eMAXIS slim 国内債券インデックスはみんな大好き「eMAXIS slim」シリーズの投資信託。日本国債を主たる投資対象にする国内債券クラスのインデックスファンドです。
本商品はつみたてNISAでは購入できませんが、iDeCo(個人型確定拠出年金)ならば投資できる場合があります(SBI証券、マネックス証券、松井証券等)。
著名な国内債券インデックスファンドの比較が気になる場合には以下の記事も併せてご覧ください。国内債券に投資したい時にはeMAXIS slim 国内債券インデックスを中心に選ばれると良いと思います。
では、一緒に見ていきましょー!
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eMAXIS slim 国内債券インデックスとは
eMAXIS slim 国内債券インデックス(協会コード:03318172)は三菱UFJ国際投信が設定する投資信託で、国内債券の値動きを現す「NOMURA-BPI総合」に連動する投資信託です。
eMAXIS slim 国内債券インデックス | 三菱UFJ国際投信(公式サイト)
日本の債券市場全体の動向を反映する投資収益指数(パフォーマンス指数)です。
eMAXIS slim 国内債券インデックスは2021年9月25日現在で、もっとも低コスト(0.132%)に国内債券クラスに投資できる投資信託です。国内債券は利回りが低いため、他の資産クラスよりも信託報酬の低さにこだわりたいですね。
なお、名前が示すように同社の低コスト投資信託シリーズ「eMAXIS slim」に属するファンドに属しています。
利回りは?
2017年3月~2021年9月の間の、eMAXIS slim 国内債券インデックスの1年運用時の利回り(中央値)は0.3%でした。
詳しくは以下の記事で解説しています。
この利回りは最近の10年債利回りからすると少し高いものですが、債券のロールダウン効果が働いた結果かもしれません。
ここまでのパフォーマンス
ここまでのeMAXIS slim 国内債券インデックスのパフォーマンスをグラフにしてみました。この商品はマイナス金利設定後に発売されましたので、日本の長期債金利がほぼゼロ前後で変動する中でのパフォーマンスを示しています。
下落率は以下の通り。
信用不安などを理由に日本債券の金利が急上昇(債券価格が下落)した場合、利回りが1%上がるとeMAXIS slim 国内債券インデックスの価格は8.9%ほど下落する可能性があります。
この下落率はほぼeMAXIS slim 国内債券インデックスのデュレーション(残存期間)とほぼ同値です。
過去のパフォーマンスでは、およそ0.5%の金利上昇で基準価額が4%値下がりしています。
将来的に日本の金利が上昇するかはちょっと怪しいですね。少子高齢化で低成長が続くならば、金利も今と同水準が続くかもしれません。
乱数で予測!20年後の損益は?
eMAXIS slim 国内債券インデックスに毎月1万円を積み立てた際の20年後の成績を、モンテカルロシミュレーションにて予測します。今回は、国内債券価格が天井であるという事情を踏まえ、NOMURA-BPI総合の過去1年のリスクとリターンを予測します。
- リスク:0.9%
- リターン:0.1%(単純平均・幾何平均共通とする)
この条件で1,000回の乱数計算を行ないました。
予想される将来の利益
240万円(1万円 × 12ヶ月 × 20年)の投資に対し、中央値ベースで2万円(!)の利益です。国内債券クラスの利回りの低さを物語りますね。
以下のグラフは、国内債券クラスを運用した場合に取りうる資産の推移です。
太い白線は投資元本で、運用結果(細線)はほとんど元本と変わらないことが分かります。
予想される将来の元本割れの確率
元本割れの確率は33.2%でした。リターンに対してリスクが高いため、20年運用しても元本が割れている可能性はあります。
ちなみに最低評価額は226万円(14万円の元本割れ)なので、他の資産クラスに比べたらかなり穏やかです。
予想される年間の損失見込み額
計算上の予想損失額は、投資額の1.7%です。
eMAXIS slim 国内債券インデックスへの投資はどうなの?
実はなんだかんだで筆者はeMAXIS slim 国内債券インデックスを買ってます。
かつては国内債券は個人向け国債でも良いと考えてました(山崎さんの考え方を参考にしてました)が、現在は資産の逆相関性を重視して、敢えて値動きする国内債券ファンドをポートフォリオに入れることにしました。
以下の記事でも紹介するように、国内債券ファンドへの投資を考えた時にeMAXIS slim 国内債券インデックスは良い選択肢になります。そのため、この商品に投資するかどうかは、そもそも国内債券に投資するかどうかで決まると思います。
個人的には書籍「アセットアロケーションの最適化」で紹介されていた「幾分か債券を加えても、利回りは大して下がらない」という話を重視しています。国内債券ファンドを加えることで利回りは下がるものの「尻尾と頭はくれてやれ」の精神です。
信託報酬や純資産などの基本情報
購入手数料 | 0% (ノーロード) |
信託報酬 実質コスト | 0.132% 0.134% |
信託財産留保額 | 0% |
換金手数料 | 0% |
運用期限 (償還日) | 無期限 (償還なし) |
基準価額 | 三菱UFJ国際公式 |
純資産(ベビー) 純資産(マザー) | 146億円 1,643億円 |
分配金は?
今のところ、分配金は出ていません。今後も分配金は出ないんじゃないでしょうか。
販売金融機関
eMAXIS slim 国内債券インデックスはSBI証券や楽天証券含め、いくつかの金融機関で販売しています。
販売金融機関 | eMAXIS slim 国内債券インデックス | 三菱UFJ国際投信
ちなみに筆者は楽天カードでeMAXIS slim 国内債券インデックス(楽天証券を使ってます)を買ってます。ポイント狙い + 困ったときはほぼ預金と同じ感覚で売却できる点を重視してそうしました。
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まとめ
- eMAXIS slim 国内債券インデックスは国内最低水準のコストで国内債券クラスに投資できる投資信託
- マイナス金利実施後のファンドの利回りは0.3%程度でした
- 昔は国内債券ファンドよりかは個人向け国債を選んだほうが良いと思っていましたが、現在は値動きの逆相関性を重視して、eMAXIS slim 国内債券インデックスを買っています
というわけで、国内債券に投資すべきかどうかが悩ましいところではありますが、投資信託を通じて国内債券に投資したい時にはeMAXIS slim 国内債券インデックスを中心に選ばれると良いと思います。個人的には今後も楽天カードでちまちまと買っていく予定です。
ちなみにeMAXIS slim の先進国債券の話題は以下の記事をどうぞ。