスは資源系銘柄など、いわゆるオールドエコノミー銘柄を選定しています。また、韓国株を含まないことから、全体的に資源国の比率が高められています。
このような選択が将来高いリターンに繋がるかはわかりませんが、2020年現在では少々苦しい状況が続いているようにも感じます。
では、一緒にみていきましょう!
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FTSE RAFI エマージングインデックスとは
FTSE RAFI エマージングインデックスとは、FTSE Russellが定めた新興国株式の株価指数です。
FTSE RAFI Emerging Index | FTSE Russell(pdf)
FTSE RAFI エマージングインデックスは、新興国に所在を持つ企業の財務等のファンダメンタルズに基づいて組み入れ比率を決定する「ファンダメンタルインデックス」です。このインデックスは、普通の時価総額インデックスとは異なり、スマートベータとしての特徴を持ちます。
FTSE RAFI エマージングインデックスはつみたてNISA対象の指数です。指数の特徴を考えると、採用されているのが意外ですね。
なお、RAFIとはResearch Affiliates Fundamental Indexの略称で、Research Affiliatesとはファンダメンタルインデックスを提唱したロバート・アーノット氏の経営する企業名から来ています。
構成国
2020年10月時点で、FTSE RAFI エマージングインデックスの主な構成国上位は以下の通りです。
★FTSE RAFI エマージングインデックスの上位構成国
- 中国:39.47%
- 台湾:16.95%
- インド:8.82%
- ブラジル:8.55%
- ロシア:8.52%
MSCIエマージングマーケットインデックスと比較して、FTSE RAFI エマージングインデックスは韓国を含まない分だけアジアの工業国の比率が少なく、資源国の割合が多くなっています。
構成銘柄
FTSE RAFI エマージングインデックスの上位構成銘柄は以下の通りです。
ファンダメンタルインデックスは、割高と考える銘柄のウェイトを落とし、割安と考える銘柄の比率を上げることで、時価総額インデックスのデメリットを解消しようとします。そのため、一般的な新興国株式インデックスとは上位構成銘柄の顔ぶれががらりと変わることが多いです。
FTSE RAFI エマージングインデックスの銘柄リストを見ると、例えばロシアのガスプロムやブラジルのヴァーレなど、資源系の銘柄が組み入れられています。一方、近年のアジアの代表的な銘柄であるアリババやテンセント等の比率は下げられています。
といった特徴からも、FTSE RAFI エマージングインデックスは資源系銘柄を考慮したポートフォリオに調整されている点がわかります(遠い将来、資源系銘柄が買われた際には、FTSE RAFI エマージングインデックスの上位構成銘柄に別の低迷セクターから選ばれた銘柄が並ぶことになります)。
FTSE RAFI エマージングインデックスの構成銘柄数は400です。やや伝統的な業種が多いこともあって、インデックスの配当利回りは4.46%とかなり高めの水準になっています。
主なセクター
★FTSE RAFI エマージングインデックスの上位構成セクター
- Bank:22.50%
- Technology:14.70%
- Oil & Gas:13.74%
※Industry Classification Benchmarkに基づく分類
テクノロジーを除くと金融やエネルギーなどの伝統的な業種が多めです。割安な銘柄の比率を高めると、どうしてもそうなりますよね。。
チャート
以下は、FTSE RAFI エマージングインデックスの過去5年のチャートです。2019年までは良い成績だったものの、コロナショック以降の戻りは芳しくないように見えます。
判断のポイント
上述のとおり、FTSE RAFI エマージングインデックスはその時点で割安であると判断した銘柄や国・地域が多く組み入れられる傾向にあります。記事執筆時点では資源国の化石燃料などの銘柄がそれです。
ただ、こういった「割安と判断された」銘柄が将来高いリターンをもたらすかはわかりません。
例えば、2020年はFTSE RAFI エマージングインデックスにとって不利な年です。コロナの影響で化石燃料の需要が減ってしまい、石油系の銘柄は低迷してしまいました。これらは将来株価が戻るのか、戻らないまま次世代エネルギーに置き換えられるのかは微妙なところです。
割安と判断された銘柄が上位構成銘柄に組み入れられた場合、値上がり益を期待しにくくなるかもしれません。インデックスは上位構成銘柄が積極的に買われることで、値上がり益につながるのに対し、FTSE RAFI エマージングインデックスは敢えて買われやすい銘柄の比率を抑えているためです。
割安な銘柄には、割安である理由があるのです。
と言った特徴から、時価総額インデックスに比べると、FTSE RAFI エマージングインデックスは少し難しいと思います。
ベンチマークとする主な投資信託の例
★FTSE RAFI エマージングインデックスをベンチマークにする新興国株式ファンド
- iFree 新興国株式インデックス
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まとめ
- FTSE RAFI エマージングインデックスは「ファンダメンタルインデックス」。時価総額インデックスとは異なり、割安と判断される銘柄の比率を高めるスマートベータ
- 2020年現在、時価総額インデックスに対して、ブラジルやロシア等の資源国の比率を高めている。韓国株を含まない分だけ、アジアの工業国比率は低い
- 金融やエネルギーなど、オールドエコノミーの比率が高められている。ただ、割安と判断された銘柄やセクターが将来高いリターンに繋がるかは不明
2020年時点で、FTSE RAFI エマージングインデックスはあまりうまく回っているようには感じないです。エネルギーや金融が買われにくい相場が続いているため、それらを選んだことが裏目に出ています。
やはり、つみたてNISAのベンチマークとしては、少々扱いづらい気がしますね。
他の新興国株式の話題は以下よりご覧ください。
ベンチマークについては、以下にまとめています。