投資信託のシリーズである「eMAXIS最適化バランス」のうち、もっとも低いリスクで運用できるマイゴールキーパーについて紹介します。マイゴールキーパーはつみたてNISAで選択できる、もっともリスクの低い投資信託の1つです。
現在の相場が続く限りは、大きな損失を抱える可能性が低いため、
- 初めての投資である
- お金を失うことにとてつもなく恐怖を感じる
- ただし、将来のお金が不安なので、恐る恐る投資を始めた
という方には向いていると思います。
というわけでeMAXIS最適化バランス（マイゴールキーパー）の特徴や積み立ての状況について紹介しましょう。
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「eMAXIS 最適化バランス（マイゴールキーパー）」とは
eMAXIS 最適化バランス（マイゴールキーパー）（協会コード：03312163）は、三菱UFJ国際投信が運用する、つみたてNISA対応の投資信託です。
eMAXIS 最適化バランス（マイゴールキーパー） | 三菱UFJ国際投信
eMAXIS 最適化バランスシリーズは5種類あり、マイゴールキーパーは最もリスクとリターンの抑えられた配分で運用されています。
出典：https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/261436/261436_20181026.pdf
★eMAXIS 最適化バランスシリーズのラインナップ
- eMAXIS 最適化バランス（マイゴールキーパー）（この記事）
- eMAXIS 最適化バランス（マイディフェンダー）
- eMAXIS 最適化バランス（マイミッドフィルダー）
- eMAXIS 最適化バランス（マイフォワード）
- eMAXIS 最適化バランス（マイストライカー）
信託報酬や純資産などの基本情報
出典：https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/261417/261417_20190427.pdf
| 購入手数料 | 0％ （ノーロード） |
| 信託報酬 実質コスト | 0.55% 0.560％ |
| 信託財産留保額 | 0.05% |
| 換金手数料 | 0% |
| 運用期限 （償還日） | 無期限 （償還なし） |
| 基準価額 | 三菱UFJ国際投信公式 |
| 純資産（ベビー） 純資産（マザー） | 13億円 -億円 |
| SBI証券ランキング つみたてNISA 設定件数 | ランク外 （2019年5月） |
マザーファンドは投資先が異なる6種類のインデックスファンドから、eMAXIS slim バランス（8資産均等型）など、同社の著名なインデックスファンドと共有しています。
信託報酬ランキング（2019年11月）
108位
SBI証券で2019年11月6日時点で取り扱う153本のつみたてNISA対象投信との比較。
マイゴールキーパーのアセットアロケーション
出典：https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/261436/261436_20181026.pdf
eMAXIS 最適化バランス（マイゴールキーパー）のアセットアロケーションは、上図より以下のように読み取れます。
| 資産クラス | 比率 |
|---|---|
| 国内債券 | 49％ |
| 先進国債券 | 28％ |
| 新興国債券 | 0％ |
| 国内株式 | 9％ |
| 先進国株式 | 9％ |
| 新興国株式 | 0％ |
| 国内REIT | 2％ |
| 先進国REIT | 3％ |
アセットアロケーションの半分は国内債券で、残りの大部分を先進国債券が占めています。国内外の株式とREIT（不動産投資信託）を含みますが、ハイリスクハイリターンになりやすい新興国には投資されません。
8資産均等型・4資産均等型とのリスク・リターンの比較
eMAXIS slim バランス（8資産均等型）に代表される8資産均等型、ニッセイインデックスバランスファンド（4資産均等型）に代表される4資産均等型との違いを、アセロラを使って比較してみましょう。
| 8資産均等型 | 4資産均等型 | マイゴールキーパー | |
|---|---|---|---|
| リスク | 3.94％ | 2.75％ | 1.76％ |
| リターン | 13.48％ | 10.57％ | 6.03％ |
| 年間見込み損失額 | 23.0％ | 18.4％ | 10.3％ |
※JPモルガンAMの超長期マーケット予測2019のデータを利用
データ上、マイゴールキーパーは4資産均等型よりもリスク・リターンが抑えられています。そのため、つみたてNISAでは特にリスクの低い投資信託の1つとして利用できます。
マイゴールキーパーの将来予想
JPモルガンAMの超長期マーケット予測2019のデータを利用し、毎月1万円を20年間積み立てた場合の将来予測を求めてみました。モンテカルロシミュレータはアセロラを利用しています。
以下で述べる結果は、あなたの将来の運用成績を保証しませんので参考程度にご利用ください。
20年後はいくらに？
出典：JPモルガンAMの超長期マーケット予測2019のデータを利用しアセロラで算出
出典：JPモルガンAMの超長期マーケット予測2019のデータを利用しアセロラで算出
この計算では、240万円（毎月1万円 × 12ヶ月 × 20年）の積み立てに対し、中央値で286万円、平均291万円の運用成績になりました。20年間の運用でだいたい50万円しか増えない計算ですが、ゴールキーパーはリスクの低い投資ですので、期待されるリターンもどうしても低めです。
20年後の元本割れの確率は13.6％でした。仮に元本が割れて終わったとしても、下位10％の成績は233万円の運用成績になりますので、投資元本を大きく割り込む可能性は低いと考えて良さそうです。
本当は国内債券が安定的に利回り2％ぐらいあれば、今よりもっと優れた商品だったのですが、利回りがゼロ近いのが残念なところです。とはいえ、これはマイゴールキーパーが悪いのではなく、投資先である国内債券の問題です。
最適化バランスシリーズの中で「マイゴールキーパー」はどうなのか
マイゴールキーパーはリスクがもっとも低い点で評価できます。とはいえ、それはリターンも低いことの裏返しですので、大きく儲けたい人には向いてない商品です。
- できるだけ損をしたくない
- 預金感覚で安心して運用したい（元本保証ではないが）
といった方はマイゴールキーパーを選んでも良いと思います。
以下は2017年6月5日から2017年6月30日までの、最適化バランス5種類の値動き（前日比）を重ねたものです。ゴールキーパーは最も値動きが小さくなっています。
出典：SBI証券の基準価額に基づき筆者作成
ちなみにeMAXIS 最適化バランスの診断ツール（ポートスター）では、マイディフェンダーかマイミッドフィルダーが選ばれることが多いようです。マイゴールキーパーは少し保守的過ぎるようですね。
- マイゴールキーパー：12％
- マイディフェンダー：26％
- マイミッドフィルダー：36％
- マイフォワード：14％
- マイストライカー：12％
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まとめ
- マイゴールキーパーはeMAXIS 最適化バランスの5つのファンドの中でもっともローリスクローリターンな商品
- 国内債券比率が高い。先進国債券の比率も高いため、現在の状況が続く限りは投資元本を大きく割り込む可能性は低い
- リスクの低さはリターンの低さでもあるので、大きく儲けたいなら別の商品を。マイゴールキーパーは損を最小に抑えたい人向け
マイゴールキーパーはつみたてNISA対象投信としてはもっともローリスクな商品の1つです。（元本は保証されませんが）「積立定期預金感覚」で運用しても差し支えないかもしれませんね。