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つみたてNISAで全世界株式を選んだ理由

3. 商品選択と組み合わせ




しばしば「なぜ、つみたてNISAで全世界株式を選びましたか」と聞かれるので、現在の考えなどを紹介します。

歴史上、米国株と他の市場は交互にバブル・株価の低迷が起こっているように見えます。そのため、全世界株式ならば米国株と他の市場の成長をそれぞれ受け取れると考えているのです。

ただ、全世界株式以外のファンド(例えば米国株)を持っていたとしても、最後まで持ち続ければ、お金は増えると思います。どんな商品を選んでも自分自身が長期投資できるシナリオが大切です

実は当初はよくわからないまま全世界株式ファンドを選んでおり、これから述べる話はその後いろいろ調べたものです。なので、確証バイアスがかかってる点をご容赦ください。

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なぜ全世界株式を選んでいるか

つみたてNISAは今後の人生をかけた長期投資であり、私たちの考える時間軸よりも遥かに長いです。なので、10年後、20年後に私たちが関心を持つ市場は、現在とがらりと異なると考えています。

1つの根拠が、過去の米国と他の市場の関係です。

ここで、米国には景気や株価の「サイクル」があり、景気が弱含んだ時の株価や経済政策が他の市場のバブルの原因になる可能性を指摘します。

例えば、1970年初めの米国市場は「ニフティフィフティ(イケてる50銘柄)」と呼ばれた銘柄群がバブルになっていました。そのバブルがはじけた後、米国は「株式市場は死んだ」と評された一方で、ゴールドや日本株など米国市場以外でのバブルが発生しました。

もう1つ例を挙げると、2000年代の新興国バブルは、米国のITバブル崩壊の影響もあります。中国のWTO加盟で貿易量が増えたのに加え、米国のドル安政策で資源価格が上昇したため、資源を持つ新興国株式が恩恵を受けました。

このように、米国株の時代が一度終了すると、次の舞台は米国以外に移り、また何年かして米国株に戻ってくるサイクルがあるように思うのです。

以下の絵が正しいかはわかりませんが、イメージとしては下記の通りで米国株と新興国株を含む他の市場はまるでシーソーのような関係にあると思っています。

米国株と新興国株のサイクル

多くの投資家は、儲からない市場よりも儲かっている市場に投資したいと考えているはずです。だから、米国株の株価が上がらなくなってきたら、他の市場に目を向けるはずです。

ダウ平均100年チャート

といった過去の歴史を踏まえると、米国株よりも全世界株式を選ぶ方が妥当だと考え、全世界株式を選んでいます

なお、つみたてNISAの商品選びを考える際、「米国株か?全世界株式か?」の二択をわかりやすくするために、「米国が今後も世界の覇権を取り続けるかどうか」と置き換えることがあります(個人的にもしばしば使います)。この質問は少々誤解が含まれます。

筆者は、今後も米国が世界の資本主義の中心であるとは思いますが、それと景気サイクルは別であると考えています。実際、米国市場は何度か低迷しましたが、それでも現在も資本主義の中心なのですから。

最近の考え

最近、実は3地域均等型タイプの全世界株式ファンドに心惹かれています。

もし将来がアメリカを中心とする資本主義国家と、中国・インドを中心とするアジアの多人口国家という構図になるならば、時価総額で全世界株式を買うよりも、先進国株式(米国株式)と新興国株式を1対1で保有するほうが、良い成績になると感じるためです

ただ、この判断はデメリットもあります。

例えば新興国株式を重視すると、どうしても値動きが大きくなりますね。

加えて、壊滅的な戦争も危険です。特に中国は周辺国との紛争リスクが大きいです。なので時価総額型を選ぶことで得られなかった利益は、紛争リスクを回避する「保険料」なのだと考えることにしています。

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まとめ

  • つみたてNISAで全世界株式を選ぶ理由は、米国市場と他の市場の景気・株価の過去の関係から
  • 過去の相場では、米国市場でバブルが発生し、それがはじけると、次に米国以外の市場で株高が発生した。その株高が終わると再び米国市場の時代に戻った
  • 実は先進国株式(米国株式)と新興国株式を1対1で保有する運用に可能性を感じる

なお、この話にはいろいろツッコミどころもあります。例えば、今後新興国の人たちがさらに裕福になることで、お金の流れが変わる可能性がある点。また、インデックスファンドの台頭で、米国株は低迷しにくくなったのでは?という点。

と、いろいろ可能性を考えると混乱してきますね!

しかし、冒頭でも述べたように、米国株か全世界株式かは、自分自身が信じられるシナリオが大切だと思います。どちらを持っていたとしても、最後まで持ち続ければ、お金は増えると思いますよ!

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