※記事内に広告を含みます

全世界株式はGDP比率と時価総額比率のどちらがいいの?

The GDPのアセットアロケーション3. 商品選択と組み合わせ




今回は全世界株式に投資する時に、GDP比率で投資するか一般的な時価総額比率で投資するかの比較を行いました。その結果、GDP比率で投資する全世界株式は、新興国株式の比率が多くなるため、ややハイリスクハイリターンな特徴になることを紹介します。

将来的にGDPと時価総額比率のどちらが良いかは「神のみぞ知る」ところですが、この比較においては、個人的には時価総額比率(つまり、オール・カントリーなど)で十分だと思ってます

なお、他の全世界株式の記事は以下よりご覧ください。

全世界株式の解説と記事一覧
「全世界株式」は日本やアメリカ、中国など世界中の国の株式(国内株式、先進国株式と新興国株式※日本を除く場合あり)の3つを合わせた資産クラスです。たった1つで世界中の株式に広く分散投資できるメリットがあ...

では、一緒に詳しく見ていきましょう!

[スポンサーリンク]

時価総額比率との資産配分の違い

一般的な時価総額加重比率のアセットアロケーションと、GDP比率のアセットアロケーションでは主に先進国株式と新興国株式の組み入れ比率が違います。

資産配分
株式時価総額加重比率GDP比率
日本7%6%
先進国81%54%
新興国12%40%

以下はGDP比で全世界株式に投資する「グローバル株式ファンド(The GDP)」のアセットアロケーション。

The GDPのアセットアロケーション

出典:https://www.soam.co.jp/file/100010100010/100010_moku_k.pdf

次に時価総額比率で全世界株式に投資するオール・カントリーのアセットアロケーションです。

オール・カントリーのアセットアロケーション

出典:https://emaxis.jp/pdf/koumokuromi/253425/253425_20200125.pdf

時価総額加重比率の全世界株式は資産配分の大部分が先進国株式(というか、米国株式)になるのに対し、GDP比率の場合には新興国株式が40%占める点で特徴的です。

GDP比率を選ぶ判断のポイント

解釈の違い

単刀直入に言えば、現在の株価は正しくない(新興国株式が過小評価されている or 先進国株式が過大評価されている)と考えるなら「GDP比の全世界株式」を選びます。一方、先進国株式も新興国株式も、現在の株価は正しいと考えるなら「時価総額の全世界株式」を選ぶことになります。

インデックス投資のベースにあるのは「現代ポートフォリオ理論」です。現代ポートフォリオ理論では「時価総額加重比率(時価加重ポートフォリオ)」は現在の株価が正しいことを前提にしています。

一方、GDP比率とは新興国株式の株価が過小評価されている(or 先進国株式の株価が過大評価されている)という判断を加えたことになります。つまり世界経済の規模に対して、株価が釣り合っていないため、経済の規模に合わせたのがGDP比の全世界株式です。

様々な市場インデックスの位置付け

出典:https://www.nikkoam.com/files/pages/institutional/pdf/investment_insight_series/investment_insight_series_201308_02.pdf

新興国株式を重視すること

結局のところ、この話は新興国株式に投資は必要なの?という話に着地します。一般的な全世界株式ファンドよりも新興国株式を多めに保有するのですから、「なぜ新興国株式を多めに持つか」という理由が必要になると思うのです(下記記事参照)。

GDP比率の全世界株式ファンドは高い経済成長率以外の理由で選ばないといけない
最近販売されている「全世界のGDP比率を考慮した全世界株式ファンド」を参考に、経済成長率と株式のリターンの関係について紹介します。 GDP比の全世界株式は新興国株式の保有比率の高さが特徴的ですが、必ず...

過去のパフォーマンスを見る限り、新興国株式は価格変動の大きい市場です。

GDP比で全世界株式に投資する「MSCI ACWI GDP Weighted」によれば、時価総額比率の全世界株式に比べ、リターンもリスクも高まっています。その点で、GDP比率の全世界株式ファンドは上級者向きに感じます。

MSCI ACWI GDP WEIGHTEDのリターンとリスク

出典:https://www.msci.com/documents/10199/a195824c-2ec7-488b-96c2-7d840a7a9186(pdf)

これらを勘案すると、普通の時価総額比率の全世界株式ファンドでもよいかなと思うところです。すなわち、グローバル株式ファンド(The GDP)よりかはeMAXIS slim 全世界株式(オール・カントリー)やたわらノーロード全世界株式でよい、という判断です。

なお、新興国株式が必要かどうかについては、下記記事も参照になさってください。

つみたてNISAで新興国株式は必要?不要?
「つみたてNISA(積立NISA)で新興国株式への投資は必要なの?」 割とよくある疑問なので一緒に考えましょう。 新興国株式は「経済成長が著しいので儲かりそう」「中国やロシアは政治体制に問題がある」と...

[スポンサーリンク]

まとめ

  • 一般的にGDP比率で全世界株式のアセットアロケーションを作ると、新興国株式の割合が多くなる
  • GDP比率のポートフォリオは経済の規模に対して、ある国や地域の株価の評価が過小であるとの判断に基づく
  • 新興国株式の割合が多くなると、ハイリスクハイリターンになりやすい。大きな価格変動に耐えられる上級者向けの商品になる

ちなみにリーマンショック以前は新興国株式が高いパフォーマンスを出していました。その時であれば、現在以上にGDP比率の全世界株式は興味を持たれたかもしれませんね。

他の全世界株式の記事は以下よりご覧ください。

全世界株式の解説と記事一覧
「全世界株式」は日本やアメリカ、中国など世界中の国の株式(国内株式、先進国株式と新興国株式※日本を除く場合あり)の3つを合わせた資産クラスです。たった1つで世界中の株式に広く分散投資できるメリットがあ...

ちなみに新興国株式のインデックスについては、以下の記事でも解説しています。

MSCIエマージングマーケットインデックスの特徴
MSCIエマージングマーケットインデックス(Emerging Market Index)は中国株や台湾株・韓国株などの株価から算出される指数です。つみたてNISA対象のベンチマークで、多くの新興国株式...