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iFree NYダウ・インデックスの評価と比較!20年積み立てたら将来いくらに?

3. 商品選択と組み合わせ





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iFree NYダウ・インデックス」はアメリカのダウ工業平均株価に連動する投資信託。「つみたてNISA」には対応しないので、ちょっと出番は少ない商品ですが、アメリカの優良な超大型株に投資できるという魅力的な特徴を持っています。

この記事では、iFree NYダウ・インデックスの特徴と、たわらノーロードNYダウなどの類似ファンドとの違いを紹介。また、乱数シミュレーションや過去の実績から求めた、iFree NYダウ・インデックスの将来成績と損失額の予想数値も併せて紹介します。

2019年5月に「eMAXIS NYダウインデックス」がつみたてNISAに対応しました。ダウ連動のファンドをつみたてNISAで購入したい時は、そちらをお選びください。

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iFree NYダウ・インデックスとは

iFree NYダウ・インデックス(協会コード:0431Q169)は、大和証券投資信託委託が運用する投資信託です。

iFree NYダウ・インデックス | 大和証券投資信託委託

iFreeシリーズは、大和証券投資信託委託の低コストインデックスファンドシリーズです。国内外の債券や株式など、主要な資産クラスを一通り押さえているのに加え、eMAXIS slimシリーズや<購入・換金手数料なし>シリーズにはない「NYダウ」や「S&P500」などもそろえている点が特徴的です。

iFree 公式サイト

信託報酬や純資産などの基本情報

出典:iFree NYダウ・インデックス目論見書

情報は2019年4月10日現在(マザーファンドの純資産、実質コストは2018年10月26日現在)。

iFree NYダウ・インデックスの特徴(2019年4月現在)
購入手数料0%
(ノーロード)
信託報酬
実質コスト
0.243%
0.329%
信託財産留保額0%
換金手数料0%
運用期限
(償還日)
無期限
(償還なし)
基準価額大和投信公式
モーニングスター
純資産(ベビー)
純資産(マザー)
102億円
81億円
SBI証券ランキング
つみたてNISA
設定件数
対象外

マザーファンド「NYダウ・インデックス・マザーファンド」は、iFree NYダウ・インデックスのマザーファンドとしてのみ運用されており、共有する他の投資信託はありません。他の一般的なインデックスファンドに比べると、マザーファンドの規模が小さい特徴を持っています。

また、2017年9月の決算で、iFree NYダウ・インデックスは分配金を出しませんでした。ファンドの特徴から、おそらく今後も分配金は出さないはずです。

NYダウ平均株価を構成する30銘柄に投資

iFree NYダウ・インデックスは、アメリカのNYダウ平均株価を構成する30銘柄に投資します。

ダウ・ジョーンズ工業株価平均は、米国の優良企業30社のパフォーマンスを測定することを目指す、株価加重指数である。この指数は、輸送および公共事業以外のすべての業種を網羅している。

出典:ダウ・ジョーンズ工業株価平均 | S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス

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NYダウ平均株価は、日本の日経平均株価に相当しますが、225銘柄が構成する日経平均株価に比べ、30銘柄とかなり少ない銘柄に依存しています。ちなみに、ここ数年アメリカの成長企業として「FANG」という言葉が使われることもありますが、FANGを構成する4社はダウ平均株価には含まれません。

FANG(ファング)は、2015年頃から米国の株式市場で使われるようになった、米国の巨大ネット(ハイテク)銘柄群(4社)のことをいいます。これは、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の「フェイスブック(Facebook)」、ネット通販(電子商取引)の「アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)」、動画配信の「ネットフリックス(Netflix)」、検索エンジンやクラウドなどの「グーグル(Google):コングロマリットのアルファベット(Alphabet)傘下」の4社の頭文字をつないだ造語

出典:FANG(ファング) | 金融経済用語集

よく使われる指数との比較

アメリカを含む先進国に投資する際に登場する指数(インデックス)に以下の2つがあります。

  • S&P500:アメリカの優良500社で構成された指数
  • MSCIコクサイインデックス:アメリカを含む先進各国の優良企業1000社以上から構成された指数。ただし、日本は除く

投資する株式の分散性(含む銘柄数)の順で言えば、「NYダウ < S&P500 < MSCI コクサイインデックス」となります。

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類似商品との比較。最有力ライバルは「たわらノーロードNYダウ」

iFree NYダウ・インデックスの主なライバルは以下のファンドです。

  • たわらノーロードNYダウ
  • SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン
  • eMAXIS NYダウインデックス(slimではない)

NYダウに投資できるインデックスファンドは少なめで、eMAXIS slimシリーズや<購入・換金手数料なし>シリーズからは販売されていません。

eMAXIS NYダウインデックスと類似ファンドとの比較(2019年5月現在)
商品名信託報酬純資産つみたてNISA
iFree
NYダウ
0.243104億円×
たわら
NYダウ
0.24314億円×
SMT
ダウ
0.5480億円×
eMAXIS
NYダウ
0.64889億円

2019年4月現在でiFree NYダウ・インデックスは信託報酬が低く、類似ファンドよりも多い純資産を保有していることがわかります。たわらノーロードNYダウはファンドの規模が小さい(マザーファンドも小さい)ので、思い入れなどの理由が無ければiFree NYダウ・インデックスを選んだほうが良いです。

マザーファンドの規模はSMTダウ・ジョーンズインデックス・オープンが10倍ほど大きいので、運用の安定性ではSMTダウ・ジョーンズインデックス・オープンに劣る可能性があります。もっとも、iFree NYダウ・インデックスも100億円以上も資産を集めているので、問題ないとは思いますが。

つみたてNISAなら「eMAXIS NYダウインデックス」を

2019年5月にeMAXIS NYダウインデックスがつみたてNISA対象商品になりました。つみたてNISAでダウ工業株に連動する投資信託を選択したいなら、eMAXIS NYダウインデックスを選んでください。

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検証:20年後の運用成績を算出

乱数シミュレーション(モンテカルロ法)を用いて、iFree NYダウ・インデックスに20年間、毎月1万円ずつ積み立てた場合の予想成績を紹介します。以下で述べる計算結果は、あなたの将来の運用成績を保証・約束するものではありません

iFree NYダウ・インデックスのリスクとリターン

ベンチマークであるダウ平均(円)の過去20年間のデータを使います。

ダウ平均(円) | myINDEX

計算に用いる条件はmyINDEXのリスクとリターン値を使い、筆者作成のモンテカルロシミュレータ(アセロラ)を用いました。リターンからは信託報酬(0.243)分を引いて計算します。

  • リターン:4.657%(4.9% – 0.243%)
  • リスク:18.1%
  • リターン:年利回りのこと
  • リスク:リターンの標準偏差(1σ)のことで、リスクが大きいほど、リターンの触れ幅も大きくなります

NYダウに連動するインデックスファンドの20年後の予想成績

出典:筆者作成のアセロラにて算出。リターン:4.657% / リスク:18.1%

NYダウに連動するインデックスファンドの20年後の予想成績の頻度分布

出典:筆者作成のアセロラにて算出。リターン:4.657% / リスク:18.1%

この計算によると、20年後の運用成績は240万円の投資に対し、中央値で347万円(幾何リターン:3.5%)、平均値で405万円と求まります。だいたい投資額の1.5倍ぐらいになれば良い感じ、といった結果ですね。

なお、最も運用成績が悪い結果は240万円の投資に対し、68万円(-172万円)の評価額でした。また、20年後の元本割れの確率は22.5%です。

1年間の最大見込み損失額

1年間の最大見込み損失額は、投資額の31.5%(= 4.66 – 18.1 * 2)です。参考までに2008年のリーマンショック時にはリスクオフの円高も相まって、1年間で-46.4%の下落となりました。

過去、1929年からの世界恐慌時に米国株は約9割近い下落をしており、当時の投資家に大ダメージを与えています。結構値動きは大きいことは知っておいて欲しい商品です。

iFree NYダウ・インデックスへの投資はオススメか

投資の是非を考える上で、iFree NYダウ・インデックスが「つみたてNISA」非対応であることを考慮すべきです。「つみたてNISAを使えない = 初心者が気軽に非課税で積み立てできない」ので、「つみたてNISA」で何か別の商品を積み立てて、金銭的余力があればiFree NYダウ・インデックスを特定口座で買う程度で良いと筆者は考えます。

例えば、iFree S&P500インデックスやeMAXIS slim 米国株式(S&P500)、または楽天・全米株式インデックス・ファンドを購入するなら、iFree NYダウ・インデックスと投資先が重複します。これらのファンドはつみたてNISAに対応していますから、iFree NYダウ・インデックスよりも気軽に運用しやすいと思います。

故に、S&P500関係の米国株ファンドを購入する場合には、iFree NYダウ・インデックスへの投資は不要です。

なお、iFree NYダウ・インデックスはiDeCo(個人型確定拠出年金)でも購入できます。どうしても非課税でこのファンドを運用したい場合にはiDeCoの利用を検討してください

iFree NYダウ・インデックスはどこで購入できる?

特定口座で購入する場合

購入できる証券会社リスト

iFree NYダウ・インデックスは下記の金融機関にて購入できます。

  • SBI証券
  • 岡三オンライン証券
  • auカブコム証券(旧:カブドットコム証券)
  • GMOクリック証券
  • 松井証券
  • マネックス証券
  • むさし証券
  • 楽天証券
  • 愛媛銀行
  • 高知銀行
  • 静岡銀行
  • スルガ銀行
  • 徳島銀行

出典:取り扱い販売会社 | iFree NYダウ・インデックス

iDeCoで購入する場合

iDeCoでiFree NYダウ・インデックスを購入するならば、SBI証券のセレクトプラン・オリジナルプランで扱っています。これから口座開設するなら、eMAXIS slimシリーズを扱っているセレクトプランを選ぶことをオススメします。

もし、iDeCoの記事も探してましたら、以下のタグをご覧ください。

iDeCo(確定拠出年金)
「iDeCo(確定拠出年金)」の記事一覧です。

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まとめ

  • iFree NYダウ・インデックスはアメリカの有名30企業から構成されるNYダウに連動する商品で、S&P500やMSCIコクサイインデックスに比べ、分散性が低い
  • NYダウに投資できる商品としては筆頭候補。ファンドの規模はSMTダウ・ジョーンズインデックス・オープンに劣る(特にマザーファンド)
  • つみたてNISAには対応していないので、投資する優先順位は低めでOK。iFree S&P500インデックスや、楽天・全米株式インデックス・ファンドなどと併用すると、投資先は重複するので注意

つみたてNISAに対応していない点で扱いには悩むものの、アメリカの超大型株にだけ投資したい場合には使える商品です。アセットアロケーション(資産ポートフォリオ)の脇を固める商品として、知っておくと便利だと思います。