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「なぜゴールド(純金)に投資するのか」を改めてまとめてみる

3. 商品選択と組み合わせ




ひさびさにゴールドの話しましょうか。

最近、東北投信に期待されてるコンテンツって実は債券とかゴールド、またはアクティブ投信みたいなネタなのでは?と思ってます。米国株なんかは情報が溢れてて、「他所でもたくさん読んだし、東北投信さんは米株押しじゃないでしょw」って思われてる気がするんです。

どう?当たってますか??

というわけで、世間の風潮には背を向けて、ゴールドの話をしたいと思いました。題して「なぜゴールド(純金)に投資するのか」。もう直球です。

簡単に述べると、単に筆者がゴールドが好き(笑)ってだけなんですけど、論理としてもうちょっと掘り込んでみました

もし、あなたがアセットアロケーションに債券やゴールドを加えようか迷ってましたら、この記事が役立つと嬉しいです。

では一緒にみていきましょう!

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なぜゴールド(純金)に投資するの?

理由1:分散投資のため

ゴールドに投資する最初の理由は「分散投資のため」です。

アセットアロケーションを考える時の一般論として、「値動きの異なる複数の資産を組み合わせると、リスク(利回りのブレ)を緩和できる」という話があります。

値動きが異なる資産を組み合わせて投資すると、リターンは各資産の平均になる一方で、リスク(リターンのブレ)は平均より小さくすることができます。リターンが同じであれば、リスクを小さく抑えたほうが、安定した運用成果が得られます。

出典:分散投資の意義③卵を一つのかごに盛るな | GPIF

わかりやすい例はGPIFの記事に譲るとして、ここではSPY(S&P500)とGLD(ゴールド)の2つのETFの事例を見てみましょう。

以下はPortfolio visualizerで3つのポートフォリオをバックテストしたものです。青いラインはSPY(S&P500)のみ、赤いラインは「SPY 80% + GLD 20%」、黄色のラインはGLD(ゴールド)のみです。

SPY(S&P500)のみで運用した時と、SPY(S&P500) + GLD(ゴールド)で運用した時のパフォーマンスの差

この図、偶然にも青いラインと赤いラインの利回りはほぼ同じ。ですが、途中のパフォーマンスは異なっています。このパフォーマンスの違いを数値化したものが下表です。

SPY 100%とSPY 80% + GLD 20%の違い
青いライン
SPY 100%
(S&P500のみ)
赤いライン
SPY 80% +
GLD 20%
CAGR
年平均成長率
10.39%10.40%
Stdev
標準偏差
14.60%
(大きい)
12.30%
(小さい)
Best Year
最良の年の成績
32.31%28.55%
Worst Year
最悪の年の成績
-36.81%-28.46%
Drawdown
最大下落率
-50.80%-39.54%
Sharp Ratio
運用効率(※)
0.670.77
Sortino Ratio
下方偏差(※)
1.001.19

※数値が大きいほど良い

重要な部分に色を付けました。この比較において、資産を減らしにくい特性を持っているのは、SPY 80% + GLD 20%のポートフォリオ(赤いライン)です。筆者はこの特性に期待してゴールドを買っています。

★なぜゴールドを組み合わせると資産を減らしにくい特性を得られるの?

  • ゴールドは株式と相関性が低いので、両者を同時に持つことで一方が値下がりしても、もう一方が支えるといった関係を作れる(ここまで述べた通り)
  • 過去の大きな下落相場では、金融緩和が行われ、そのたびにゴールドの価格は反応してきた(困った時のFRB神)

ちなみにゴールド単体で見ると「暴れ馬」なんですよね。「ゴールドと他の資産を組み合わせるからこそ、値動きのブレを抑えられる」というのが、アセットアロケーションの不思議なところというか、面白いところですね

理由2:インフレ対策のため

もう1つの理由は、「債券の名目金利がインフレ率よりも低い状況(実質金利がマイナスの状況)でリターンを補うため」。手っ取り早く言えば、インフレ対策です。

詳しく説明しますね。

例えば、米国債の実質金利は以下のサイトで閲覧できます。2021年11月28日時点で5年(5YR)から30年(30YR)まですべてマイナス利回りです。

Daily Treasury Real Yield Curve Rates | U.S. DEPARTMENT OF THE TREASURY

実質利回りがマイナスということは、例えば1年後のリターンよりインフレ率が高いことを意味します。いわゆる「目減り」ってやつが生じてる状況です。

一般論として、株式と債券を組み合わせると、分散投資の効果が得られます。ですが、債券の利回り自体はインフレ率に負けている。今はこんな状況です。

そこで、債券の比率を少し抑えてゴールドを加えて、債券の低いパフォーマンスを補おうと考えました。というのも、ゴールドの価格は債券の実質金利と逆相関の関係にあり、実質金利が低いほど価格は上昇しやすいからです。

結局のところ、これってインフレ対策としてのゴールドの持ち方なんですよね。ただ、筆者の中ではなんとなく「債券の金利の低さをゴールドでサポートする」という位置付けで認識しています。

ゴールドはインフレ対策になるか?
ゴールドを用いたインフレ対策(インフレヘッジ)について考えます。2020年のコロナショック以降、インフレを懸念する話を見かける機会が増えたためです。 ★コロナショック以降のインフレ懸念 コロナウイルス...

理由3:好きだから

これは冒頭で述べた通りです。

ちなみに、個人的にアクセサリー買う時もだいたい18金のゴールドです。左手はいつもゴールドだらけにしてますw

これからもコツコツと投資し続けます

みらいさん知ってますよ?このあたりで「これからもコツコツとゴールドに投資し続けます」って書くと喜ばれるんですよね?笑

現在の状況は、米国の利上げが控えていて、ゴールドにとっては逆風が吹いている状況ですね。ですが、わたしが思うに、当初予想されていたほど価格は下がらずに来ていますから、案外テーパリング→利上げと大きく崩れずにこなしていくんじゃないかって気もします。

そもそも「株式が値上がりし、ゴールドが値下がりする」のは正しい分散投資の形ですよね。

だから、「ゴールドが値下がりした!儲からないし、もう売っちゃおうか」ではなく、「将来訪れる暴落に備えてがんがん買いましょう」と考えてます。

これからもコツコツとゴールドに投資し続けますよ?(改めて書く笑)

たぶん資産配分をどう考え直したとしても、ゴールドへの投資はやめないんじゃないかと思います。どの投信を買うかとか、どの純金積立を使うか、みたいなところで変更したとしても、ゴールド自体は買いますよ、ほぼ確実に。

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まとめ

  • ゴールドに投資する論理的な理由として、「分散投資」と「債券の利回りを補うため」を挙げました
  • それとは別にゴールドが単に好きだから買ってるというのもあります
  • 将来資産配分を考え直したとしても、ゴールドへの投資はやめないと思う

というわけで、これからもコツコツとゴールドに投資し続けます(しつこい)

ちなみに商品選びは以下の記事もご覧ください。ゴールドは商品選びが一長一短で難しいんですが、アセットアロケーションの一部として使うなら投資信託、リバランスなど無しで超長期でやるなら純金積立が良いと考えています。

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