「ダイワ・ライフ・バランス30」は、つみたてNISA対象ファンドのうち、かなりローリスクローリターンな運用を期待できる商品の1つです。
初めての投資で、「大損するのが怖い」と思うなら、この商品も選択肢に含めても良いかもしれません。
以下では、ダイワ・ライフ・バランス30の特徴、これまでの運用実績、将来の予想成績と、1年間で被る可能性がある損失見込み額をそれぞれ紹介。
また、類似する商品として「三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)」との差異なども紹介していきます。
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ダイワ・ライフ・バランス30とは
出典:ダイワ・ライフ・バランス30目論見書
ダイワ・ライフ・バランス30(協会コード:04313056)は、大和証券投資信託委託が運用する、つみたてNISAとiDeCoに対応したバランスファンドです。
ダイワ・ライフ・バランスは、アセットアロケーションの異なる3つのバランスファンドからなるシリーズを作っています。
- ダイワ・ライフ・バランス30
- ダイワ・ライフ・バランス50
- ダイワ・ライフ・バランス70
ダイワ・ライフ・バランスはこのシリーズの中で一番ローリスクで、つみたてNISA対象投信の中でもかなりリスクの低い投資信託の1つです。
信託報酬や純資産などの基本情報
情報は2018年6月20日現在。
購入手数料 | 0% (ノーロード) |
信託報酬 実質コスト | 0.1944% – |
信託財産留保額 | 0% |
換金手数料 | 0% |
運用期限 (償還日) | 無期限 (償還なし) |
基準価額 | 大和投信公式 モーニングスター |
純資産(ベビー) 純資産(マザー) | 131億円 – |
SBI証券ランキング つみたてNISA 設定件数 | ランク外 |
ローリスクな「つみたてNISA」対応ファンド
ダイワ・ライフ・バランス30は株式30%、債券70%の比率で運用されています。
つみたてNISA対応投信は、その大半が株式100%で運用されますから、株式比率の低いダイワ・ライフ・バランス30はかなり異質な存在です。
細かい投資先の内訳は以下のようになっています。
- 国内株式:20%
- 外国株式:10%
- 国内債券:55%
- 外国債券:15%
ダイワ・ライフ・バランス30の投資先の半分以上は国内債券となっており、これがローリスクな運用を実現できる理由になっています。
繰り返しの通り、つみたてNISA対応投信は、その大半が株式100%で運用されますから、ダイワ・ライフ・バランス30はつみたてNISAを通じて債券に投資したい時の代用品として利用できるのです。
ライバル商品は「DC年金バランス30(債券重点型)」
ダイワ・ライフ・バランス30のライバル商品はDC年金バランス30(債券重点型)(愛称・マイパッケージ30)です。
商品名 | 信託報酬 | 純資産 |
---|---|---|
DC年金バランス30 | 0.2376% | 90億円 |
ダイワ・ライフ・バランス30 | 0.1944% | 131億円 |
ダイワ・ライフ・バランス30とDC年金バランス30の差異は、海外債券と短期金融資産(1年以内に返済される、元本変動リスクの低い債券)への投資比率にあります。
- ダイワ・ライフ・バランス30:アセットアロケーションの15%を海外債券に投資
- DC年金バランス30:アセットアロケーションの10%を海外債券に投資。残り5%を短期金融資産に投資
理論上は、海外債券比率の多いダイワ・ライフ・バランス30のほうが、DC年金バランス30よりもわずかにハイリスクハイリターンです。
ただ、つみたてNISA全体で見れば、どちらのファンドもローリスクローリターンなことには変わりありません。
ダイワ・ライフ・バランス30に設定来(2005年6月~)から毎月1万円積み立てていたら?
ダイワ・ライフ・バランス30に2005年6月から2018年5月末の毎月15日に、毎月1万円ずつ積み立てを行っていると、2018年6月20日現在では+530,572円の利益が出ています。
積立回数 | 155回 |
積立金額 | 1,550,000円 (毎月10,000円 × 155回) |
時価 (2018年6月20日時点) | 2,080,572円 |
評価損益 (時価 – 積立金額) | +530,572円 |
この間の利回りは、年平均でおよそ4.3%です。
検証:20年後の運用成績を算出
乱数シミュレーション(モンテカルロ法)を用いて、ダイワ・ライフ・バランス30に今後20年間、毎月1万円ずつ積み立てた場合の予想成績を紹介します。
以下で述べる計算結果は、あなたの将来の運用成績を保証・約束するものではありません。
ダイワ・ライフ・バランス30のリスクとリターン
myINDEXの資産配分ツールを利用し、ダイワ・ライフ・バランス30と同じアセットアロケーションを作った際のリスクとリターンを計算します。
このリスクとリターンは過去20年の平均値です。
- リターン:3.2%
- リスク:5.8%
でした(2018年6月20日現在)。
- リターン:年平均利回りのこと
- リスク:リターンの標準偏差(1σ)のこと。リスクが大きいほど、リターンの触れ幅も大きくなります
※詳細は「投資信託におけるリスクとリターンとは何を示すのか」を
今回は信託報酬(0.1944%)を引き、
- リターン:3.0056%(3.2% – 0.1944%)
- リスク:5.8%
にて計算します。
計算結果:20年後の推定成績
計算回数 | 1,000回 |
運用年数 | 20年 |
総投資金額 | 240万円 (1万円 × 12ヶ月 × 20年) |
最高評価額 | 576万円 (+336万円) |
最低評価額 | 199万円 (-41万円) |
平均評価額 | 334万円 (+94万円) |
元本割れ回数 | 23回 |
元本割れ確率 | 2.3% |
仮に240万円積み立てて、20年後に334万円になった場合、
- 通常の積立投信なら、94万円の20.315%である約19万円を納税
- つみたてNISAなら、利益は全てあなたのもの!
というわけですね。
ダイワ・ライフ・バランス30の「見込み最大損失額」
myINDEXのリスクとリターンから、ダイワ・ライフ・バランス30に投資した時に生じうる「見込み最大損失額」を算出しました。
将来、「リーマンショック級の下落」を経験した際に、1年間で投資額のいくらを失うかを求めたものです。
過去のデータに基づく算出ですので、目安としてご覧ください。
リターン(%) | 3.0056 |
リスク(%) | 5.8 |
見込み最大損失額 (投資額の%) | 9 |
ダイワ・ライフ・バランス30は、計算上1年間で投資額の9%下落する可能性があります。
仮に100万円積立後に酷い相場を経験すると、1年後に91万円になっている計算です。
参考までに、myINDEXのデータによると、このアセットアロケーションの2008年の下落幅は年間で-16.5%した。
ダイワ・ライフ・バランス30への投資はオススメか
ダイワ・ライフ・バランス30は、DC年金バランス30同様に、
- つみたてNISAを使った資産形成に取り組みたい
- でも、大損するのは怖い
と思ったときに利用できる商品です。
今まで銀行預金しか使ったことなく、投資で積極的にリスクを取るのは怖いと思う、投資初心者に向いていると筆者は考えます。
挑戦的な人よりも、石橋を叩いて渡りたいような、失敗したくない人向けの商品です。
投資する上で知っておいてほしいリスク
ダイワ・ライフ・バランス30の投資先は大半は日本債券なので、以下の2つの弱点を抱えています。
- 日本債券のデフォルト騒ぎ(よく、日本は借金大国などと言われますよね)
- 円安ドル高など、相対的に円が弱くなること
あなたが投資に慣れてきたら、海外株式や海外債券など、海外に投資できる商品にも少し目を向けてみてください。
ダイワ・ライフ・バランス30はどこで購入できる?
ダイワ・ライフ・バランス30は主にネット証券と一部の銀行で購入できます。
DC年金バランス30に比べて、若干販売会社が多いので、少し購入しやすくなっています。
販売会社リスト | ダイワ・ライフ・バランス30 | 大和証券投資信託委託
SBI証券や楽天証券で購入すると、購入残高に応じてポイントが付与されますので、他の金融機関よりもお得に購入できます。
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まとめ
- ダイワ・ライフ・バランス30は、できるだけローリスクな商品を使って、つみたてNISAを始めたいときに選択できる代表的商品
- 類似のファンドはDC年金バランス30。信託報酬や販売会社を見て、どちらに投資するかを決めよう
- 投資先の大半が日本債券に偏っているので、投資になれてきたら海外に投資できる商品にも目を向けてみて
計算上は、ダイワ・ライフ・バランス30もDC年金バランス30も、そう大差ありませんので、信託報酬や販売会社に従って購入を決めれば良いと思います。
SBI証券や楽天証券なら、わずかに信託報酬が低い、ダイワ・ライフ・バランス30のほうが選びやすいです。
つみたてNISAでは、ダイワ・ライフ・バランス30以外にも様々なバランスファンドを選択可能です。
その特徴や、比較的オススメしやすい商品については以下の記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。